2018年3月4日

マルコによる福音書　11章27〜33節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 権威はどこから来るのか ＞


　今日は権威の話をさせていただきたいです。マルコ１１章１５−１８節に書いてあるイエス様の行動を見て、指導者たちは自分たちの権威が無視されたと感じました。彼らは非常に怒り、イエス様を調べるために訪ねました。　「何の権威によってこれらの事をするのですか。だれがそうする権威を授けたのですか」。

　イエス様の権威はどこから来たのでしょうか？バプテスマヨハネの権威はどこからでしょうか？　イエス様に質問している祭司たちの権威はどこから来ましたか？　イエス様の権威を祭司たちは認めていますか？　バプテスマヨハネの権威を祭司は認めていますか、一般人は認めていますか？　質問している祭司たちの権威は一般市民から認められていますか？　私たちの家族の話をしましょう。親の皆様は家族の中で親として、夫として、権威が認められていますか？　子どもの皆様は両親の権威を認めていますか？

　権威というものはそもそもどこから来ますか。誰から来ますか？　もともと祭司という職は神様の権威によって任命されます。ですから、権威は神様から来るはずです。しかし、イエス様の時代の祭司はローマの権威によって認められていました。

　私たちのことを考えてみましょうか？　家の家長であるお父さんの権威はどこから来ますか？　お母さんの権威は、長男、長女の権威は、社長の権威はどこから来ますか？　権威というのは人間関係の中で、上の人が持っているものです。

　イエス様の権威はどこからでしょうか？　イエス様は神様ご自身だから、誰が与えるものではありません。イエス様のご自身の権威で行います。権威というものは誰からもらうものですが、イエス様だけはご自身の権威です。

　しかし、それでもイエス様は人間になられまして、十字架を背負われることによって権威を証明されました。イエス様が私たちに見せてくださいました権威を表す方法は自ら犠牲を払うことです。私たちみたいに脅かしたり、強要したり、抑圧するのではなく、愛によって自ら犠牲を払うとき、権威が現れました。お父さんの権威も、お母さんの権威も長男・長女の権威も、リーダの権威も自ら犠牲を払わない限り、本物の権威ではありません。メンバーのために、僕のように仕える時、権威は現れます。

　バプテスマヨハネの権威も同じです。イスラエル民はバプテスマヨハネこそ、神から来た預言者だとその権威を認めました。イスラエル民はなぜ、貧しい生活をしている、むさくるしい、いつも厳しい裁きの言葉しか語らないバプテスマヨハネの権威を認めたのでしょうか？　その理由はこの世の欲はなく、何も持ち物がないきよい生活をしていたからです。祭司職を売買して、神殿の利益ばかり求めている当時の祭司長たちとは違いましたので、ヨハネの権威を認めました。

　イスラエル民に人気があるヨハネの権威を認めたくなかった祭司長たちはイエス様の権威も認めたくありませんでした。祭司長たちはイエス様の権威も、バプテスマヨハネの権威も認めないくせに自分たちの権威は主張しました。

　ですから、イエス様の権威はどこから来たのか答えなさいと尋ねました。イエス様は答えなくてもいいですが、12章のたとえを通して答えました。祭司たちがヨハネの権威の出所を答えなかったので、イエス様も答えなくてもいいですが、しかし、イエス様は１２章のたとえを通して答えました。

　祭司たちに権威がない理由はもう一つあります。彼らは人を恐れていました。32節：「しかし、人からだと言えば……」。彼らは群衆を恐れていた。人々が皆、ヨハネを預言者だとほんとうに思っていたからである。」

　人を恐れている理由は真実ではないからです。手に握っている特権を失いたくないからです。彼らは最初から真実を求める人ではありません。利益ばかり求めています。ですから、一般市民が心から従える権威がありません。

　私たちの家族関係においても同じく、親子関係は愛の関係ではありますが、同時に子どもが成長していくと真実も同時に求めます。愛だけでは親の権威がありません。親がまず真実上に立つとき、本当の権威が現れます。

　祭司たちは権威がないので、曖昧に答えました。３３節：「それで彼らは「わたしたちにはわかりません」と答えた」 曖昧に答えるからますます権威はありません。私たちはイエス様から権威を学びたいです。今の時代は権威がない時代です。イエス様が権威の理想的な形を見せてくださいました。イエス様の自己犠牲の精神を学んで、それを実行するとき、本当の権威が現れます。



　　　　　　　　このペ−ジのTOPへ　　　　　前週へ　　　　　翌週へ　　　　　一覧表へ戻る