2020年12月20日

マタイによる福音書　2章1〜12節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 世（私）の光であるイエス様　＞


　マタイの福音書には星に導かれた博士たちのお話があります。マタイはいくつかのイエス様の誕生の物語の中から星に導かれた異邦人博士たちの物語を選びました。イエス様の誕生に関する大事な証人なのに、異邦人で、しかも、神のみことばではなく、星を研究する人たちだから、マタイも慎重に考えたと思います。博士たちの証言を参考にしてみると二年くらい前から不思議な星が現れました。不思議な星だったので、注目していました。ある日、その星が動き出しましたので、彼らは長い旅をすることにしました。そして、たどり着いたのがユダヤです。最初はエルサレムに導いたので、宮殿に行って、当時の王であるヘロデに聞いてみましたが、違いました。その星が今度はベツレヘムに導きました。そして、生まれたばかりのイエス様がおられる家の上にとどまりました。

　この星は私たちが考えている星とは違います。博士たちは星だと認識しているだけで、実は輝いている光です。博士たちは異邦人なので、神の存在も知らないし、神様のみことばも知りません。彼らが知っている真理は輝く星だけです。彼らは星を研究して、未来を予測する人たちです。彼らはいわば星を通して神様の啓示を予測する人たちです。ですから、神様も彼らの専門分野を用いられて、彼らをイエス様誕生の目撃者として立てられました。

　マタイはイエス様の誕生の物語を通して旧約聖書が成就されたことを証明するために異邦人の博士を登場させました。私たちはすでに、神さまの存在も知っていて、神様のみことばも知っているので、星を通して導かれることはありません。もちろん、ユダヤ人も神様のみことばを知っていますので、星を通して導かれることはありません。旧約聖書を見るとユダヤ人は神様のみことばである律法を通して導かれました。ですから、詩篇などを見ると神の律法は人々の光だと言っています。
詩篇119：105「あなたのみことばは私の足のともしび、私の道の光です」

　博士たちには星が神の光です。ユダヤ人には律法が神の光です。私たちにとっては何が光でしょうか？　イエス様ご自身が私たちの光です。イエス様を信じる方は、イエス様が心に中におられ、光であるイエス様が現在を照らしてくださいます。現在を一足、一足を照らしてくださいます。

　ですから、ヨハネはイエス様こそ、私たちの光であることから福音書を始めました。光であるイエス様に関して重要なことをたくさん教えてくれました。
ヨハネ１：４―１０
「４：この方にはいのちがあった。このいのちは人の光であった。
５：光は闇の中に輝いている。闇はこれに打ち勝たなかった。
６：神から遣わされた一人の人が現れた。その名はヨハネであった。
７：この人は証しのために来た。光について証しするためであり、彼によってすべての人が信じるためであった。
８：彼は光ではなかった。ただ光について証しするために来たのである。
９：すべての人を照らすそのまことの光が、世に来ようとしていた。
１０：この方はもとから世におられ、世はこの方によって造られたのに、世はこの方を知らなかった。」

ヨハネ８：１２
　イエスは再び人々に語られた。「わたしは世の光です。わたしに従う者は、決して闇の中を歩むことがなく、いのちの光を持ちます。」

　イエス様は神様からの光であるのに、彼らは受け入れようとしませんでした。受け入れるところか、イエス様を十字架にかけてしまいました。これはとても不思議なことです。異邦人でさえ、神の光である星に導かれ、従いましたのに、神の民と自称しながら、彼らの光であるイエス様を十字架で殺してしまいました。ユダヤ人の目にはメシアらしくなかったのです。

イザヤ５３：２―３
　彼は主の前に、ひこばえのように生え出た。砂漠の地から出た根のように。彼には見るべき姿も輝きもなく、私たちが慕うような見栄えもない。
３：彼は蔑まれ、人々からのけ者にされ、悲しみの人で、病を知っていた。人が顔を背けるほど蔑まれ、私たちも彼を尊ばなかった。」

　ユダヤ人の愚かさはこれ以上、長く申し上げる必要はありません。大事なのは私たちの現在です。残念ながら、私たちにもユダヤ人の愚かさがあります。私たちは現在、イエス様を光として受け入れていますか？　イエス様の霊である聖霊様に毎日導かれていますか？

　イエス様は世の光で、イエス様に従う者は、決して闇の中を歩むことがなく、いのちの光を持っているはずなのに、なぜ、私たちは現在、さまよっているかのような気分でしょうか？　わけの分からない人生の道を歩いているような気分です。

　 私たちは神様の光に導かれるためには単純に生きる必要があります。神のみ言葉に従う、神の御心に従う、悩みは全部、御手に委ねる。色々のことを心配しすぎて、まだ起きてもいない未来を心配して、あの手、この手を使おうと考えているから頭が痛くなるし、心の平和も失います。光であるイエス様が神のみことばと聖霊様を通して今日一日を導いてくださいます。主は今年を導いてくださいましたが、来年も導いてくださいます。



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