礼拝メッセ−ジ
2019年12月22日

イザヤ書　7章10〜14節

　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ クリスマスとインマヌエルの預言 ＞


クリスマスは絶望に落ちている人には希望のお知らせです。今日の箇所に出てくる人々にはどんな絶望があったのでしょうか？　その絶望の中、神が彼らと共におられるのがなぜ、希望なのでしょうか？　イエス様のお誕生の預言となった「神が我と共におられるインマヌエル」に関してみたいと思います。


１．絶望の知らせと神の励まし
（１）絶望の知らせ
イザヤ７：２　「王の心と民の心とは風に動かされる林の木のように動揺した」。
　ユダヤの王であるアハズに聞こえた絶望のお知らせは２節に書いてある通りに「スリヤがエフライムと同盟している」という知らせでした。北イスラエルとスリヤが南ユダを滅ぼすために同盟したという知らせを聞いたアハズ王の心は死にそうになりました。この時は、誰からの慰めが必要ですが、アハズには神の励ましがありました。

（２）神の励まし
　アハズの心が「風に動かされる林の木のように動揺して」いたので、神が預言者イザヤを遣わして彼の心を励まされました。４節のみ言葉です。『気をつけて、静かにし、恐れてはならない。レヂンとスリヤおよびレマリヤの子が激しく怒っても、これら二つの燃え残りのくすぶっている切り株のゆえに心を弱くしてはならない』。

　レヂンはスリヤの王です。レマリヤの子は北イスラエルの王です。彼らが同盟して南ユダを脅かしても、彼らは燃え残りのくすぶっている切り株に過ぎないと励ましました。火事は国を燃やす戦争を意味しますが、煙は戦争のうわさだけです。アハズの心を弱くしている敵はまだ、煙だけの切り株に過ぎません。煙だけなのに、アハズはスリヤと北イスラエルの同盟は大きな火事だと思い込んで、心が死にそうになったわけです。アハズの目には南ユダを全部燃やしてしまうくらいの炎のように見えましたが、神の目には火種も残ってない、煙だけの切り株に過ぎません。

　私たちもアハズのみたいになりやすいです。朝起きるとサタンが心配の煙を起こします。今はまだ、煙だけなのに、火事にはならないものなのに、私たちはそれをすでに大きな火事だと認識してしまいます。その時は直ちに静まって、祈りながら、神のみことばを思い出しましょう。心配を主に委ねましょう。悩みを主に委ねなさい。主が私達に平安を下さいます。ただの煙を大きな火事にする張本人はサタンでもなく、私たちの不信仰です。


２．続ける不信仰と神によるしるし
　アハズ王は南ユダ王国の中で有名な不信仰の王です。ですから、神が預言者イザヤを送りまして、彼を慰めて、励まし、安心できる未来の預言を下さいました。それでも信じないので、不思議なしるしを一つ見せるから、何でも良いから一つ求めてみなさいと言われました。（１０−１１節）　しかし、それでもアハズ王は何もしるしを求めませんでした。（１２節）　神様は仕方なくて、神自ら不思議なしるしを下さいました。

　それは処女がみごもって男の子を生む、インマヌエルの預言でした。神がいつも私たちと共におられる約束です。神が我らと共におられるという意味がインマヌエルです。イエス様が私たちと共におられることは、私たちにどんな意味があるのでしょうか？


３．インマヌエルのイエス様
（１）神が私と共におられますので、これ以上不安にならなくても良い。
　私の心が不安になって、風に動かされる林の木のように動揺する時、私の心におられるイエス様を思い出しましょう。イエス様の約束を思い出しましょう。
ヨハネ１４：１８　「わたしはあなたがたを捨てて孤児とはしない。あなたがたのところに帰って来る」

（２）神の栄光のため
　アハズ王は、南ユダ王たちの中で指折りに入るくらい有名な不信仰の王です。最後まで神よりはアッシリヤ王を頼りにした王です。北イスラエルを攻撃して欲しいとお願いするために、神の神殿にある金銀をアッシリア王に捧げるくらい不信仰でした。アッシリヤの偶像を持ち込んで、それを神の神殿において拝みました。子どもを偶像にいけにえとして捧げました。ここまで不信仰なのに、その不信仰の時代にインマヌエルの約束が与えられました。

　アハズの時代だけではなくて、イエス様が実際この地に来られた時、ほとんどの人たちがメシアを受け入れませんでした。イエス様を拒否しました。

　今日の世界の人たちも同じく、イエス様をメシアとして受け入れません。世間にとってクリスマスは単なる遊びの日であり、堕落する日です。ここまで不信仰なのにどうして、神は救い主を下さるのでしょうか？　その理由は神の栄光のためです。人間の堕落の中でも、神は栄光を表すお方です。私たちにも神が共におられる理由は私たちを通して神の栄光を表すためです。

（３）不信仰の人でも救いに導かれる。
　闇のところに光が来ると闇は自然に消滅します。メシアが神のままの姿で、この地に来られると罪人は自然に滅びます。神の栄光の光が罪人を消滅させます。しかし、神が人間となられ、罪人のところに来られるとそのメシアを通して堕落した人がきよめられ、救われます。イエス様が罪人を受け入れて下さるからです。

　私たちはアハズほどの不信仰ではありませんが、神を信じない時が多いです。それでも、イエス様が私たちの不信仰と弱さを代わりに担ってくださるので、私たちは今も生きています。神様は有名な不信仰のアハズにもインマヌエルのしるしを約束されましたので、ましてや神の子どもである私たちには、なおさらのことです。インマヌエルのクリスマスを通して私たちの不安が平安となれば良いですね。



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