2019年11月10日

ペテロの第一の手紙　2章4〜10節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 生ける石であるキリスト ＞


　「主は生ける石」、聞いたことがありますか？　イエス様は生ける石だという表現にあまり慣れていません。聖書のいくつかの所にあることはありますが、私たちが心に止めていなかった表現です。ペテロは個人的に生ける石という表現が気に入っています。なぜなら、彼の名前がペテロで、その意味が岩だからです。イエス様が彼に付けて下さった名前です。この箇所は具体的にイザヤ書２８：１６からの引用です。ペテロはイエス様のイメージを岩で説明していますが、皆様は理解できますか？　理解できる部分があります。なぜなら、私たちの周辺を見ると神の形を石などで作ったものが多いからです。今も偶像を作る材料の一つが石です。神と言うと石とか、鉄、木で作られた形あるものを想像する方が多いです。偶像は石で作られた偽りの神ですが、イエス様は人を生かす生ける石です。石で作られた物は私たちの心の中に入れませが、生ける石であるイエス様は私たちの中におられます。


１．神に選ばれた尊い生ける石（４−８節）
（１）神に選ばれた生ける石（４節）
　ペテロは今まで「生ける」という単語を何回か使いました。
「生ける望み、生ける神、生ける石」
　わざと「生ける」を強調している理由は偽りのものと比較するためです。生きているものは人格を持っていますが、それを強調するためです。石とか木、青銅や鉄で作られた物には人格がありません。イエス様は父なる神によって救い主として選ばれたお方です。イエス様を知らない人たちは要らない、価値のない、石のようにイエス様を捨てました。しかし、神はイエス様を通して人を救われました。

（２）本物と偽物を分ける生ける石（６―８節）
　ペテロの手紙をもらった人たちにとってイエス様は何でしょうか？　彼らはイエス様を救い主として受け入れました。そのせいで迫害を受けましたが、イエス様は約束通り、彼らを孤児にはしませんでした。イエス様は彼らを助けて下さり、危機から救ってくださいました。６節のみ言葉の通り、イエス様により頼む者は決して失望に終わることはありません。このようにイエス様を救い主として受け入れる人もいますが、多くの人は受け入れませんでした。ユダヤ人はメシアであるイエス様を十字架につけました。７節の表現のように「家造りらの捨てた石」みたいに何の価値もないもののように捨てられました。しかし、イエス様を受け入れない人には「つまずきの石、妨げの岩」となります。彼らはイエス様に従うつもりがないから、イエス様の故につまずきます。イエス・キリストは従おうとする人には救いに導く生ける石となりますが、従いたくない人にはつまずきの石、妨げの岩となります。イエス様は本物と偽物を分ける生ける石です。


２．キリスト教会の一部分となりなさい（５節、９−１０節）
　私たちにとってイエス様が生ける石であるなら、私たちも生ける石となります（５節）。イエス様が神によって選ばれたお方ですが、私も神によって選ばれた一人です。イエス様の命を受けている人はイエス様に似ている者に変わっていきます。イエス様に似ている者が集まっている共同体が霊の家である教会です。5節から9-10節は論理的に飛躍します。生ける石があります。イエス様が生ける石であり、私たちもそれぞれの石となります。生ける石が基礎となって教会になります。私たちが教会の一部分です。その教会の中に聖霊がおられます。私たちの中に聖霊がおられます。聖なる霊がおられるところで、祭司が神のために礼拝をささげます。祭司は霊の家に住んでいます。私たちがその祭司の一人です。生ける石から教会に、教会から祭司に飛躍しています。

　祭司の仕事は神にささげものをすることです。神のささげものをするのだから常にきよさを保たなければなりません。祭司の主な仕事は二つです。一つは礼拝で、もう一つは生活の証しとしてきよさを保つことです。２：9、２：１２、２：１９

　 皆様の中に現在、人生の答えを探していらっしゃる方がいますか？　私たちの身分は「選ばれた種族、祭司の国、聖なる国民、神につける民」です。私たちのこれからの目標は生ける石であるイエス様を信じ、神の家である教会の一人として成長し、聖なるきよい祭司のように生きることです。聖なる祭司である自己認識が私たちのきよさを持たせる底力となります。



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