2020年4月19日

ヨブ記　1章8〜17節

　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 人生を支える四つのもの�@：財産 ＞

　新型コロナウイルスで私たちの生活は激変しました。目に見えない小さいウイルスに色々のものを奪われました。仕事が減っている方、仕事がなくなった方がいます。そうなると収入が減って生活が困ります。感染されてしまうと命が危ない方もいます。家に引きこもっているので、友達と会えなくなりました。私たちはこれらの危機を乗り越えられるのでしょうか？

　以前、この箇所から「人生を支える四つの柱」という題でメッセージをさせて頂いたことがありますが、今回のことでもう一度語らせて頂くことになりました。前回は一回だけのメッセージでしたが、今回は四つに分けて、お金、家族、健康、友達、四つの側面で考えましょう。

　ヨブが四つのことで信仰が試されたように私たちも新型コロナウイルスによって信仰が試されています。私たちにもヨブと同じく私を支えている大事な柱が四つあります。つまり、お金、家族、健康、友達です。現在、これらの四つのものが全部危なくなりました。今日は四つの中でまず、お金に関して考えてみましょう。


１．資産家であるヨブ
　３節：「その家畜は羊七千頭、らくだ三千頭、牛五百くびき、雌ろば五百頭で、しもべも非常に多く、この人は東の人々のうちで最も大いなる者であった」

　ヨブは「東の人々のうちで最も大いなる者」と言われるくらい多くの財産を持っていました。神様がヨブを大いに祝福して下さったからです。１０節「あなたは彼とその家およびすべての所有物のまわりにくまなく、まがきを設けられたではありませんか。あなたは彼の勤労を祝福されたので、その家畜は地にふえたのです」


２．一日で消えた財産
　いくら財産が数え切れないほど多くても、一日で全部無くなることがあります。サタンが神様からの許可を得て、たった一日でヨブの全財産を奪いました。１５節は牛とろばとしもべを奪われました。１６節は自然災害です。１７節はらくだとしもべを奪われました。

　２節に書いてあるヨブの全財産が一日でゼロになりました。羊、らくだ、牛、ろば、多くのしもべを全部失いました。ある日突然、あまりにも急に、しかも、連続して無くなりました。「彼がなお語っているうちに」、「彼がなお語っているうちに」、「彼がなお語っているうちに」、三回も続けて書いてあります。一日で破綻しました。私たちが持っている財産がある日、突然、ゼロになる事もあるかも知れません。神様が「お金回収」と宣言されたら、それを止められる人はいません。


３．財産と私の信仰を再考するきっかけ
　ヨブが受けた試練の理由と私たちが受けている試練の理由は同じではありません。しかし、一つ言えることは今回の事を通して財産と自分の信仰の関係をもう一度考えられるきっかけになると思います。

　今までの祝福は誰のおかげかを考えるきっかけになりました。 １０節「あなたは彼の勤労を祝福されたので、その家畜は地にふえたのです」。今までの祝福は私自身の勤労の代価でしょうか？　神の祝福なのでしょうか？　神の祝福と私の勤労、両方なのでしょうか？　勤勉に働く人を神様は祝福して下さいます。しかし、勤勉に働けば全員祝福されるかというとそうではありません。真面目に働いてもそれに相応しい収入を得られない人がたくさんいます。

　財産の貯め方、使い方をもう一度考えてみましょう。いくら上手に財産を貯めておいても無くなる時は無くなります。どうせ無くなるお金だったのであるなら、普段から主にささげていたら良かったのに、私たちは神様に、人々にケチでした。神様にささげるべき献金まで節約して、献金を省略しました。どうせ急激に無くなるお金であるなら、若い時からささげていたら、天国に帰る時、悔いはないのに。どうせ急激に無くなるお金であるなら、普段から自分の信仰のために使ったら良かったのに。今年から教会の公用聖書を新改訳２０１７に変える予定です。一冊の聖書、一冊の新聖歌、信仰のために必須のものだと思えば高くありません。私たちは聖書も買わないで、何のために、なぜ、そこまで節約しているのでしょうか？　私たちは今回の事を通して信仰が試されます。

　神様を信じているのか、お金を信じているのか問われます。献金というのは「神様だけを信じて生きています」という信仰の証です。献金は私の命のように大事なお金を切り離すことです。お金を手放すことで、神様だけを信じている証拠になります。私達の中で今回の事を通して、献金に関して、もう一度考えるきっかけになるように祈らせて頂きます。

　私たちの生活においてお金は命のように大事なものです。しかし、命そのものではありません。普段は命のように大事なものと命そのものとあまり区別がつきません。しかし、緊急事態になると命のように大事な物と命そのものと明確な違いが分かります。私たちにとって最も大事なのはお金ではなくて、そのお金を下さる父なる神です。父なる神様が第一になった時、お金は自然に神様から預けられます。２１節のヨブの信仰告白が私たちのものとなる時、お金がついて来ます。「主が与え、主が取られたのだ。主のみ名はほむべきかな」



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