2016年12月18日

マタイによる福音書　16章16〜23節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ キリスト（メシア）であるイエス様 ＞


　私たちは毎日、イエス・キリストのみ名によって祈っていますが、キリストの意味を知らない方はいませんか？　なぜ、イエス様の名前にキリストをつけるのでしょうか？　キリストは名字で、イエスは名前だと未信者は誤解しているかも知れません。今日はキリストの意味に関して調べてみましょう。


１．キリストの意味
　キリストという単語はギリシャ語です。キリストの意味は油注がれた者です。職に任命された者です。イスラエル人は旧約の時代、重要な人を任命するとき、油を注ぎました。旧約聖書で油注がれ、任命される人は三種類ですが、一人は王様、もう一人は大祭司、最後は預言者です。イエス様は王様として、大祭司として、預言者として任命されました。その任命式がマタイ３章のバプテスマです。イエス様は最初から救い主でしたが、バプテスマを受け、公式にメシアとしての任命式を終えてから、本格的に神の御国の働きを始められました。


２．キリストの主な働き
　王様、大祭司、預言者の共通点は神の代わりに働くため、任命された人々です。彼らは神のみこころを代わりに行い、民を正しく導く責任があります。彼らは一度油注がれたら死ぬ時まで、神さまの働きをし、徹底的に従わなければなりません。キリストは人間の望みに従うしもべではなく、神さまのみこころに従うしもべです。

（１）この世の政治家ではない
　イエス様の弟子たちを含め、当時のユダヤ人が期待していたメシアの主な働きはローマからの解放でした。ペテロの信仰告白にあるメシアのイメージがまさにそうです。
マタイ１６：１６　シモン・ペテロが答えて言った、「あなたこそ、生ける神の子キリストです」。
立派な信仰告白のように見えます。しかし、ペテロが想像しているメシアのイメージとイエス様が覚悟しているメシアの働きと全然違うものでした。イエス様がメシアの本当の働きを教えたら、彼は猛反対しました。イエス様がなすべきメシアの働きは21節です。
21）この時から、イエス・キリストは、自分が必ずエルサレムに行き、長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受け、殺され、そして三日目によみがえるべきことを、弟子たちに示しはじめられた。
十字架を背負うメシアのイメージを想像したこともないので、ペテロはイエス様を止めようとしました。
22）すると、ペテロはイエスをわきへ引き寄せて、いさめはじめ、「主よ、とんでもないことです。そんなことがあるはずはございません」と言った。
ペテロだけではなくて、当時の人々は皆、政治的なメシアを求めていました。神さまのみこころに従うメシアではなく、人間の願いに従うメシアを求めていました。

（２）十字架を背負う神さまのしもべ
　旧約から預言されているキリストに関するイメージは民のため、代わりに苦しみを受けることでした。特にイザヤ５３：４−５がそうです。イエス・キリストは神さまのみこころに最後まで従う姿を見せて下さいました。
マタイ：２６：３９「しかし、わたしの思いのままにではなく、みこころのままになさって下さい」。
イエス様の十字架と復活の後、弟子たちはイエス様こそ、神さまからの唯一のキリストであることを悟りました。ですから伝道するときもそれを一番強調して「イエスこそ、神さまから来られた唯一のキリスト(メシア)だ」、「そのお働きは十字架と復活だ」と宣べ伝えました。


　 主イエス・キリストは一番短くて、一番立派な信仰告白です。キリストが父なる神に従ったことと同じように私たちもキリストに従わなければなりません。私たちはこの単語の意味を理解し、心に受け入れ、その通りに生活しましょう。天に上られたキリストは再び来られます。父なる神さまの全能の力をもって世界を公平にさばかれるさばき主として来られます。信仰を保ってきよく、正しく生きていた人には命の冠を、罪の中におぼれていた人にはさばきを下さいます。私たちは目を覚まして、キリストを待ち続けましょう。



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