礼拝メッセ−ジ
2016年3月27日

マタイによる福音書　27章62〜66節

　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ イエス様のお墓を見張る番人 ＞


　イエス様の復活を本当の事実として受け入れたくない人は現代人だけではありません。当時の人々も同じでした。いや、彼らはもっと積極的にイエス様の復活を隠蔽しようとしました。


１．祭司長、パリサイ人たちの心配
　祭司長、パリサイ人たちはイエス様を十字架につけた後、総督ピラトのところに行って頼みました。イエス様のお墓を三日間、見張って下さいという頼みでした。もしかして弟子たちがイエス様の死体を盗み出し、死人の中からよみがえったと言いふらすと以前よりもっと混乱するだろうと指導者たちは心配していました。ピラトもそれだけは嫌だったので、多数の兵士を遣わしました。兵士たちはお墓の入り口を塞いだ石に封印して三日間、お墓の番をしました。しかし、不思議なことにイエス様の関係者は誰一人、イエス様の復活を信じ、期待して、待っていた人はいなかったということです。


２．恐怖の三日を過ごした弟子たち
　弟子たちはその三日間、何をしていたのでしょうか？　弟子たちは皆、家の中に閉じこもっていました。ユダヤ人が非常に怖かったからです。弟子たちがイエス様の死体を盗むことが出来ないもっと決定的な理由があります。

　イエス様が十字架で亡くなったからです。旧約聖書(申命記21:23)によりますと「木にかけられた者は神にのろわれた者」です。十字架は木で作られます。弟子たちはイエス様が神ののろいを受けて死んだと衝撃を受けていました。祭司長、パリサイ人たちがイエス様を何とかして十字架につけようとした理由もこれです。十字架の木の上で死んだら誰もこれ以上、神の子・キリストだと信じません。イエス様が十字架の木の上で死んだら、後の心配事は何も起こりません。その理由で祭司長、パリサイ人たちは本当に無理して、何とかして、ピラトを脅かし、群れを扇動して、イエス様を十字架につけました。祭司長、パリサイ人たちの企みは的中しました。

　なぜなら、イエス様の弟子たちを精神的な衝撃に陥れたからです。弟子たちはイエス様が神の子だと信じていましたが、十字架で死ぬのを見て落胆していました。そのような弟子たちが、ローマ兵士が見張っているお墓に行って死体を盗み出すことは出来ません。仮にイエス様のお墓を誰も守っていなかったとしても、神が怖いから死体を盗み出せる心理状態ではありませんでした。


３．誰も止められないイエス様の復活
　そして、三日の時間が過ぎました。弟子たちは急に勇気を出して「イエス様が死人の中からよみがえられた」と宣べ伝えられるようになりました。なぜなら、実際によみがえられたイエス様の体を見て、触り、声を聞いたからです。また、彼らが死も恐れず、イエス様の復活を全世界に伝えられた理由はイエス様が十字架で神ののろいを受けて死なれた疑問が解けたからです。イエス様は人間の罪の代わりに死なれました。しかし、もともと罪があったわけではないので、全能の神の御手がイエス様を死人の中からよみがえらせました。その真実を悟った弟子たちは殉教さえ恐れず、イエス様の復活を伝えるようになりました。


４．イエス様の復活を最後まで信じない罪
　イエス様が復活されるとき、現場にいたのはお墓を見張っていた兵士たちです。２８章１１節を見ますと、番人のうちのある人々が都に帰って、いっさいの出来事を祭司長たちに話しました。その話を聞いた祭司長たちは長老たちと集まって協議しました。その結果、イエス様が復活されたのではなくて、弟子たちがその死体を盗んだという偽りの噂を広めました。そして、お墓の番をしていた兵卒にはたくさんのお金を与えました。なぜ、こんなに恐ろしいことを彼らは企んだのでしょうか？　その理由はイエス様を十字架につけた罪を隠そうとしたからです。今までの間違いを隠すためにもっと大きな罪を犯してしまいました。彼らが本当に信仰者であるなら、ここで、真実を取り調べなければなりません。お墓を守っていた兵卒のお話を何回も詳しく聞いてみなければなりません。本当に弟子たちが盗んだのか、本当によみがえられたのか？

　実はイエス様の復活を信じないことが一番大きな罪です。私たちから見ればイエス様を十字架につけたのが一番大きな罪です。しかし、イエス様から見れば復活を信じないのが一番大きな罪です。イエス様は十字架にかけた人を赦されました。「彼らの罪をお赦し下さい」。しかし、イエス様を信じない人は赦されません。

　なぜ、信じない罪は赦されませんか？　いかなる罪を犯したとしても、イエス様が赦して下さることを信じれば主は本当に誰でも、何でも赦して下さいます。赦して下さるイエス様を信頼しているので、主が赦して下さいます。しかし、信じないことは主を信頼しないことです。イエス様の人格を信頼しないので、信じないのです。 その人は赦される方法がありません。ですから、信じない罪が一番大きいです。



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