2021年7月25日

申命記　14章24～26節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ お金の良いところ ＞

　神様が下さるお金はとても良いものです。今日はお金の良いところを見てみたいと思っています。今まではお金の悪の側面ばかり見てきました。

マタイ１９：２３－２４
「そこで、イエスは弟子たちに言われた。「まことに、あなたがたに言います。金持ちが天の御国に入るのは難しいことです。もう一度あなたがたに言います。金持ちが神の国に入るよりは、らくだが針の穴を通るほうが易しいのです。」

テモテ第一　６：１０
「金銭を愛することが、あらゆる悪の根だからです。ある人たちは金銭を追い求めたために、信仰から迷い出て、多くの苦痛で自分を刺し貫きました。」
しかし、聖書にはお金の悪い側面だけではありません。分量は少ないですが、お金の良い側面があります。


１．お金からくる心強さ
[箴言 10:15]
「富む者の財産はその人の堅固な城。貧しい者の恐れは自らの貧困」

　私たちは正々堂々と生きるためにはお金が必要です。悪を悪だと言える勇気、お金があると言えます。神のみ前できよく生きるためにお金が必要です。お金があれば不正を行わなくてもすみます。正しく生きようとするとお金が必要です。お金がないと恐れが消えません。お金があると平安ですが、ないと不安です。神の御心に従って、お金を正しく使えば、お金は良い物で、心強いものです。富む者の財産はその人の堅固な城だと言っています。

　反対に貧しい人は不義を見ても生活のために見ぬふりをするしかありません。確かにお金があるところに家族の喧嘩がありますが、反対にお金がない兄弟たちはもっと激しく争います。お金がないと人は卑怯者になりがちです。正しく言いたいことがあっても言えなくなります。卑屈なことばも言わなければなりません。貧しさに恐れがあります。恐れの原因は貧困です。お金が人を堕落させますが、お金がない人は堕落から抜け出したくても、出来ません。


２．お金は神の賜物
[伝道者の書 5：:19]
「実に神は、すべての人間に富と財を与えてこれを楽しむことを許し、各自が受ける分を受けて自分の労苦を喜ぶようにされた。これこそが神の賜物である。」

　神様はすべての人にお金の喜びと楽しみをくださいました。お金のために労苦して、労苦の代価としてもらうお金が喜びとなります。私たちは労苦の代わりに給料をもらって喜んでいます。お金のために一カ月働いて、給料日に喜ぶことは神様からの賜物です。お金は家族全体を喜ばせる良い物です。


３．お金は信仰生活を助ける
[申命記 14：:24―26]
「２４もしあなたの神、主が御名を置くために選ばれる場所が遠くて、あなたの神、主に祝福していただくために運んで行くことができないほど、道のりが長いなら、２５あなたはそれを金に換え、その金を包んで手に取り、あなたの神、主が選ばれる場所に行きなさい。２６あなたは、そこでその金を、すべてあなたの欲するもの、牛、羊、ぶどう酒、強い酒、また何であれ、あなたが望むものに換えなさい。そしてあなたの神、主の前で食べ、あなたの家族とともに喜び楽しみなさい。」

　旧約時代の信徒たちは神様にささげ物をするため、地方からエルサレムに上りました。彼らのささげものはお金ではなくて、牛、羊、ヤギなどの家畜と穀物でした。家畜を遠いところからエルサレムまで連れて行くことは大変なことです。ですから、お金を持って行って、そのお金でエルサレム神殿の近くにある市場で家畜を購入して、それをささげました。その意味でお金は彼らの信仰生活を支える大事な役割をしていました。

　お金は今の時代も同じく私たちの信仰生活を助けてくれます。私たちは神様をとても愛していますが、神様をとても愛している気持ちを献金で表します。感謝の気持ちが大きい時は自然に多く、ささげたくなります。


４．お金は万能、ただし（しかし）・・・
[伝道者の書 10：:19]
「パンを作るのは笑うため。ぶどう酒は人生を楽しませる。金銭はすべての必要に応じる。」

　パンを食べる、家族と友人と食事をすることは笑いをもたらします。ぶどう酒は人に楽しみをもたらします。けれども、お金はこれらのすべての必要に答えられる万能の道具です。お金は何でもできます。

（１）お金は万能です。ただし、私には万能ではありません。
他人には万能ですが、私にも万能なのかどうかは分かりません。なぜなら、私が蓄えたお金を私が使えるか、どうか不透明だからです。

[伝道者の書 6：:2]
「神が富と財と誉れを与え、望むもので何一つ欠けることがない人がいる。しかし神は、この人がそれを楽しむことを許さず、見ず知らずの人がそれを楽しむようにされる。これは空しいこと、それは悪しき病だ。」

　お金は何でもできる万能なので、人間は蓄えることに心を奪われてしまいます。万能だから、今日から少しずつでも使えば良いのに、万能だからこそ、今から使うのが惜しくて、万能だからこそ、いざという時、使おうと後回しにしてしまいます。後回しにしてしまううちに、自分自身は使えなくなります。神のみことばによりますとお金は蓄える人は別、使う人も別です。お金は現在の私に万能ですが、明日の私には万能ではありません。

（２）お金は万能です。ただし、主にありてです。
[申命記 8：:18]
「あなたの神、主を心に据えなさい。主があなたに富を築き上げる力を与えるのは、あなたの父祖たちに誓った契約を今日のように果たされるためである。」

　お金は万能ですが、しかし、神のように全知全能ではありません。お金は万能だと思い込んでしまうといつの間にか、神とお金の区別がつかなくて、混乱してしまうとき、人間はお金のせいで滅びます。何でもできるお金を主が下さいました。主が私たちに富を築き上げる力をくださいました。何でもできるお金の味に酔ってしまいますとそのお金をくださいました神様が見えなくなります。

（３）お金は万能です。ただし、時間制限があります。
[箴言 23：4４－5]
「４富を得ようと苦労してはならない。自分の分別によって、これをやめよ。５あなたがこれに目を留めると、それはもうないではないか。富は必ず翼をつけて、鷲のように天へ飛んで行く。」

　現在は私に万能でも、しばらく時間が経つと必ず私から離れていきます。お金が私から離れる前にどうすれば良いでしょうか？　他人にあげるのは嫌なので、全部使ってしまえば良いですか？　しかし、老後があるから、全部使ってはいけません。

　しかし、反対に後回し、後回ししていると一つも使えず、私から離れてしまいます。ですから、万能のお金の一部を現在、使ってください。主のために、教会のために献金してください。人を助けるために、一人の救いのために使ってください。皆様、自身のためにも使ってください。これらをバランスよく使ってください。一つのところに傾かないで、バランスよく使うのが難しいです。

　 一部を今のこの瞬間、使いますとお金は万能の力を発揮します。どのくらい使うか、いつ使うか、この絶妙なタイミングのために祈ってください。使うべきタイミングを逃してしまった方がいます。神様がくださいましたお金の良き側面を知らず、人生の無駄遣いとならないように祈りましょう。神様に献金をささげられることはいつでもできることではありません。誰かを助けられることも、いつでもできることではありません。私たちはお金のことで愚かな選択をしないように祈りましょう。



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