2018年3月18日

マルコによる福音書　12章18〜27節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 復活論争 ＞


　イエス様の時代も現代と同じく復活を信じる人と信じない人、二つに分かれていました。復活を信じる人はパリサイ派の人、信じない人はサドカイ派の人でした。


１．復活を信じないサドカイ派の質問
　サドカイ派の人は天使と復活、霊を信じない人たちです。使徒行伝２３：８
「元来、サドカイ人は、復活とか天使とか霊とかは、いっさい存在しないと言い、パリサイ人は、それらは、みな存在すると主張している。」

　復活を信じないサドカイ派の人がイエス様のところに来て、復活の論争を始めました。彼らは旧約の中でモーセの五つの聖書しか信じませんが、彼らの考えではモーセの五つの聖書と復活は互いに合わないと思い込んでいました。彼らはあり得ない状況を設定してイエス様に質問しました。

　サドカイ派の人が復活のことで、イエス様と論争している背景には一夫多妻と一夫一妻の問題があります。イエス様は一夫一妻を教えました。しかし、サドカイ派の人は一夫多妻を主張しました。サドカイ派の人たちは妻が何人もいましたが、復活があると誰が本当の妻なのか？　それはありえないので、復活はないと主張しました。

　彼らが主張している申命記２５：５−６は一夫多妻を言っているのではありません。夫が死んだので、弟と結婚しても良い教えです。一夫多妻の支持する教えではなく、一人の女性の生存権を保証するもので、まさに一夫一妻の教えです。一夫多妻は人間の欲望です。人間の欲望を満たすためにサドカイ派の人は神のみことばを悪利用しています。


２．イエス様の反論
　イエス様は彼らに聖書も神の力も知らないと反論されました。サドカイ派の人たちが知らない神の御ことばは創世記２：２４です。彼らが知らない神の力は死者をよみがえらせる神の力です。

「死人の中からよみがえるときには、めとったり、とついだりすることはない。御使のようなものである。 」
復活することはこの地上の法則や縛りが無くなることです。天国はこの世のこと（罪、しばり、運命、人間関係）を引きずるところではありません。天国が単なるこの地上の延長であるなら、何の意味もありません。使徒たちがなぜ、そこまで天国に早く行こうとしたのでしょうか？
『わたしはアブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である』とあるではないか。
サドカイ派の人はモーセが書いた五つの聖書しか信じません。彼らはモーセの話しかしません。ですから、イエス様も彼らが一番大事にしているモーセの経験を通して復活を証明されました。

　神がモーセに初めて、現れ、ご自身のことを紹介するとき、三人の先祖はすでにこの世の人ではありません。それでも神は「アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神」だと自己紹介をされました。なぜなら、神には彼らが生きているからです。

　神は死んだ者の神ではなく、生きている者の神、モーセの先祖三人はこの世にはいませんが、生きています。
「アブラハム、イサク、ヤコブ」が死んで、どこにもいないのであるなら、アブラハム、イサク、ヤコブに約束していた神も存在しません。反対に「アブラハム、イサク、ヤコブ」の神と自ら名乗るお方がおられるのであるなら、彼らも神のそばに生きています。


３．イエス様が証明するしかない復活
　イエス様はサドカイ派の人が信じているモーセが書いた聖書を通して説明されましたが、この説明だけではやはり、復活を証明することはできません。復活論争はことばで証明できるものではありません。目に見えるように見せなければなりません。ですから、イエス様は十字架の後、復活の栄光の体を見せてくださいました。私たちはイエス様の復活の体を見なくても、信じるように聖霊が信仰をくださいました。私たちは復活を信じない人に復活を見せることはできません。その代わりに生活を通して見せることはできます。復活の信仰があるか、ないかが現在の価値観を決めます。復活の信仰がないとお金が神になります。この世で生き残ることしか考えません。復活信仰があると罪を恐れます。 いつか明らかになる日があるからです。これから復活の証人として、生活の中、それを証して生きましょう。



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