2018年8月5日

使徒行伝　1章1〜9節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 主との出会い：パウロ ＞


　イエス様の１１人の弟子たちはほとんどユダヤ人に福音を伝えました。しかし、パウロは主に異邦人に福音を伝えました。世界宣教において一番大きな働きをしたパウロはどうしてイエス様に初めて出会ったのでしょうか？


１．主に出会う前
（１）パウロの最初の名前はサウロ
　イエス様に出会い、異邦人の伝道者になってから名前をパウロに変えましたが、彼の最初の名前はサウロです。彼はイエス様の11人弟子には比べ物にならないくらい華やかな出身です。

　ピリピ３：５−６「八日目に割礼を受けた者、イスラエルの民族に属する者、ベニヤミン族の出身、ヘブル人の中のヘブル人、律法の上ではパリサイ人、熱心の点では教会の迫害者律法の義については落ち度のない者。」

　使徒行伝２２：３「ガマリエルのひざもとで先祖伝来の律法について、きびしい薫陶を受け、神に対して熱心な者。」

（２）サウロがイエス様に出会う前はイエス様の弟子たちに対して脅迫と殺意に満ちていました。「神に対して熱心な者であった」からこそ、彼は他人より何倍もキリスト者を迫害しました。サウロが考えるには十字架にかかって、神に呪われ、死んだイエスを神だ、主だと告白しているキリスト者は神を冒涜していると思いました。彼は神に熱心な人だからキリスト者を見ると「脅迫、殺害」の思いに満ちていて、気がおかしい人のようでした。

（３）サウロの熱心はユダヤ地域にとどまるだけでなく、外国まで伸ばしました。大祭司にお願いして、ダマスコというところに避難しているキリスト者を逮捕できる添書を求めました。ですから、サウロは当時、大祭司には信頼される青年でした。しかし、反対にキリスト者にはとても恐怖の象徴でした。サウロはこのように、誰かの伝道によって救われる人ではないので、イエス様が直接彼のところに現れてくださいました。


２．主に出会う瞬間
（１）主の呼び声
主は彼の名を二回呼びました。「サウロ、サウロ」
突然、天から光がさして、彼をめぐり照しました。となりに立っている人たちには聞こえません。音は聞こえますが、声はサウロだけに聞こえました。天からの声でしたので、これは超自然的なものです。直感で分かります。全能者が現れました。

（２）「なぜ、私を迫害するのか」
サウロはイエス様を迫害したことはありません。イエス様を信じている信者を迫害しました。しかし、イエス様には弟子たちを迫害するのがイエス様を迫害することと同じです。なぜなら、イエス様と弟子は一つだからです。サウロのせいで、信仰を捨て、イエス様を離れた人はいるかも知れません。それがサウロを生涯にかけて謙遜な人にしました。「主の教会を迫害した罪人です」

（３）「主よ、あなたは、どなたですか」
「わたしはあなたが迫害しているイエスである」
サウロのこの時の衝撃は生涯忘れられないものでした。キリスト者を迫害して、信仰を捨てさせることこそ、神を喜ばせることだと確信していたのに、正反対にイエス様を迫害していたわけです。


３．主に出会った以後
（１）主に従う人
「さあ立って、町にはいって行きなさい」
今までは彼自身の心に従う人でしたが、これからはイエス様に従う人になります。サウロの信念ではなく、イエス様を信じる信仰によって生きる人になります。ガラテヤ２：２０「生きているのは、もはや、わたしではない。キリストが、わたしのうちに生きておられるのである。しかし、わたしがいま肉にあって生きているのは、わたしを愛し、わたしのためにご自身をささげられた神の御子を信じる信仰によって、生きているのである。」

（２）同じ信仰の友の助け
「そうすれば、そこであなたのなすべき事が告げられるであろう」。
多くの友が彼を助けてくれました。今まで、祭司たちとの関係は互いに利用する関係でした。互いに愛し合い、助け合う関係ではありませんでした。しかし、主に出会うことにより、彼を心から愛し、彼のためなら命さえ惜しまず、彼を守ろうとする主にある兄弟が増えました。


　 人間は皆罪を犯し、過ちを犯します。しかし、主に出会う人はやり直せるチャンスが与えられます。サウロも主に出会うことで人生が変わりました。彼がイエス様に出会いたくて、出会ったわけではありません。イエス様が彼の前に現れてくださいました。彼の人生に介入して下さいました。彼はイエス様に出会うことによって人を迫害する人が人を愛する人に変わりました。彼はイエス様に出会うことによって殺意に満ちた人が人を生かす人に変わりました。



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