礼拝メッセ−ジ
2021年1月1日

民数記　6章22〜27節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 祝福を願われる父なる神様　＞


　新しい年を迎えると多くの方々が祝福を求めて、宗教施設にお出かけになります。今年はコロナの関係で、密集、密接を避けて分散すると思いますが、しかし、祝福を求める人々の切実さはいつもと同じです。私たちは彼らと意味は違いますが、2021年の最初の時間を主にささげるために集まりました。私たちも天の父なる神様からの祝福を求めています。祝福は求めていますが、何よりもまず、新しい一年を下さいました神様に感謝したい気持ちです。


１．求める前に先に祝福してくださる父なる神様
　今日の箇所を見ると神様の方から先にイスラエル民に祝福を下さろうとしています。イスラエル民が先に神様からの祝福を求めたわけではありません。主が先にモーセに告げられて、モーセがアロンとその子らに告げました。アロンと子らがイスラエルの子らに２４−２６節の内容で祝福しました。イスラエル民が切実に神様に祝福を求めたのではなくて、神様の方から先にイスラエル民を祝福なさろうとしています。

　他の神々を求めていらっしゃる方々はいかがでしょうか？　彼らが信じている神からは何の呼びかけもないのに、人々が切実に一年間の祝福を求めて、安全、平和を求めて出かけています。何の保証もなく、何の約束もないのに、ただ人間の切なる願いだけがあります。

　その反面、聖書の神様を信じている私たちはいかがでしょうか？　私たちもどちらかというと神様の祝福を切実に求めています。しかし、絶対的ではありません。祝福してくだされば感謝です。しかし、試練が多くても、それでも私たちは感謝です。なぜなら、私たちはすでに、神の子どもとなりましたからです。神の子どもになったこと以上に大きな祝福はないからです。

　すでに神の子どもとなりましたので、とても感謝ですが、それにおまけとして、経済的に、心身ともに支えて下されば、それもまた、感謝です。私たちは神さまの子どもなので、神さまの子どもに相応しい祝福はおまけのように自動的についてきます。

　今日の箇所のみ言葉をみてもそうです。イスラエルの神様はご自身の民を祝福なさることをとても喜んでおられる様子です。
「主が御顔をあなたに照らし、あなたを恵まれますように」
「主が御顔をあなたに向け、あなたに平安を与えられますように」
御顔が二回も書いてあります。イスラエル民への神様の愛情がたっぷり入っている表現です。まるで、お父さんが自分の小さい子どもを可愛がって、何でもやってあげたい様子です。

　私たちは父なる神様に愛されています。私たちは父なる神様に大事にされています。ですから、このままの関係を維持していきましょう。余計なことをして、父なる神との関係を壊してしまうことはやりたくありません。余計なことというのは父なる神様が嫌われることです。父なる神は私たちを大事にしておられるのに、私たちが神を大事にしないことです。父なる神から離れ、語られることを聞かない、守らないことです。


２．父なる神からの祝福の内容
（１）守られること：まずは体、経済、仕事、安全
（２）平安に過ごすこと：心、安定（急激な変化は怖い）
　これらの二つはこの世の人々が求めている内容と同じです。
（３）恵み：キリスト教だけにあるもの
神様からの守りや平安を頂ける資格がないのに、そこまで熱心に努力していないのに、それでも、私たちを憐れんでくださる父なる神の恵みによって生きる生き方です。

　私たちは正直に毎日神様の恵みによって生きています。そんなに真面目ではありません。そんなにちゃんと自己管理出来ているわけではありません。そんなに一生懸命働いているわけではありません。一生懸命勉強しているわけではありません。まだ、出来上がっていない人格や不十分な品性、激しい性格もあります。それでも、私たちに祝福と平安がそのままとどまっている理由は神様の恵みです。イエス様を信じている人々だけが共有している不思議な生き方です。今年も私たちは主の恵みによって生活しましょう。


３．主のしもべを通して伝えられる神の祝福
　今日の箇所を見ると神様は直接イスラエル民を祝福してくださってもかまわないのに、モーセを通して、アロンとその子らを通して祝福してくださいました。主のしもべを通して、民を祝福してくださいました。

　新約時代は神の子、イエス・キリストが来られたので、主のしもべを通さなくても直接祝福してくださいます。また、聖霊様を通して毎日、祝福してくださり、安全を守ってくださり、導いてくださいます。聖霊様の主な働きがそうです。

　 しかし、それでも、父なる神さまは主のしもべである牧師に働きを下さいました。そして、毎週、牧師の祝福の祈りを通して、信徒の皆様を祝福してくださいます。今年は祝祷する前に今日の箇所を読み上げてから祝祷したいなと思っています。今年の教会標語は日々、自分の十字架を背負うことです。一見、十字架と祝福は合わないように見えますが、それが一つにつながっています。十字架は重たいですが、その中に神の大きな祝福が隠されています。語り続けるのは十字架ですが、それが目指しているのは神の大きな祝福です。牧師も信徒の皆さまの祈りによって支えられ、守られ、祝福されています。私のためにも毎日、祈ってくださる皆様に感謝申し上げます。



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