2022年9月18日礼拝

2022年9月18日

ピリピ人への手紙　1章7～11節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜イエス様の心（心臓）で愛しなさい＞

「あなたがたを私は心に留めている」
７あなたがたすべてについて、私がこのように考えるのは正しいことです。あなたがたはみな、私が投獄されているときも、福音を弁明し立証しているときも、私とともに恵みにあずかった人たちであり、そのようなあなたがたを私は心に留めているからです。

　パウロの心にいつもピリピ教会の信徒たちがいます。パウロは監禁されているので、一日中、何もやることはありません。ピリピ教会員のために祈ること以外に何も出来ません。パウルは祈る度に、ピリピ教会の信徒たちを思い出しました。

　ピリピ教会の信徒たちの心にもいつもパウロがいます。監禁されているパウロをサポートし、福音を伝えるパウロを応援しました。パウロとピリピ教会の信徒たちはとても素晴らしい関係でした。牧師と信徒たちが互いのことを心配して、互いに祈り合うことは良いことです。

　私の心にも信徒の皆様がいます。パウロほどではございませんが、一日の中、何回も、皆様のことを思い出します。皆様も私のことを覚え、毎日祈っておられることを信じて感謝しています。日々皆様の祈りに支えられていることを毎日感じています。牧師と信徒の皆様が心から互いに祈り合い、励まし合うことはとても大事です。私たちはこれからも、互いに愛し合い、祈り合い、励まし合いましょう。

「キリスト・イエスの愛の心をもって慕っている」
８私がキリスト・イエスの愛の心をもって、どんなにあなたがたすべてを慕っているか、その証しをしてくださるのは神です。
7節にも、8節にも「心」という単語があります。
７節「あなたがたを私は心に留めている」
８節「キリスト・イエスの愛の心をもって」
　心の本来の意味は内臓ですが、ここでは心臓です。ギリシャ人は人の心は心臓にあると思っていました。私たちも心は心臓にあると認識しています。パウロはイエス・キリストの愛で、ピリピ教会の信徒たちを愛していました。ピリピ教会はパウロにとって異邦人宣教の初めであり、ヨーロッパ宣教のスタートだったので、特別な感情の持っていたことは確かです。けれども、パウロはそれだけではなく、どの教会に対してもイエス様の心臓を持って教会を愛していました。

　牧師はイエス様の愛で、イエス様の心臓で教会を愛し、信徒の皆様を愛する人です。私にもキリスト・イエスの愛の心が必要です。牧師は主のしもべだから、使命感はもちろん必要です。同時に、イエス様の愛の心も必要です。イエス様の愛の心がないのに、使命感だけあると、信徒の皆様をさばくことになります。使命感に満ちたメッセージには警告しかありません。

　しかし、パウロの愛には信徒の代わりに犠牲を払っても良いという親の心があります。パウロは信徒のために喜んで命を差し上げる覚悟でした。
テサロニケ第一の手紙２：８
　「あなたがたをいとおしく思い、神の福音だけではなく、自分自身のいのちまで、喜んであなたがたに与えたいと思っています。あなたがたが私たちの愛する者となったからです」
　パウロは福音を伝える時、彼自身の命さえ喜んで与えたい気持ちでした。説教者であるなら皆、同じ気持ちではないかと思います。説教者は神のみ言葉を伝える時、信徒のために何でも与えたい親の気持ちになります。

「パウロの祈り１：あなたがたの愛が豊かになるように」
９私はこう祈っています。あなたがたの愛が、知識とあらゆる識別力によって、いよいよ豊かになり、
　パウロはピリピ教会が愛の教会となるように祈りました。ピリピ教会員の愛が現在よりもっと豊かになるように祈りました。ピリピ教会にはすでにイエス様の愛がありました。ピリピ教会は貧しいのに、試練の中なのに、パウロを経済的に助けたり、エルサレム教会のために多くの献金をしたりしました。しかし、教会内部には争いもありました。よその人は愛しているのに、中にいる人とはギクシャクしています。ですから、パウロは現在よりもっと多くの愛に満たされるように祈りました。私たちにもイエス様の愛がありますが、もっと豊かになるように祈っていきたいです。

「パウロの祈り２：知識とあらゆる識別力による愛となるように」
　私たちは罪人なので、愛することが下手です。元々愛も足りない、せっかく愛する行動をしても、愛するやり方が下手です。パウロの祈りによりますと愛には知識とあらゆる識別力が必要です。相手は嫌がっているのに、自分だけ思い込みで愛しても通じないということです。パウロは確か、ピリピ教会から愛をもらいました。しかし、パウロが期待していたことと違うこともあったようです。ピリピ教会式の愛のやり方だったのですが、パウロに通じないものでした。

　自分式の愛のやり方が隣人に分かってもらえない時があります。キリストの愛には知識と識別力が必要です。あらゆる識別力だから、愛することにも神様の知恵が必要です。確かに私たちは互いに愛し合えるように祈ってはいますが、具体的にどのように愛し合ったら良いのか良く分かりません。イエス様の愛で愛し合うことだから、聖霊による助けが必要です。

「パウロの祈り３：大切なことを見分けることができますように。」
１０あなたがたが、大切なことを見分けることができますように。こうしてあなたがたが、キリストの日に備えて、純真で非難されるところのない者となり、
　ピリピ教会がパウロを愛していることは間違いありません。しかし、愛する方法論において、違いがあります。愛は何でも良いですが、その中でももっと大事なやり方があります。ピリピ教会はパウロが福音の故に監禁されていることで、何とかしてパウロを助けようとしました。献金もその一つの方法でした。それは良いことでした。しかし、献金以外にもパウロの助けになるだろうとして、福音を弁明することもしましたが、逆にパウロを困らせることもあったようです。

　愛から始まる行動は何でも良いですが、しかし、その中でも大切なことを見分けられることが出来たらなおさらです。私たちは祈りたいです。互いに愛し合うことが出来ますよう、出来れば大切なことを見分けることまでできるように祈りたいです。

「パウロの祈り４：神の栄光と誉れが現されますように」
１１イエス・キリストによって与えられる義の実に満たされて、神の栄光と誉れが現されますように。
　主が喜ばれる愛、隣人も一緒に喜ぶ愛を行いますと神の栄光となり、誉れとなります。しかし、自分中心の愛を続けると神の栄光にもなりませんし、隣人を逆に傷つけることになります。私たちはまず、愛することが下手であることを認めましょう。特にイエス様の愛で愛することが下手であることを認めてから、祈りましょう。私たちの愛が神の栄光となるように、私たちの愛が隣人の喜びとなるように、私たちの愛が私たち自身にも生きがいとなりますように祈りましょう。

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