2020年3月8日

ペテロの第一の手紙　4章1〜6節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 覚悟して、心の武装をしなさい ＞


　６節だけ読むとまるで、死んだ後でもセカンドチャンスがあるかのように聞こえますが、しかし、１−６節の全体流れは覚悟してきよくなるように心の武装をしなさいです。決して、死んだ後のセカンドチャンスの話ではありません。


１．肉においての苦しみ（１節）
1節に肉においての苦しみが二回書いてあります。
「キリストは肉において苦しまれたので」
「肉において苦しんだ人」
　イエス様が肉体の苦しみを受けたので、弟子である私たちにも苦しみがあるようです。イエス様の肉の苦しみは十字架です。私たちを救うために、私たちの代わりにイエス様の肉が裂かれ、血が流されました。私たちを救われるために決断し、覚悟し、一度でこの世の罪を取りのぞかれました。ペテロの手紙を受けている人たちにも肉においての苦しみがありました。彼らが迫害を受けた理由は今まで仲間と一緒にやっていた悪をしなくなったからです。イエス様を信じる前までは３節の罪を隣人たちと一緒に、仲良くやっていたのに、イエス様を信じてからは一緒に出来なくなりました。今まで、皆と仲良く3節の罪を楽しんでいたのに、キリスト者だけやらないので、仲間から外れました。イエス様を信じて悪いことをしないことは良いことなのに、迫害を受けました。私たちにもこのような迫害があります。イエス様を信じる前までは皆と一緒に合わせるのが絶対基準でした。しかし、イエス様を信じてからは聖書による正しさを求めます。聖書的に正しいのか、正しくないのかを気にします。


２．肉における残りの生涯をどのように過ごすか（２節）
　私たちは人生において、これからがますます大事な本番になります。私たちは年を取れば取るほど人生の本番に近づきます。今まで信仰を守ってきたのに、ここで躓いてはいけません。今まで良い信仰者として歩んで来たのに、ここで恥ずかしい老後になりたくありません。今まで気のままの生活をしてひどい目にあう経験をすでにしました。これ以上は大変な罪でひどい目にあうことはしたくありません。自分の情欲に従うことなく、神が喜ばれることは何かを考えながら物事を選びたいです。これからやろうと覚悟すれば出来ます。すでに辛い経験をしたので、その辛い経験は結局、失敗ではなく、役に立ちます。


３．過去はそれで充分である（3−４節）
3節はペテロの手紙を受けた人たちの過去の罪です。
「好色、欲情、酔酒、宴楽、暴飲、気ままな偶像礼拝」
好色、欲情：性的な罪
酔酒、宴楽、暴飲：暴飲暴食
気ままな偶像礼拝：偶像崇拝
　これらのことは別々の罪のように見えますが、実は偶像を拝む神殿で一つの行事として行いましたので、全部深い関連があります。ペテロの手紙を受けていた信者たちも昔はこれらの罪を楽しんでいました。しかし、イエス様を信じてから、覚悟して過去の罪を断ち切りました。しかし、昔の友たちはその変化を不思議に思いました。失望と怒りの気持ちをキリスト者にぶつけました。ですから彼らは4節のような反応を表しました。

　「今はあなたがたが、そうした度（ど）を過ごした乱行に加わらないので、彼らは驚きあやしみ、かつ、ののしっている」。
彼らはキリスト者を仲間から外しました。一緒に罪を犯すよりは仲間から外れた方が良いです。ペテロの手紙を受けた人たちは覚悟して昔からの罪から離れました。人は覚悟から変わります。覚悟する時、聖霊も助けて下さいます。聖霊様が私たちの心を武装させます。


４．神に従って生きるようになるため（6節）
　今日のメッセージで覚悟という単語を何回か使いました。なぜ、今のこの時間、私たちに覚悟が必要でしょうか？今日が最後のチャンスだからです。死んだ後からは悔い改められるチャンスがないからでございます。6節の意味はこうです。「死人にさえ福音が宣べ伝えられた」 まるで、すでに死んでいる人にもう一度、福音が宣べ伝えられるかのように理解しやすい表現ですが、6節はあくまでも5節の付け加えです。旧約の人たちが生きていた時、やがて死にますが、それでも、彼らに続けて福音が宣べ伝えられ、救われるチャンスがたくさんあったことを意味します。６節は未来、もう一度救われるチャンスがある事ではなくて、すでに過去救われるチャンスがたくさんあったことを意味します。救われるチャンスは今の人々にもまだ残っています。その意味で今日の一日はとても大事な一日です。救われるチャンスの日であり、悔い改められるチャンスの日です。今日の一日が最後のチャンスだと危機意識を持っている人は今日中、覚悟して、人が変わります。しかし、まだ明日があると思っている人は今日中、覚悟しないで延期します。延期する人には今日のチャンスを失います。今日のチャンスが最後のチャンスだったことを知らずに。私たちはその愚かな生き方はしたくありません。



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