2016年9月4日

申命記　34章1〜12節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ モーセの引退 ＞


　今日のみことにはモーセの引退のことが書いてあります。モーセはイスラエル民をエジプトから救い出し、40年間導いた指導者です。そのモーセが申命記34章で生涯を終えました。モーセの終わりを通して色々のことを学ぶことが出来ます。


１．モーセ時代の終わり
　４節で神さまはモーセにこう言われました。
「あなたはそこへ渡って行くことはできない」。
　ここでモーセの生涯と仕事が終わります。それは神さまがモーセの一番切なる願いを聞いてくださらなかったことを意味します。神さまは今まで、モーセの祈りを何でも聞いて下さったのに、一つだけは聞いて下さいませんでした。その一つが、カナン地に入れないことでした。神さまが他のことは全部聞いて下さったのに、一つだけは聞いて下さらなかったことは何を意味しますか？　この祈りだけは聞いて下さらなかったということで、モーセは二つのことを学びました。

（１）謙遜
　すべてが人間の願い通りになると人間は謙遜を忘れてしまいます。神さまはモーセにとって一番大事な願いを聞いて下さいませんでした。しかし、それがモーセにとってはよかったです。人間モーセが人間として終わることが出来てよかったです。彼も他のイスラエル民と同じく、弱い一人の人間に過ぎないことを教えて下さいました。私たちにも同じことは言えると思います。私たちの願いがすべて実現されると私たちは謙遜を保つことが出来なくなります。一つ、二つくらいは神さまのみこころによって与えられないものがあるかも知れません。それでも私たちはがっかりするのではなくて、逆に謙遜を教えて下さいました神さまに感謝しましょう。

（２）従順
　モーセがカナン地に入れなかったことで、二つ目に学んだことは従うことでした。モーセは生涯続けて神さまに従いました。しかし、カナン地に入れないことは一番従いたくないことでした。私たちは神さまに従いますが、しかし、「これだけは」というものがあります。しかし、最後の一つに従うのが本物です。モーセは最後の一つまで従いました。


２．ヨシュア時代の始まり
　イスラエル民は皆、モーセがいないと出来ない。モーセじゃなければ駄目と考えていました。しかし、神さまはすでに別の働き人を備えられました。その名はヨシュアです。9節 ：モーセが死なないと新しい時代は始まりません。モーセが死なないとイスラエル民はカナンに入れません。

　ヨシュア記はモーセが死んだことから始まります。
ヨシュア１：１「主のしもべモーセが死んだ後」
ですから神さまは新しい時代を始めるため、まだ元気だったモーセを天国に呼びました。
7節「モーセは死んだ時、百二十歳であったが、目はかすまず、気力は衰えていなかった。」


　旧約のヨシュアを通して新しい時代が始まったことと同じように、新約のヨシュアである、イエス様を通して新しい時代が始まりました。ヨシュアとイエスは「救い」という同じ意味です。神の子イエス様を信じる人は誰でも救われます。イエス様を信じることで誰でも救われる新しい時代が始まりました。



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