2017年6月11日

詩篇　8篇1〜8節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 人は何者なので ＞


　詩編８章を通して人間は神にとって何者なのかその価値に関してみましょう。

１．人間は創造物の頂点
　神が天地万物を造られたことを詩編の記者は３節のように美しく表現しています。「わたしは、あなたの指のわざなる天を見、あなたが設けられた月と星とを見て思います」

　指で天を造られた神にとって人間はいかなる存在でしょうか？　私たちは月、星を見て素晴らしいと言っていますが、神は人間をご覧になってはなはだ良かったと言われました。

　詩編の記者にとって神が人間を顧みられることが不思議です。
「人の子は何者なので、これを顧みられるのですか」
神が顧みられるくらいの価値が人間にあるのでしょうか？

　ヨブもこれを不思議に思いました。ヨブはすべてを失い、体も病気になり、生きる気力が無く、神の御前で嘆きました。
７：１７人は何者なので、あなたはこれを大きなものとし、これにみ心をとめ、
７：１８朝ごとに、これを尋ね、絶え間なく、これを試みられるのか。
７：１９いつまで、あなたはわたしに目を離さず、つばをのむまも、わたしを捨てておかれないのか。

　ヨブには何もありません。治らない病気の体しかありません。ヨブの体に深刻な病がありまして、生きるよりは死んだ方がましの状態になりました。ここまで苦しむのであるなら、早く天国に連れて行ってくださいと祈りたくなりました。それでも神様はヨブに期待し、きよめを求めておられます。苦しんでいるヨブに、神様が求めていることは何でしょうか？　6−8節を見ると人間は被造物の中で頂点に立っています。それに相応しく生きなさいと要求しておられます。


２．人間の使命は神の栄光を現すこと
　被造物の頂点に立っている人間の使命は神の栄光を現すことです。
1節：「あなたの名は地にあまねく、いかに尊いことでしょう。あなたの栄光は天の上にある」

　神はその栄光を現すために天地万物を造られましたが、その中でも人間がトップです。神の栄光を表すために人間を造られました。自然を通して神の栄光を表す時もありますが、人を通して神の栄光を表します。

　神の栄光を表す最高の被造物が人間です。神の栄光を私たちにも下さいます。神が私たちに下さいました栄光は何でしょうか？


３．神が私たちに下さった身分
５節「ただ少しく人を神よりも低く造って、栄えと誉とをこうむらせ」
他の言葉では「天使よりも低く」となっているところもあります。人間は神に比較できる者ではありませんが、人間が持っている素晴らしい身分を強調するために「神より低く」と比較の言葉を使っていると思います。しかし、人間は天使より高い身分です。

　へブル１：１４「御使たちはすべて仕える霊であって、救を受け継ぐべき人々に奉仕するため、つかわされたものではないか」

　神は私たちにこの地上の王のような存在として造って下さいました。６−８節
　神は人間にこの地上を統べ治める権威を下さいましたので、私たちは神から頂いた権威に基づいてこの地を治めています。人間は神様の仕事を代わりに行っている管理者です。

　ところが、この地を治めなければならない人がこの地の動植物や自然、万物を拝むのであるなら、それが偶像崇拝であり、一番愚かなことです。創造秩序を壊すことです。


　 神が私たちに下さいました身分を正しく認識しているのでしょうか？　正しく認識するところから、健全な信仰がスタートします。



　　　　　　　　このペ−ジのTOPへ　　　　　前週へ　　　　　翌週へ　　　　　一覧表へ戻る