2022年5月1日

コリント人への手紙第二　6章16節

　　　　　　　　　　　　　　　　　 　＜ 救いのイメージ言葉１：王と民 ＞


今年の教会聖句
「あなたがたがわたしにとどまり、わたしのことばがあなたがたにとどまっている」
　信じることはイエス様にとどまることです。ですから、とどまる意味を考えてみました。具体的にはイエス様と私たちの関係を維持することです。イエス様と私たちはどんな関係でしょうか？　イエス様と私たちの関係を一言でいうと何でしょうか？

　そう言えば聖書には神と私たちの関係を表す言葉がいくつもあります。神様は私たちとの関係を分かりやすく理解させるために色々のことばを使いました。その言葉を聞くと私たちは神さまとの関係が何なのか直ぐ理解できます。

　今月はしばらく神とわたしの関係を表す重要な言葉を見てみましょう。すでに、何回も申し上げてまいりましたが、今回はもっと詳しくみましょう。

　まず、一つ目は「私はあなた方の神となり、あなた方は私の民となる」です。国と私の関係を示していることばです。私の国は私のために何をくれますか？　国民としての権利です。国は国民の命、財産、平和、安全を守らないといけません。

　その代わりに私は我が国のために何をしなければならないでしょうか？　国民としての義務です。兵役、納税、国の法律を守る義務があります。

　それでは神の国は私のために何をくれるのでしょうか？　神は私の王様として何をくださるのでしょうか？　その代わりに私は神の民として、どんな義務があるのでしょうか？


１．自由を下さる神、自由に神を礼拝する民
　国は私たちに自由をくれます。どこに住んでも良い自由、どこにも行ける自由、どんな仕事を選んでも良い自由をくれます。私の国が無くなるとすべての自由も無くなります。海外には行けません。権利は全部なくなります。エジプトに住んでいたイスラエル民がそうでした。彼らは最初、自由の民でしたが、ある日突然、エジプトの王が変わったことで、自由がない奴隷となりました。奴隷となっていた人たちに、天の神が来られ、彼らに自由を与え、彼らの王となって下さり、彼らを民にしてくださいました。

出６：６−７
「それゆえ、イスラエルの子らに言え。『わたしは主である。わたしはあなたがたをエジプトの苦役から導き出す。あなたがたを重い労働から救い出し、伸ばされた腕と大いなるさばきによって贖う。わたしはあなたがたを取ってわたしの民とし、わたしはあなたがたの神となる。あなたがたは、わたしがあなたがたの神、主であり、あなたがたをエジプトでの苦役から導き出す者であることを知る。」

　奴隷となっていて、自由がありませんでした。自分の財産を蓄えられる楽しみがありませんでした。エジプト人に全部奪われていました。痛くても、疲れていても、自由がないので、一日中、重労働をせざるを得ません。彼らの人生、彼らの時間を奪われていました。仕事をしても給料はありません。お金を奪われていました。奴隷であることは社会的な地位を保てる身分がないことです。神に自由に礼拝できる信仰の自由も奪われていました。

　神さまがこのイスラエル民に新しい王となりまして、信仰の自由をくださいました。全能の神の御手によって救い出された民に、自由が与えられ、神の民となりましたので、自由に神だけを礼拝し、神だけを信じればよかったですが、彼らは信仰の自由を使いまして他の神々を拝みました。神がせっかく、くださった自由を悪用して、自由に偶像の神を拝みました。私たちは大丈夫でしょうか？　神様から頂いた自由をどこに使っていますか？


２．土地を下さる神、その土地で暮らす民
　国があることは土地があることです。国がないことは国土がないことです。土地がないことは住む場所がないことです。イスラエル民は奴隷となり、住む場所を奪われました。彼らには気楽に暮らせる土地がありません。天の神様は彼らに新しい土地、カナンを下さいました。400年前から約束されていた土地を今になって与えて下さいます。

申命記２９：１３
「先に主があなたに約束されたように、またあなたの父祖、アブラハム、イサク、ヤコブに誓われたように、今日あなたを立ててご自分の民とし、またご自分があなたの神となられるためである。
「アブラハム、イサク、ヤコブに誓われた」ことが土地を下さることでした。

レビ記２０：２４
「・・あなたがたは彼らの土地を所有するようになる。わたしが乳と蜜の流れる地をあなたがたに与えて所有させる。わたしは、あなたがたを諸民族の中から選り分けた、あなたがたの神、主である」

　土地は神様のものなので、神様がイスラエル民にしばらくくださるとの約束です。すべてのものは神さまのものなので、神の民にしばらくくださることを私たちは信じています。神様は神の民に生活の基盤をくださいます。それが土地であれ、財産であれ、仕事であれ、父なる神は子どもである私たちに生活できる基盤をくださいます。私たちは切なる祈りによって、それぞれの信仰によって頂きます。私たちは父なる神から何を頂きたいのでしょうか？

　天の神から何かを頂くことも大事ですが、頂いた後、どうするかも大事です。イスラエル民は神から頂いたカナン地で、残念ながら偶像崇拝をしました。多くの収穫物を偶像にささげました。隣の人と分かち合うことはしませんでした。その結果、カナン地から追い出されてしまいました。神様は私たちに生活基盤をくださいました。私たちはそれをどこに使っているのでしょうか？


３．永遠に変わらない神と民の関係
　私たちの国籍は大体死ぬ時まで続きます。しかし、国が無くなると関係は切れます。イスラエル民は神を捨てたので、関係が切れました。罪によって神とイスラエルの関係は切れましたが、しかし、それでも神は新しい関係、永遠に切れない関係を約束してくださいました。

エレミヤ３１：３３
「これらの日の後に、わたしがイスラエルの家と結ぶ契約はこうである──主のことば──。わたしは、わたしの律法を彼らのただ中に置き、彼らの心にこれを書き記す。
わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる。エレミヤの時代は南ユダが滅びる直前の時です。エジプトから出て、神様とイスラエル民がシナイ山で結んだ契約は終わりました。

「私はあなたがたの神となり、私はあなた方の神となる」の契約はカナン地から皆追い出されることと共に破棄されました。

　しかし、エレミヤを通して神様は未来、新しい契約、永遠に破れない契約を預言して下さいました。それがイエス様の十字架、そして、聖霊様が私たちの心の中に来られたことで完成されました。

コリント人への手紙第二　６：１６
「・・私たちは生ける神の宮なのです。神がこう言われるとおりです。「わたしは彼らの間に住み、また歩む。わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる」

　イエス様の霊が、すなわち聖霊様が私たちの心の中に来られました。聖霊なる神が私たちの中におられますので、私たちは神のお住まいである宮です。現在の私たちの人生は試練の中に歩んでいることも事実ですが、しかし、聖霊なる神が私たちの中に住み、一緒に歩んでいます。そして、いつまでも変わらない関係となりました。つまり、天の神は私たちの唯一の神、私たちはその神の民です。

　天の神と私たちの関係は最後、ヨハネの黙示録で成就されます。
黙示録２１：３
「私はまた、大きな声が御座から出て、こう言うのを聞いた。「見よ、神の幕屋が人々とともにある。神は人々とともに住み、人々は神の民となる。神ご自身が彼らの神として、ともにおられる。私たちの最後の結論です。

　イエス様が、聖霊なる神が、私たちの心の中におられます。いつまでも永遠におられます。これほど、心強いことはございません。



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