2020年5月31日
創世記 29章31～35節、30章1～2節
＜ 自分が造った神（偶像）②：レアとラケルの歪んだ愛 ＞
ヤコブは愛に執着したので、彼の家庭は幸せではありませんでした。ヤコブと結婚したレアとラケルの姉妹はどうでしょうか？ 彼女たちもヤコブと同じく歪んだ愛に人生をかけました。この二人はなぜ、執着した愛に走ったのでしょうか？ 今日はレアとラケルの歪んだ愛に関してみたいと思います。
１．ラケルの歪んだ愛
ラケルは姉より美人で、ヤコブから７年間、とても愛されました。ヤコブはレアよりラケルを愛していました。ラケルはヤコブの愛を独占していました。姉より自分の方が愛されているのだから幸せになるはずでしたが、彼女は幸せではありませんでした。なぜなら、子どもが生まれなかったからです。創世記２９：３１
姉のレアに比べて足りない部分は子どもが生まれないことだけです。人間はすべてを所有しても一つだけ足りないことで、全部が不幸だと感じる者です。姉は次々と子どもを産んでいるのに、ラケルは不妊です。彼女は姉を妬んでいました。ラケルの問題は何でしょうか？
ヤコブとの愛が人生の全てだったのが問題です。ヤコブとの愛が彼女を支える偽りの神でした。偽りの神である愛を信じていると愛する人が離れていきます。ヤコブも神経質なラケルがだんだん嫌になりました。ヤコブの愛を独占しても子どもが生まれなかったので、ラケルはヒステリーになってヤコブにぶつけました。
創世記３０：１－２
「わたしが神に代ることができようか」の中にラケルの問題があります。ラケルはヤコブを神としていました。彼女の心で、彼女自身が造った偽りの神です。偽りの神はいつか裏切ります。そして、捨てられます。
その後、幸いにラケルはヨセフという子どもを産みます。彼女の問題は治ったのでしょうか？ 残念ながら治りませんでした。ヨセフが生まれても、満足できず、もう一人を求めました。
創世記３０：２４
「名をヨセフと名づけ、「主がわたしになおひとりの子を加えられるように」と言った」
姉に勝ちたい競争心がすごいです。ラケルは二人目の息子を生みながら生涯が終わりました。夫のヤコブにとても愛されていたのに、その愛はただの執着になって、幸せになる事はありませんでした。
２．レアの歪んだ愛
レアはラケルの姉です。レアは生まれつきのコンプレックスがありました。レアは妹のラケルに比べると美しくなかったようです。
創世記２９：１７
「レアは目が弱かったが、ラケルは美しくて愛らしかった。」
レアとラケルを比較していますが、すぐは理解できません。「レアは目が弱かったが、ラケルは目が良かった」にするか？ 「レアは美しくなく、可愛くなかったが、ラケルは美しく愛らしかった」にすれば理解しやすいですが、聖書が言いたいことが何か直ぐは分かりません。
推測してみるとレアは視力が悪い意味ではないと思います。なぜなら、視力と美人とは関係ありません。多分、レアは目の障害があるか、目がみにくいことではないかと思います。結婚するのに支障があるくらいのみにくいことではないかと思います。紆余曲折はありましたが、ヤコブと結婚しましたので、こうなるとレアの全てはヤコブから愛されることしかありません。レアはヤコブから愛されるのが生涯の課題となりました。レアが妹に唯一勝っているのは子を産めることだけです。子どもが生まれ、名前を付けますが、名前の意味がヤコブへの執着です。
創世記２９：３２―３４
32
今は夫もわたしを愛するだろう」。
33 「
主はわたしが嫌われるのをお聞きになって、
34
こんどこそは夫もわたしに親しむだろう」
このままではいくら子どもを産んでも彼女は幸せになれません。その後、レアはどうなったのでしょうか？
３．歪んだ愛から解放されたレア
レアは四番目の子どもを産みましたが、その名をユダと名付けました。
創世記２９：３５
「わたしは今、
主をほめたたえる」と言って名をユダと名づけた。
夫のヤコブからの愛がなくても、ただ神だけをほめたたえました。神様に大いに愛されていることで満足しました。夫のヤコブはまだラケルを愛していましたが、それでもレアは以前とは変わりました。これ以上、ヤコブに愛されるのが人生最大の目標ではありません。偽りの神である執着の愛を捨てました。彼女の心の中に、主がおられます。結局、ヤコブとレアが最後まで一緒に暮らすことになりました。アブラハム家の家族のお墓の中に入ったのはレアです。イエス・キリストもレアが生んだユダ部族から生まれました。ヤコブの物語に登場する人たちは親の偏見の愛、歪んだ夫婦の愛のせいで、不幸の連続でした。しかし、その中でレアは途中で、変わりました。ユダを産んでから、神様をほめたたえる人に変わりました。夫へ歪んだ愛から解放されました。夫だけを愛の対象にしていましたが、愛の神様に出会ってから人生が変わりました。
愛する人を神様以上に愛すると結局、愛する人を失うことになります。こんな愚かなことはありません。神以上に愛に執着するとその愛は歪んで、人々を苦しめることになります。私たちはまず、イエス様からの真の愛に出会いましょう。
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