2022年8月28日

ヨハネの福音書　11章31〜44節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 共に泣いて下さるメシア ＞


　主はローマ12:15に「喜んでいる者たちとともに喜び、泣いている者たちとともに泣きなさい」と教えてくださいました。主は自らこの教えの模範を見せてくださいました。イエス様はナサロの二人の遺族マルタとマリヤと共に泣かれました。今も主は私達と共に喜んでくださり、私達と共に泣いてくださいます。


１．共に悲しんで下さるメシア
　33節で「霊に憤りを覚え、心を騒がせて」、38「イエスは再び心のうちに憤りを覚えながら」。イエス様の感情をこんなに生々しく表現しているところはあまりありません。このようなイエス様の悲しみはマルタ、マリヤの遺族の悲しみと同じものでした。主は二人の遺族と心を一つにしてくださいました。


２．共に涙を流して下さるメシア
35節で「イエスは涙を流された」。 涙は悲しみの代表的な象徴です。愛すれば愛するほど、関係が親しければ親しいほど友人の死に涙が多いです。 主は私達の涙も知っています。私が泣く時、主も泣いてくださり、私が辛い時、主も辛いです。私達は主の体の一部分であり、主は私達と一心同体です。「イエスは涙を流された」のギリシャ原語は「イエス様泣いた」と二つの単語だけだ。聖書の中で最も短い一節ですが、最も重みがあって、私達に感動を与えるみことばです。


３．共にいてくださるメシア
　38、39節でイエス様は死んでいるナザロの所に来られました。そして「石を取りのけなさい」とお命じになりました。この石は生きている人と亡くなった人を隔てる物です。この世と死者を隔てる境界線です。いくら愛している家族でさえこの石の前で止まります。しかし、主はその臭くなっているところに来られました。私達の霊的な状態がナザロのようなものです。私達の心はこの世の罪で腐っていて、ものすごい悪臭がします。誰も近づけないほどの罪の臭みがある私達のところに主は来られました。そして罪で腐っている私を捨てないで共にいてくださいます。


４．共に復活するメシア
　主は私達と共にいて下さるメシアですが、もし何の力もなくて、何の解決方法もなくて、ただ泣いてくださることしか出来ないメシアであるなら、私たちに望みはありません。結局、死の悲しみと涙で人生が終わるしかありません。しかし、主は私達と共に泣いてくださるだけではなくて、私達の涙を笑いに代えてくださるお方です。悲しみを喜びに、死を永遠の命に、絶望を希望に代えてくださるお方です。「ラザロよ、出てきなさい」と大声で呼ばわれるお方です。死の勢力を打ち破るお方です。私達はいつか主にあって死に、主にあって復活します。現在、私達はしばらく主と共に悲しみを受けますが、やがて主にあって復活します。

　新聖歌283「主よわがそばをば」、323「この世の旅路に」の作詞を書いた、ファニー・クロスビーは「暗闇の歌姫」と呼ばれました。彼女は幼い頃、視力を失いましたが、霊感溢れる賛美歌を歌いました。彼女は子供の頃、天国の風景を夢で見ました。それをテーマにして多くの作品を書きました。生涯８千曲以上作詞しました。新聖歌にも２４曲もあります。彼女は神様の光によって復活のイエス様を見ながら共に歩む生涯を送ったのです。

「クリスチャンならば地上の暗い悲しみはいつの日か天国の明るい歌声に変えられる」
「クリスチャンならば地上の臭い体はいつの日か天国の輝く体に変えられる」
「クリスチャンならば地上の涙はいつの日か天国の笑いに変えられる」
（２００８．３．１Our Dairy Breadからの引用）



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