礼拝メッセ−ジ
2018年4月29日

エペソ人への手紙　5章18〜19節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 聖霊充満による従順 ＞


　日本イエス・キリスト教団は聖霊充満ときよめを強調します。聖霊様は人格のお方なので、私たちが補充して満たすものではありません。私たちが努力して満たすのではなく、聖霊様の主導で満たされます。


１．「満たされる」の意味
　聖霊充満の意味を理解するため、聖霊に満たされる表現の反対である「お酒に酔う」の意味を考えると分かりやすいです。お酒を一杯、二杯飲んでも意識は鮮明なので、酔ってないと言えば酔ってないです。しかし、一杯、二杯でも飲酒運転したら捕まるので、酔っていると言えば酔っています。そして、飲み続けるとだんだん意識が無くなります。そうなると完全にお酒に酔い、普段は潜んでいた別の人格が出てきます。お酒がその人の人格を支配している状態になります。聖霊に満たされることはこの反対です。普段は罪の人格が私を支配しています。欲望が私の心を満たしています。しかし、主に従う部分もありますので、その部分は聖霊に満たされていると言えます。聖霊に満たされると私の中におられる聖霊の人格が私たちを導かれます。「満たされる」の具体的な意味は酒に支配される、聖霊に導かれるです。聖霊に満たされると心が平安になり、明るくなります。口から賛美が溢れます。（詩とさんびと霊の歌）　兄弟姉妹たちとの交わりが楽しくなります。（詩とさんびと霊の歌とをもって語り合う）　口から現在出てくる言葉の種類を見ると聖霊充満なのか、どうか分かります。


２．お酒に支配されるか、御霊に支配されるか
　私たちは二つの中で一つに支配されるようになっています。「私は誰にも支配されないで自分の意志で生きている」と反論なさる方もおられますが、その方も結局、ご自身の欲望に支配されています。パウロは聖霊に満たされる反対語を酒に酔うことだと言っています。お酒に酔うことは具体的に何でしょうか？　文字通りのお酒を含め、今の時代、人を酔わせるものは数え切れないほど多いです。私たちの心を奪うものは全部この範疇に入ります。今の時代、パウロがエペソ書を書くとしたら、お酒の代わりに他の単語を書いたと思います。お酒はこれらのすべてのものを代表するものです。私はお酒に酔っているという表現を自分自身に酔っているという表現を使いたいです。私たちは自分自身に酔っている時が多いです。私たちは現在、何に酔っていますか？　現在、私の心は何に支配されているのでしょうか？


３．聖霊充満と個人差
　ある方は熱心にきよめを求めます。ある方はきよめと程遠いと思って落ち込んでいる方もいます。講壇で語られているきよめの水準は高いです。しかし、聞いている信徒の水準は皆格差があります。その理由で、聖会に行くと喜ぶよりはため息が出る人も多いです。きよめられていないとさばかれているような気がするからです。私たちが聖霊の導きに従うのを数字に表してみますと１から１００までです。１００は完全に従うことです。しかし、私たちの中に１００まで完璧に従う人はいません。ある方は２、３０、ある方は５０、ある方は９０です。ある方にとっては２−３０でも聖霊に満たされていると言えます。２、３０は従っているからです。ある方は５０くらいで聖霊充満です。５０までは従うからです。ある方は９０で聖霊充満です。９０まで従うからです。

　けれども、５０まで従う人は１−２０まで従う人よりは充満ですが、しかし、残り５０は従ってないので、それは充満とは言えません。９０まで従う人は５０まで従う人よりは聖霊充満ですが、まだ、残り１０は従ってないので、それは充満とは言えません。牧師が信者のきよめレベルで満足したら、信者は気に入らないと思います。

　皆様は隣の兄弟姉妹と比べて、きよめのレベルが低いと思って、落ち込まないでください。私たちのきよめのレベルは少しずつ差はあるようです。きよめのレベルも信仰の器のように個人差があるのではありませんか？　信仰の器がまだ小さいのに、高いレベルのきよめを求めると壊れてしまいます。

　その反面、いつまでも信仰の器が小さくて良い、きよめのレベルが低くて良いと言ってはいけません。最後の目標は１００です。聖霊の導きにより、ゆっくり成長する人もいれば、短期間で急成長する人もいます。一般信徒が５０従うなら、聖霊充満と言えますが、牧師は５０では聖霊充満とは言えません。


４．聖霊の満たされても従順までは時間がかかる
　イエス様の弟子たちは聖霊が来られた時、聖霊に満たされました。聖霊充満です。そして、聖霊に従いました。 しかし、彼らは１００％、完全に従ったかというと違います。初代教会の会員の中でもまだ、お金の欲望が強くありました。異邦人を受け入れることにおいても強い反発がありました。宣教の方向性において、バルナバとパウロは激しくバトルし、分かれたこともあります。聖霊に満たされたとしても主に１００％従うまでは時間がかかります。聖霊充満は１００％完全に従うことだけではありません。本来であるなら、聖霊充満は完全な従順を意味するはずですが、現実はずれがあります。私たちもイエス様を信じて、洗礼を受けたとき、聖霊に満たされました。現在も満たされています。しかし、聖霊に１００％従っているのかというと従うところもあれば、従えないところもあります。皆様はどのレベルまでは従えますか？　どのレベルでは従えませんか？　従えるところまでは聖霊充満です。しかし、どうしても従えないところがありますが、そこから高いレベルにあるものは全部偶像です。聖霊に満たされると不思議に絶対手放せないものが手放せるようになります。聖霊に満たされるとこれ以上、自分に酔わないで、手放せるようになります。自分の強い意志で、手放そうとすればするほど、握りしめます。しかし、聖霊に満たされると今まで握っていたものが嫌になって自然に手放せるようになります。聖霊に完全に満たされ、主に１００％従えるようになる時、私たちはアブラハムのように自分のイサクをささげられるようになります。私たちにとってイサクは何でしょうか？　私たちにとって最後、手放せないものは何ですか？



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