2022年5月15日

エペソ人への手紙　5章30〜32節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 救いのイメージ言葉３：夫と妻 ＞


　今年の教会聖句は「あなたがたがわたしにとどまり、わたしのことばがあなたがたにとどまっていなさい」です。とどまる意味を説明するために聖書は色々のイメージのことばを使いましたが、その中で一番良きイメージは夫婦関係のイメージです。今日は夫婦のイメージを通してイエス様と私たちの関係をイメージして見ましょう。


１．一体であり、他人である不思議な関係
　人間関係ほど、夫婦関係ほど両極端な側面を同時に持っている関係はないと思います。互いに裸になっても恥ずかしくないくらいの親密感と親しみがあります。ですから、互いの最大の弱点を互いが良く知って、理解して、互いに補い合います。他の人には恥ずかしくて、絶対見せないことを夫婦の間には見せます。他の人には恥ずかしくて、絶対言わないことを淡々と言います。そのくらい互いが安心しているからです。最初の夫婦であるアダムとエバは互いに裸だったのに、恥ずかしくありませんでした。
「２４ それゆえ、男は父と母を離れ、その妻と結ばれ、ふたりは一体となるのである。
　２５ そのとき、人とその妻はふたりとも裸であったが、恥ずかしいとは思わなかった。」

　アダムとエバが裸だったのに、恥ずかしくない理由は二人が一つに結ばれ、一体となったからです。特にエバはアダムのあばら骨で創造されたので、まさに一体です。アダムがエバを見て、「私の骨からの骨、私の肉からの肉」と愛の歌を歌いました。何も遠慮することのないありのままの姿です。親しい時はここまで親密な関係ですが、罪を犯した後は互いに恥ずかしくなって隠すようになりました。

創世記３：７，１０，１１
７ こうして、ふたりの目は開かれ、自分たちが裸であることを知った。そこで彼らは、いちじくの葉をつづり合わせて、自分たちのために腰の覆いを作った。
１０ 彼は言った。「・・自分が裸であるのを恐れて、身を隠しています。」
１１ 主は言われた。「あなたが裸であることを、だれがあなたに告げたのか・・」

　一体となっていた二人の間に罪が入りまして、二人の関係を他人であるかのように分け隔てました。夫婦関係は愛する時は一つの体、しかし、離れたら、他人です。イエス様と私たちの関係も同じではないでしょうか?　礼拝の時はイエス様にとどまり、一つになっているようです。しかし、礼拝が終わって、この世の中に入ると私たちの言動はまるで、イエス様と関係ない人であるかのようです。この頃、私たちの状態はいかがでしょうか？

　イエス様と一つになっていますか？　イエス様と心の距離が離れていますか？　イエス様と距離が離れているのであるなら、悔い改めましょう。悔い改めることはイエス様の御前で、自ら裸になることです。私たちの弱さ、恥ずかしさなど全部、主に見せてしまうことです。全部見せても恥ずかしくありません。イエス様と私たちは全部見せても恥ずかしくない関係となりました。イエス様に全部見せても恥ずかしくないことが救いの証拠です。


２．約束（契約）によって結ばれている関係
　夫婦と言うのは最初、全く関係のない他人同士でした。他人だったのに、愛し合うことによって一体となったものです。他人同士の男女が結婚と言う約束によって夫婦となります。約束ということばは重みが足りないので、契約と言う言葉が良いです。結婚は約束よりは契約と言う言葉が似合います。結婚と言う契約は二人だけの契約です。相手だけを愛しますという契約です。結婚したのに、別の人を愛するとその時点で契約は破棄です。法的には夫婦として縛られていますが、すでに心は離れることになります。

　天の父なる神様と私たちの関係もこれに似ています。夫婦のイメージを想像してみると主にとどまりなさいの意味が分かります。夫婦が結婚の契約を守るように、天の神様との契約を守ることが信仰です。すでに、結婚しているのに、別の人を心に抱いているのが見えたら、どうなりますか？　炎のような怒りを噴出します。神様も偶像崇拝をして、神から離れる民を見て、炎のような怒りを噴出されました。その怒りを聖書では妬みの神と表現しています。夫婦の間に浮気と言うものがあると炎のような妬みがあります。その妬みは良い意味であって、当然のものです。炎のような怒りがないのであるなら、それこそおかしいです。旧約聖書には神との関係をまるで、夫婦関係であるかのように描いたところがあります。ホセア書がその一つです。神様からホセアに与えられた任務は何とけがれた女性と結婚して、けがれた子どもを産むことでした。けがれたその女性はホセアに愛されながら、また不倫をしてしまいました。それでも、ホセアはけがれた女性とその子どもを再び受け入れました。ホセアは神様を指しています。けがれた女性と子どもは堕落した民を指しています。不倫は偶像崇拝をさしています。偶像崇拝は神以外のものを愛して、拝むことなので、霊的な不倫です。

ホセア３：１−３
１ 主は私に言われた。「再び行って、夫に愛されていながら姦通している女を愛しなさい。ちょうど、ほかの神々の方を向いて干しぶどうの菓子を愛しているイスラエルの子らを、主が愛しているように。」
２ それで私は、銀十五シェケルと、大麦一ホメルと大麦一レテクで彼女を買い取り、
３ 彼女に言った。「これから長く、私のところにとどまりなさい。もう姦淫をしたり、ほかの男と通じたりしてはいけない。私も、あなたにとどまろう。」

　私たちは天の神様だけを信じて生きると約束しましたが、約束を忘れる時が多いです。この世の忙しい生活をしているといつの間にか、主と離れている生活をしています。イエス様から完全に離れることはしませんが、神よりもこの世のものに心を奪われることが多いです。神よりはお金が、神よりは家族が、神よりは私自身を大事にすることが多いです。本来であるなら、神との契約は破棄されるはずですが、いつくしみ深い愛のお方が私たちを完全に捨てることはなさらないので、未だに関係は続いています。私たちは主を捨てましたが、主は天国まで、最後まで導いて下さいます。私たちは神との約束を破ってしまうので、不義の人です。しかし、神は誠実なお方なので、最後まで契約を守ってくださいます。その神の忠実さの故に私たちは救われます。


３．天国で行われる主と披露宴
　ヨハネは黙示録でイエス・キリストとその信徒たちの天国の結婚式を描きました。イエス様は新郎、信徒たちは花嫁です。このイメージはあくまでもたとえ話です。ある異端はこれらのイメージを文字通りの結婚式に描きました。結婚のイメージを通してイエス様と私たち信徒の深い関係を説明しているところを、文字通りの結婚として説明するとおかしくなります。

黙示録２１：２，９
２ 私はまた、聖なる都、新しいエルサレム（信徒たち）が、夫のために飾られた花嫁のように整えられて、神のみもとから、天から降って来るのを見た。
９ また、最後の七つの災害で満ちた、あの七つの鉢を持っていた七人の御使いの一人がやって来て、私に語りかけた。「ここに来なさい。あなたに子羊の妻である花嫁を見せましょう。」

愛する信徒の皆様
今日も私たちは相変わらず、主から離れることをやっていますが、契約に忠実な主が聖霊様を通して、今日も私たちをきよめてくださいます。聖なる主の花嫁として相応しくなるように導いて下さいます。主の恵みに感謝しましょう。



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