2020年9月20日
ルカによる福音書 9章27〜36節
＜ イエス様はいったいだれだろう4：天の栄光と地の現実、同時におられるお方 ＞
私たちが信じているイエス様は現在、天の栄光の中におられます。同時に現在、私たちの心の中にもおられます。イエス様は天の栄光の中におられる神だから、私たちを奇跡的に助けて下さいます。同時に現実の中、苦しんでいる私たちと共に苦しんでおられます。2000年前も同じでした。福音書には色々の不思議な出来事が書いてありますが、その中でも、完全に現実から離れた物語が今日の箇所ではないかと思います。イエス様が本来の神の姿に変わりました。
１．時空を超えられたイエス様
イエス様はペテロとヤコブ、ヨハネ、３人の弟子達だけを連れて山に登られました。イエス様の姿が神のように変わりました。教会はこの出来事の場所を変貌山と呼んでいます。変貌山に上られたイエス様は現実から離れ、一時的に時間を超えられました。現実の時間を超え、旧約の二人の人、モーセとエリヤに会いました。モーセは出エジプト記に出てくるイスラエルの指導者です。いつ死んだのか、どこで死んだのか、どこに葬られたのか誰も分かりません。天使によって葬られた人です。
エリヤは王様時代の預言者です。死ぬことなく、そのまま天に上られた預言者です。二人ともこの地上にはもういない人です。イエス様は彼らと会いまして、大事なことを話し合いました。イエス様は空間も超えられました。御顔の様子が変わり、その衣は白く光り輝きました。三次元にしばられていない状態です。
イエス様と一緒に山に登った弟子たちも、イエス様と同じく、しばらく時間と空間空を超えた領域に入りました。彼らは一度もモーセとエリヤを見たことがないのに、モーセとエリヤであることが分かりました。弟子たちはしばらくの間、時間と空間を超え、天国の領域に入ったので、モーセとエリヤであることが自動的に分かったわけです。私たちの信仰生活には時空を超えた神の干渉があります。試練の中に閉じ込められ、まったく身動きが取れない生活をしていますが、それでも私たちは時空を超えて、父なる神に会うことが出来ます。祈りをすれば時空を越えます。そして、全能の神の御業が時空を超えて、私たちを助けて下さいます。この一週間も時空を超えた神様の助けが私たちにあります。神の御言葉を信じて、祈り求めましょう。私たちのために備えて下さいました神様の助けを楽しみにしましょう。
２．現実から離れてないイエス様
時空の超えられているイエス様がモーセやエリヤと話し合われた内容は十字架のことです。厳しい現実から離れ、せっかく栄光の中に入られたイエス様が旧約を代表する偉人と話し合われた内容が結局、現実の試練のことです。今日の内容が単なる現実離れになってしまったら、私たちに何の恵みもありません。現実離れの状況、環境に置かれても、一番肝心な部分は現実から離れていないことです。
現実から完全に離れてしまったのはペテロです。彼は時空を超えたこの瞬間があまりにも良かったので、現実から離れたまま、永遠に過ごしたかったでしょう。
33節 この二人がイエスと別れようとしたとき、ペテロがイエスに言った。「先生。私たちがここにいることはすばらしいことです。幕屋を三つ造りましょう。一つはあなたのために、一つはモーセのために、一つはエリヤのために。」ペテロは自分の言っていることが分かっていなかった。
彼自身が何を言っているのかも分かっていなかったことは現実から離れたことです。私たちの信仰がペテロのようになってはいけません。現実から完全に離れてしまったら、それは信仰ではなく、気がおかしいことです。私たちの信仰生活は確かに三次元では説明できない神秘的な部分があります。しかし、あくまでも私たちは現実に基づいて生きています。
私たちが信じているイエス様は誰でしょうか？ イエス様は現在、天国の御座におられます。私たちから離れて、栄光の御座におられます。そして、同時に私たちの心の中にもおられます。私たちは現在、厳しいこの世の現実の中に生きています。病気の中、寂しさの中、貧しさの中、人々とのトラブルの中に生きています。イエス様は私のために、栄光の座にもおられ、厳しい現実の中にもおられるお方です。このイエス様だけが、私をこれから厳しい現実から栄光の座に移すことが出来ます。イエス様こそ、栄光の御座と厳しい現実の中に同時におられるので、厳しい現実の中で苦労している私たちを栄光の天国に連れて行くことが出来ます。
３．少数だけが知っている御子なるキリスト
イエス様と一緒に山に登ったのはペテロ、ヤコブ、ヨハネ、三人だけです。三人の弟子たちは沈黙を守り、当時は自分たちの見たことをいっさい、だれにも話しませんでした。イエス様に誰にも言わないように禁止されたこともあり、衝撃も大きかったので、何も言わなかったと思います。三人だけ、イエス様の本来の姿を見ました。
残りの９人の弟子たちは見ていません。同じ弟子でもその感動が違います。三人の弟子たちは時間が経っても、この時の感動を忘れることなく、生々しく次世代に伝えました。
ペテロの手紙第二１：１７−１８
「この方が父なる神から誉れと栄光を受けられたとき、厳かな栄光の中から、このような御声がありました。「これはわたしの愛する子。わたしはこれを喜ぶ。」私たちは聖なる山で主とともにいたので、天からかかったこの御声を自分で聞きました。」
ヨハネの手紙第一１：１
「初めからあったもの、私たちが聞いたもの、自分の目で見たもの、じっと見つめ、自分の手でさわったもの、すなわち、いのちのことばについて。」
それでは私たちはいかがでしょうか？ 私たちは３人の弟子たちのように変貌なさったイエス様を見たことも、御声を聞いたこともありません。しかし、だからと言って私たちが本当に体験していませんか？ いいえ、私たちは聖霊によるイエス様の助けをたくさん頂きました。忘れてしまっただけです。これからもイエス様に出会えるチャンスはたくさんあります。イエス様は私たちの心の中に常におられます。ですから、イエス様に祈って下さい。神の栄光を表してくださいと祈って下さい。
そして、何でも主に従って下さい。小さい事でも、大きな事でも。今日も主は従う私たちに神様の栄光を見せて下さいます。三人の弟子たちにまさる栄光を見せて下さいます。
私たちは現在、栄光の未来と厳しい現在を同時に経験しています。他の人たちみたいに厳しい現実もありますが、神秘的な神様の助けも同時にあるから、その楽しさがあるから、イエス様を信じ続けています。
先週、辛いことがあったかも知れません。絶望的に感じたかも知れません。しかし、今日はまた、主を信じましょう。私たちは神の子どもです。神の子どもは最終結果が絶望で終わることはありません。今週こそ、未来の栄光をこの地で経験するかも知れないと期待してみましょう。
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