礼拝メッセ−ジ
2019年8月4日

ルカによる福音書　5章1〜11節

　　　　　　　　　　　　　　　＜ いっさいを捨ててイエス様（神の国）を得る ＞


　今日の箇所にイエス様の福音を聞いて、いっさいを捨てても惜しくないと思った弟子たちがいます。彼らの人生はここで変わりました。


1）さて、群衆が神の言を聞こうとして押し寄せてきたとき、イエスはゲネサレ湖畔に立っておられたが、
　ゲネサレ湖畔は人々の生活の場です。そこに群衆がイエス様についてきて、押し寄せるくらい人が大勢いました。彼らの心は飢え乾き、神の福音を求めました。彼らは仕事もないから、特にやることもないので、新しい世界を求めてイエス様について来ました。


2）そこに二そうの小舟が寄せてあるのをごらんになった。漁師たちは、舟からおりて網を洗っていた。
　大勢の群衆に比べると漁師たちには仕事があります。イエス様の福音を聞くためわざわざ、あちらこちらついて行ける余裕はありません。雨、風、安息日以外は全部仕事です。毎日仕事に励んでも生活の余裕はありません。漁師たちがイエス様に出会った時間は一番疲れている時でした。しかも、その日の漁獲量はほぼゼロです。漁師たちは疲れてはいますが、明日も生きるしかないから網を洗っていました。今日の収穫がゼロだからと言って人生諦めるわけにはいきません。群衆にとっても、漁師にとっても、ガリラヤは生活の現場です。彼らが住んでいるところにイエス様は何か目的があって来られました。


3）その一そうはシモンの舟であったが、イエスはそれに乗り込み、シモンに頼んで岸から少しこぎ出させ、そしてすわって、
　二つの船の中で一つはシモンの船です。シモンは未来のペテロです。イエス様はペテロにお願いして、船を借りました。その理由は岸から少し離れ、船の上から群衆を教えようとしたからです。シモンはイエス様のお願いを聞き入れました。なぜなら、イエス様がペテロの義理の母の病気を癒されたからです。ルカ４：３８


4）話がすむと、シモンに「沖へこぎ出し、網をおろして漁をしてみなさい」と言われた。
　大勢の群衆からペテロ個人にフォーカスが変わりました。仕事が終わって疲れているペテロにもう一度、仕事に出かけようと言われました。漁師からみると常識ではない提案でした。ところで、常識だけで考える人に神の国が分かるのでしょうか？　神の国自体がこの世の常識ではないので、神の国が理解できるはずがありません。しかし、イエス様の提案を受け入れる人は神のみわざを目撃します。


5）シモンは答えて言った、「先生、わたしたちは夜通し働きましたが、何も取れませんでした。しかし、お言葉ですから、網をおろしてみましょう」。
　ペテロは理解できなくてもイエス様に従いました。イエス様の教えに従う人は神のみわざを体験します。ペテロがイエス様のメッセージを聞いている時、大勢の群衆も一緒に聞きましたが、最後に従った人はペテロだけです。
1節：「群衆が神の言を聞こうとして」
１１節：「彼らはいっさいを捨ててイエスに従った」
主に従う人だけが神のみわざを目撃します。


6）そしてそのとおりにしたところ、おびただしい魚の群れがはいって、網が破れそうになった。
7）そこで、もう一そうの舟にいた仲間に、加勢に来るよう合図をしたので、彼らがきて魚を両方の舟いっぱいに入れた。そのために、舟が沈みそうになった。
　イエス様に従いましたらと今まで経験したことのない世界を体験しました。「網が破れそうになり、舟が沈みそうになり」ました。神の国の祝福はわずか何倍の喜びではありません。何匹とれたのか全部数えることは意味がないくらいの祝福です。網が破れそうになるくらい、船が沈みそうになるくらい溢れています。人間の常識で計算できるレベルをはるかに超え、笑い声が止まりません。周辺にいる人まで全部巻き込むくらいの喜びに満ちました。


8）これを見てシモン・ペテロは、イエスのひざもとにひれ伏して言った、「主よ、わたしから離れてください。わたしは罪深い者です」。
　最初は喜びに満ち溢れたペテロがイエス様をみて急に恐ろしくなりました。神の存在に接した時の恐れです。神のみわざを体験した人は恐れを感じ、自分の罪を感じます。そして、彼は悔い改めました。


9）彼も一緒にいた者たちもみな、取れた魚がおびただしいのに驚いたからである。
10）シモンの仲間であったゼベダイの子ヤコブとヨハネも、同様であった。すると、イエスがシモンに言われた、「恐れることはない。今からあなたは人間をとる漁師になるのだ」。
　イエス様はなぜ、彼らに大量の魚をとる奇跡を見せて下さったのでしょうか？　この奇跡を見て彼らは何を考えたのでしょうか？　さかなが腐る前に早く売りさばかないといけないと急いだのでしょうか？　ここまでイエス様の奇跡を体験すると彼らにとってもう魚は良いです。船ももう良いです。今まで、彼らの人生のすべてだったものは全部、もう良いです。彼らの人生が、価値観が、将来が変わりました。彼らの人生において、新しい世界が始まりました。今まで彼らの全部だった、船、網、魚、家族さえ捨てても惜しくないくらい彼らに別世界の門が開きました。「今からあなたは人間をとる漁師になるのだ」。


11）そこで彼らは舟を陸に引き上げ、いっさいを捨ててイエスに従った。
　イエス様はわざとペテロが働いている仕事場に来られました。生活の現場でペテロを弟子として召してくださいました。ガリラヤの田舎者を世界的な伝道者にしてくださいました。ペテロが世界的な伝道者になることこそ、何にもまさる奇跡です。


　 イエス様は今も第二、第三のペテロを呼んでいます。私たち皆、イエス様の弟子の召しを受け、未来の神の国をこの地上で予め体験してみたらいかがでしょうか？



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