礼拝メッセ−ジ
2021年2月7日

ネヘミヤ書　2章1〜6節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ ネヘミヤが背負った十字架２ ＞


１．とりなしの悔い改め（１：５−１１）
　十字架を背負うことはとても具体的な行動を意味します。悲しむだけのことであるなら、十字架ではありません。エルサレムの悲しいお知らせを聞いてただ「座り込んで泣き、数日の間嘆き悲しみ、断食」するだけでは十字架を背負うことではありません。ネヘミヤがもう少し、具体的に行動したのはまず、代わりに悔い改めることでした。代わりに悔い改める意味は先祖の罪を自分の罪として認識したことです。親の罪を自分の罪として認識して、自分の罪のように悔い改めました。彼自身の罪ではないのに、悔い改めの祈りをしました。


２．具体的なネヘミヤの十字架
　エルサレムが滅びたのはネヘミヤの罪による結果ではありません。ネヘミヤは神様の祝福と恵みを中で、幸せな暮らしをすれば良いです。それなのに、彼はエルサレムの廃墟の知らせに悲しい反応をしました。代わりに悔い改めることが彼自身の罪の結果であるかのように受け止めました。彼はその重荷を背負わなくても良いですが、しかし、彼は責任を感じました。何かしないと居ても立っても居られません。そして、彼はもっと具体的な行動に移しました。それが彼の十字架となります。彼が背負わなくても良いですが、しかし、使命感を感じて、人々のために代わりに背負うもの、それが十字架です。

　今までのネヘミヤの行動は立派なものでした。しかし、まだ、具体的に十字架を背負ったとは言えません。何も具体的な犠牲を払ったことがないからです。地位もそのまま持っています。宮殿で王様のために仕える仕事はそのままです。お金もそのまま残っています。安全な宮殿で、平和な暮らしをしていることもそのままです。エルサレムの状況を聞いて、心が痛くなって、断食して、悔い改めただけです。まだ、何も具体的な犠牲を払ったものはありません。神様からの十字架を背負うことはとても具体的な犠牲を払うことです。ネヘミヤ記2章で彼は今まで手に入れていたすべてを手放しました。

（１）エルサレムの城壁を再び建築するために彼はしばらく王様から離れました。
　自ら地方に左遷されました。王様の側近から、ユダヤ地方の総督になりました。今までの権力を捨てました。今まで王様に信頼されていた特権を捨てることは簡単な決断ではありません。王様の信頼を失ったら、すべてを失うことを意味します。命さえ危なくなります。

（２）彼はエルサレム総督をしている間、給料をもらっていません。
　給料をもらわないところか、大勢の人たちを食べさせました。
ネヘミヤ５：１４―１８
「１４：また、私がユダの地の総督として任命された日から、すなわち、アルタクセルクセス王の第二十年から第三十二年までの十二年間、私も私の親類も総督としての手当てを受けなかった。
１７：ユダヤ人と代表者たち百五十人、また私たちの周囲の国々から来る者が、私の食卓に着いていた。
１８：そのため、一日に牛一頭、選り抜きの羊六頭が料理され、私のためには何羽かの鳥が料理された。それに、十日ごとに、あらゆる種類のぶどう酒がたくさん用意された。それでも私は、この民に重い負担がかかっていたので、総督としての手当を要求しなかった。

（３）彼は安全な宮殿生活を捨てて、非常に危ないエルサレムで住みました。
　当時のエルサレムは安全ではなかったので、ユダヤ人でさえ出来る限りエルサレムに住まないようにしていました。くじ引きをして、くじに当たった人が仕方なくエルサレムの城内に住むくらいでした。


３．ネヘミヤが求めたもの
　ネヘミヤは神様に何回か恵みとあわれみを求めました。
５：１９「私の神よ。どうか私がこの民のためにしたすべてのことを覚えて、私をいつくしんでください」
１３：１４「私の神よ、どうか、このことのゆえに私を覚えていてください。」
１３：２２「私の神よ、このことにおいても、どうか私を覚えていてください。そして、あなたの豊かな恵みにしたがって私をあわれんでください。」
１３：３１「私の神よ、どうか私を覚えて、いつくしんでください。」

　「神様のために犠牲を払っていますので、私を覚えて下さい」と祈りました。彼は王様の側近だった時、すでに祝福されていたのに、なぜ、わざわざ退職して、エルサレムで大変な苦労しながら、再び神様にいつくしみを求めているのでしょうか？

　王様の側近だった時の祝福と神様に祝福といつくしみを求めている意味が違います。王様の側近だった時の祝福は彼一人だけの祝福です。彼だけ祝福され、安全に、平和に、幸せに暮らしても彼だけのものです。エルサレムに住んでいる他のユダヤ人には何の祝福も、安全も、平和も、幸せもありません。

　ネヘミヤがしばらく大変な苦労して、エルサレム城壁を建築したことで、エルサレムに住んでいる多くの人々に祝福と、安全と平和、幸せがありました。彼だけの、彼のための祝福になるのか、皆のための祝福になるのかの違いです。

　 神様の十字架を背負いますとその結果、多くの人が生きることになります。一人が犠牲を払うことで、多くの人が祝福され、安全と平和、幸せな暮らしが出来ます。先にイエス様を信じた私たちにこの役割が求められています。本当のイエス様の愛を受けた人はこのような反応をする人が多いです。



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