2023年12月24日

マタイの福音書　1章18〜25節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 神様からのプレゼント ＞


　クリスマスと言えばプレゼントがあります。子どもが大人からプレゼントをもらう日です。商売だけのクリスマスになることは悲しいですが、よく考えてみるとクリスマスは確か神さまから大きなプレゼントをもらう日であり、人々にプレゼントする日です。クリスマスは主なる神が私たちにプレゼントを下さる日です。天の父なる神からのプレゼントは何でしょうか？


１．主から頂いたプレゼント：主が共におられる
　主が私たちと共におられることで、何がそんなに大きなプレゼントでしょうか？
マタイ１：２３　「見よ、処女が身ごもっている。そして男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。」それは、訳すと「神が私たちとともにおられる」という意味である。

（１）イエス様が共におられることはイエス様が私の人格の中に共におられることなので、寂しくありません。
　人は何歳になっても寂しさがあります。歳をとっても寂しさは無くなりません。寂しくなると誰かと話したくなりますが、私の話を聞いてくれる人がいません。孤独はオレオレ詐欺よりも怖いです。

（２）主が私の中に共におられるので、怖くありません。
　私たちにはいろいろの怖いことがあります。実際起きてしまったことも怖いですが、実際は起きていないのに、もし起きてしまったらどうしようかと不安です。健康を失ったら、収入が減ったら、老後の不安などなどがあります。

（３）主が私の中に共におられるので、悲しくありません。
　この一年間もいろいろ悲しい出来事がありました。

（４）主が私の中に共におられるので、悔しくありません。
　私たちの悔しいことは何でしょうか？　頑張ったのに、家族が分かってくれない。信仰の友達がほとんどいない社会で暮らしているので、信仰の悔しさもあります。

　旧約の信仰の先輩たちも主なる神を信じているが故に、悔しい思いをしました。
詩篇４２：３、１０，１１
３ 昼も夜も私の涙が私の食べ物でした。　「おまえの神はどこにいるのか」と人が絶えず私に言う間。
１０ 私に敵対する者たちは私の骨を砕くほどに私をそしり絶えず私に言っています。「おまえの神はどこにいるのか」と。
１１ わがたましいよ　なぜ　おまえはうなだれているのか。なぜ　私のうちで思い乱れているのか。神を待ち望め。私はなおも神をほめたたえる。私の救い　私の神を。
旧約の信徒たちはもう一度主なる神を信じようと決心することで詩篇が終わります。

　しかし、それでもやはり物足りないです。その神が人間となって、私のそばに、私の中におられる、インマヌエルのイエス様には及びません。私達には実際にイエス様が私の中におられます。

　寂しくない、怖くない、悲しくない、悔しくない。これらは全部、心のことです。私たちは体の健康も大事ですが、心の健康も大事です。私たちはお金の支えも大事ですが、心の支えが大事です。特に歳をとるとますます心のケアが大事になります。

　私たちはイエス様を信じて、心の中にイエス様を受け入れました。イエス様と私たちは一つになっていることがイエス様を信じる意味です。イエス様と一つだからイエス様が私たちの心を支えてくださいます。イエス様を信じている今も正直、私たちの心は寂しくなる、怖くなる、悲しくなる、悔しくなる時はあります。

　しかし、それでも、以前とは違いまして不思議に良く耐えています。私たち自身から見ても不思議に良く耐えています。耐えられるように主が支えてくださるからです。不思議に耐えられていることを何回か経験すると信仰の勇気が出てきます。寂しくなっても大丈夫か、怖くなっても大丈夫か、悲しくなっても大丈夫か、悔しくなっても大丈夫か。イエス様が共におられるからです。イエス様ご自身が一番のプレゼントです。イエス様ご自身をくださいました。私たちはイエス様から一番のプレゼントを頂きましたので、私たちもこれから一番大きなプレゼントを人々にあげたいです。


２．私たちが人々にあげるプレゼント
　私たちはお返しの文化に慣れています。一つでも誰からもらうとお返しをします。プレゼントをもらいましたので、プレゼントします。お返しの基準はもらったものよりは小さいものです。精一杯頑張っても、もらったものと同じものです。もらったものより大きなものをお返しすると向こうも困ります。もう一度お返ししなくてはいけないかなと思います。こうなるとお返しがいつまでも続きます。

　私たちはイエス様から頂いた愛の一部を人々に分かち合うのがクリスマスです。私たちはイエス様から頂いたプレゼントより大きなものをあげることは出来ません。私たちが最大頑張っても、イエス様の愛よりは小さいものです。クリスマスの一番のプレゼントは愛です。その愛を表現するためにいろいろのプレゼントをあげています。一番のプレゼント項目は互いに愛し合うことです。

ヨハネ１３：３４−３５
３４ わたしはあなたがたに新しい戒めを与えます。互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。
３５ 互いの間に愛があるなら、それによって、あなたがたがわたしの弟子であることを、すべての人が認めるようになります。」

　イエス様の弟子たちが互いにプレゼントをするのであるなら、一番のプレゼントは互いに愛し合うことです。しかも毎日愛し合うことです。一定期間だけ愛し合うことでも難しいことですが、ずっと続けて愛し合うことは本当に難しいです。イエス様の弟子たちはほとんどの期間、互いに愛し合う関係でした。ですから、互いに愛し合うことがそんなに難しいことではありませんでした。しかし、ヨハネ13章のその日は互いに愛し合うことがとても難しいことでした。
・その時期は互いに牽制していました。
１２人の中で誰が一番偉いか。
・その時期は互いに憎んでいました。
１０人の弟子が二人の弟子を憎んでいました。
・その日は互いに疑っていました。
ヨハネ１３：２１―２２
・・「まことに、まことに、あなたがたに言います。あなたがたのうちの一人が、わたしを裏切ります。」
２２ 弟子たちは、だれのことを言われたのか分からず当惑し、互いに顔を見合わせていた。この雰囲気の中、互いに愛し合うことは不可能です。

　イエス様が私たちに下さいました新しい戒めは至難の業です。生涯一度できるかどうかの難しい課題です。 生涯一度できるかどうかのレベルだから、一番高価なプレゼントではないでしょうか?　お店にお金を払えば買えるプレゼントであるなら、小さいプレゼントです。私たちは生涯をかけて一番のプレゼントを準備しましょうか？　私たちが本当にイエス様の弟子であることが認められるような愛のプレゼントを備えましょう。私達の周辺にいるある人が寂しくないように、怖くないように、悲しくないように、悔しくないように。



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