2020年4月26日
ヨブ記 1章18～19節、2章9～10節
＜ 人生を支える四つのもの②：家族 ＞
外出自粛になりまして、私たちは家にとどまっています。仕事、社会活動、学校、生活そのものがオールストップしています。私たちにとって初めての経験です。家族全員が家にとどまっているので、２４時間ずっと一緒です。本来であるなら、愛する家族と一緒に24時間過ごすことは幸せの象徴です。しかし、現代生活は家族が長く一緒にいることは苦しみの始まりです。皆のストレスがたまっていて、いらいらするので、家族関係が壊れることもあります。コロナウイルスは私たちの命を脅かしていますが、その危険を避けるために皆、外出自粛をしているのに、今度は命よりも大事な家族関係が危うくなりました。このジレンマから救われるのは父なる神様だけです。私たちはウイルスによって命を奪われてはいけません。また、命よりも大事な家族も奪われてはいけません。私たちは今回の事を通して家族とは何かをもう一度考えたいと思います。
１．ヨブの家族
ヨブの夫婦には１０人の子どもたちがいました。息子が７人、娘が３人です。子どもと言っても少年少女ではなく、それぞれの家を持っている成人です。4節「そのむすこたちは、めいめい自分の日に、自分の家でふるまいを設け、その三人の姉妹をも招いて一緒に食い飲みするのを常とした」
「めいめい自分の日」は誕生日でしょうか、何かのお祝いでしょうか？ 息子たちは互いを大事にして、互いにお招きをし、もてなしました。子ども達も神様の祝福を頂いて、神様からの幸せを楽しんでいました。ヨブの子どもたちはとても仲が良かったのです。１８節を見るとその日も子どもたちは長男の家に集まって、幸せな一時を過ごし、神様の祝福の産物を食べて、飲んで喜んでいました。家族が一緒に集まって、一緒に食べ、一緒に飲む風景は幸せを象徴するワンカットです。
２．子どもたちを失う突然の悲劇
悲しい事故はいつも急に起こります。全然予想してない偶然の出来事が続けて起こりました。
「荒野の方から大風が吹いてきて、家の四すみを撃ったので、あの若い人たちの上につぶれ落ちて、皆死にました」。
なぜ、急に荒野の方から大風が吹いてきたのか？ なぜ、こともあろうに家の四すみを撃ったのか？ なぜ、一人も残らず全員死ぬのか？ 確率の低いあり得ない不幸が連続して起こりました。兄弟姉妹が全員死ななければならないくらいの大きな罪でもあったのでしょうか？ しかし、５節を見ると彼らには罪もありません。「そのふるまいの日がひとめぐり終るごとに、ヨブは彼らを呼び寄せて聖別し、朝早く起きて、彼らすべての数にしたがって燔祭をささげた。これはヨブが「わたしのむすこたちは、ことによったら罪を犯し、その心に神をのろったかもしれない」と思ったからである。ヨブはいつも、このように行った」。ヨブの出来事を私たちはどのように受け止めたら良いでしょうか？ ヨブの悲劇はいつまで続くのでしょうか？
３．妻に傷つけられる悲劇
ヨブに残っている家族は妻しかいません。全財産も失いましたが、子どもも全員失いましたが、ヨブは健康も失いましたが、しかし、夫婦が互いに支え合うなら、この危機は乗り越えられます。けれども、ヨブの妻は現実を受け止めることが出来なかったようです。たまっていたうっぷんを夫にぶつけました。２：９「あなたはなおも堅く保って、自分を全うするのですか。神をのろって死になさい」。ヨブは愛していた人から「死になさい」と言われました。二人はなぜ、ここまで追い込まれたのでしょうか？ ヨブの場合はサタンのいたずらです。
さて、私たちが受けている現在の試練ですが、この理由は何でしょうか？ 理由は誰も分かりません。しかし、一つ言えることは、家族は私にとって何かという質問が皆に与えられました。家族をもう一度考えるきっかけとなりました。私たちの家族はこの危機を上手に乗り越えたいです。
４．私の家族と私の信仰
お母さんたちは三食を準備することで頭が痛くなっていると思います。子どもがずっと家にいるとイライラします。子どもたちも体を動かさないので、相当ストレスがたまっています。お父さんまで自宅勤務になるともっと深刻です。世界を見ても、新型コロナが広がって、家庭内の暴力が増えたそうです。今まで家族のために働いてきたのに、今も家族を養うために自宅勤務しているのに、家族が２４時間一緒にいることで、家族が互いに喧嘩をして、互いに傷つけ、心が離れる逆説に直面しています。神様が私たちに与えて下さった家族は何でしょうか？
家族は私の命のように大事な存在ですか？ 家族を私の命のように大事にすることはとても聖書的な考えです。となり人を自分のように愛しなさいだから、家族を自分のように愛することは正しい考えです。
家族は神様よりも大事な存在ですか？ 私たちは今まで神様よりは家族を愛してきました。お金と同じく、家族を私の絶対基準にしたら、それこそ、問題の始まりです。私たちにとって家族は命のように大事な存在です。しかし、命そのものではありません。普段は命のように大事なものと命そのものとあまり区別がつきません。しかし、緊急事態になると命のように大事な者と命そのものと明確な違いが分かります。私たちの人生において最も大事なのは家族ではなく、その家族を下さいました父なる神です。父なる神様を第一にするとき、私たちの家庭、家族は幸せの源となります。反対に家族が第一になった時、その家族が私に悔しい思いをさせます。家族のためにベストを尽くせば尽くすほど、裏切られた気分になります。なぜなら、家族は私にそこまでの犠牲を求めていないからです。そこまで犠牲を払っても家族は結局幸せにならないからです。家族は他のものからも幸せを求めています。家族はやりとげたい仕事をやりたい、友達とも楽しく遊びたい、一人だけの自由の時間を過ごしたい願いがあります。その願いを叶えた時、幸せを感じます。これらの願いは神様がなさる事であって、私がやる事ではありません。家族の幸せは私が作り出すものではなく、神様が下さるものです。神様が私たちに下さいました家族は絶対的な基準でありながら、同時に絶対的な基準ではありません。今回の事を通して、私にとって家族は何か、神様に問われています。今週も、全家族が家にとどまっている時間が長いと思います。こんな経験は初めてです。幸せの一時となるはずだったのに、家庭が壊れるきっかけになってはいけません。ですから、私たちはこの時期を上手に乗り越えるために祈りながら注意しましょう。
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