2020年3月1日

ルカによる福音書　6章39〜45節

　　　　　　　　　　　　　　＜ 幸いの人と災いの人に関する五つの譬 ＞


イエス様は39節から五つの譬を語られました。
39節： 盲人を手引きする盲人
40節： 先生から修行を受ける弟子
41節： 兄弟の目にあるちりを見ながら自分の目にあるはりは見えない人
43節： 悪い実を結ぶ木と良い実を結ぶ木
44節： 善人と悪人


　五つの譬の共通するところは何でしょうか？　盲人と盲人（同じ）、先生と弟子、兄弟と自分、悪い木と良い木、善人と悪人（反対）
譬は五つありますが、実際、言っていることは一つです。6章の主な教えを五つの譬で教えられたわけです。20節から幸いな人と災いの人がいます。さいわいな人はイエス様の教えに従う人です。例えば27節−30節です。「敵を愛しなさい、憎む者に親切にしなさい」

反対は32節、33、34節はこの世の教えです。
32 自分を愛してくれる者を愛する。
33 自分によくしてくれる者によくする。
34 また返してもらうつもりで貸してあげる。


イエス様のみ教えを受け入れ、従う人
そして、この世の教えに従う人に分けて今日の五つの譬を見ましょう。

39 イエスはまた一つの譬を語られた、「盲人は盲人の手引ができようか。
　ふたりとも穴に落ち込まないだろうか？　前の盲人は先生で、後ろも盲人は弟子です。二人ともイエス様の教えを知らない霊的な盲人です。盲人の先生はこの世の教えしか知りません。「敵を憎みなさい」、「自分を愛してくれる者だけ愛しなさい」。その教えを聞いた弟子も「敵を憎む」、「自分を愛してくれる者だけ愛する」ことしか知りません。盲人の先生も盲人の弟子も命の光であるイエス様を知らないまま闇の中で終わります。


40 弟子はその師以上のものではないが、修業をつめば、みなその師のようになろう。
　先生が盲人であれば、弟子も盲人となります。先生が「敵を憎みなさい」と教えたのに、弟子が敵を愛する人になるはずがありません。弟子はいくら頑張っても、先生を越えることは出来ません。先生が「敵を憎みなさい」と教えられたら、「敵を憎む」人となります。先生が「敵を愛しなさい」と教えられたら、修行を積んだ弟子は「敵を愛する」人になります。先生が大事です。私たちの先生はイエス様です。イエス様はすでに教えを下さいましたが、私たちがそれに従えるかどうかですが、修行をつめば、私たちもイエス様のような生き方に変わります。私たちの残りの時間は修行の時間です。


41 なぜ、兄弟の目にあるちりを見ながら、自分の目にある梁を認めないのか。
　自分の目にある梁はとても重たい戒めです。「敵を愛する、憎む者に親切にする、のろう者を祝福する、はずかしめる者のために祈る」ことはとても難しい戒めです。生涯において一度出来れば良いくらい難しい課題です。しかし、兄弟の目にあるちりはとても小さい倫理です。「自分を愛してくれる者を愛する」
「自分によくしてくれる者によくする」
「また返してもらうつもりで貸してあげる」
大体の人がやっている当たり前の倫理です。


42 自分の目にある梁は見ないでいて、どうして兄弟にむかって、兄弟よ、あなたの目にあるちりを取らせてください、と言えようか。偽善者よ、まず自分の目から梁を取りのけるがよい、そうすれば、はっきり見えるようになって、兄弟の目にあるちりを取りのけることができるだろう。イエス様の教えに従おうと戦っている人は兄弟の小さい過ちは見えません。イエス様の教えに私自身も精一杯なのに、兄弟の過ちまで気にする余裕がありません。


43 悪い実のなる良い木はないし、また良い実のなる悪い木もない。
　良い木はイエス様の愛の教えが心に根差している人のことです。良い実はイエス様の愛の教えが具体的に行われることです。悪い木はイエス様の愛の教えをただ、形式的に守る人です。或いは形式的にも守らない人です。

　悪い実は形式だけの愛で、人を喜ばせるものではありません。私たちは根本的な部分が変わりたいです。私たちはせっかくイエス様の真の愛を頂きましたので、そして、イエス様の愛は本物なので、根本的に変わりたいです。


44 木はそれぞれ、その実でわかる。いばらからいちじくを取ることはないし、野ばらからぶどうを摘むこともない。
　私たちは現在の自分の実を見て、自分のことが分かります。真剣に自分自身を吟味しましょう。私は本当にイエス様の教えに真剣なのか？

45 善人は良い心の倉から良い物を取り出し、悪人は悪い倉から悪い物を取り出す。
　 心からあふれ出ることを、口が語ります。自分の現状はどうなっているのかを見るバロメーターが口です。この頃、口から出てくる言葉遣いによって、現在の心境が分かります。ですから、私たちは自分の口から出てくる言葉に耳をかたむけましょう。自分の口から出てくる現在の言葉が現在の私の霊的な状態です。



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