2016年3月13日

創世記　2章15〜20節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 罪（3）：裏切る ＞


　しばらく、創世記2-3章を中心にアダムの罪の意味を探っています。先々週は、罪は離れることだと申し上げました。先週は、罪は関係が切れる、壊れることだと申し上げました。今日は、罪は裏切る、反逆することとして考えてみましょう。


１．創造者と管理者
　神はこの地球にあらゆる生物を造られました。そして、神はそれらの生物を管理させるために、特別な管理者を造られました。神が創造を終えられるまで、生物には名前がありませんでした。名前がないので、まだ存在しないことと同じです。神は最初の男の名前を「アダム」と名付けました。その後、アダムが他の生物の名前を付けます。神は生物を造られ、アダムはその名前を付けました。名前を付ける大事な仕事を神はアダムに委ねました。
神とアダムの合同作業です。2章19節で神は三つのことをなさいました。
「主なる神が造る、連れて来る、どんな名をつけるかを見られる」

　神が楽しみにしておられる様子です。この箇所を見るとアダムは他の生物と地位が全然違います。アダムは生き物の一種類ではなくて、すべての生き物を代表する存在です。すべての生き物を管理しなければならない責任重大な存在です。アダムはすべての生物の代表者として特別に創造されました。


２．反逆の罪
　人間は神によって特別に地球に派遣されている存在です。神の代わりに、神の権限を代行する存在が人間です。人間は神が下さったすべての権限と自由を満喫しながら、この世を治めました。ところが、この人間が神に逆らいました。それは反逆です。アダムの罪は反逆罪です。「私が神になろう」。明確な反逆罪です。反逆罪の処罰は死刑です。反逆罪のせいで、今までの権限を失いました。ですから、この地もこれ以上、人間に従わなくなりました。


３．裏切る
　アダムは地球のすべての恩恵を神から頂きながら、神の声に従わなければならない一番大事な瞬間、サタンの声に聴き従いました。これは今までの恵みを裏切ることです。神はアダムに裏切られました。人間の歴史は神への裏切りの歴史です。

　イスラエル民が神を裏切りました。イエス様の弟子たちはイエス様を裏切りました。神を裏切ったので、人間は互いに裏切っています。


　裏切る、裏切られるということは非常に近い関係の間に起こります。親子関係、夫婦関係、兄弟関係、親友関係などです。非常に近い関係であることは非常に深い信頼関係であることを意味します。非常に親しくて、非常に深い信頼関係なのに、裏切られるとその傷は治らないくらい大きいです。二度と回復できないくらいの致命傷です。裏切りによって壊れてしまった人間関係を回復させる方法はありますか。この世の中にはないと思います。復讐しかありません。

　イエス様の愛が偉大である理由は裏切る人々のために代わりに十字架で死ぬからです。イエス様の弟子たちはイエス様を裏切ってから、三日間地獄のような時間を過ごしました。しかし、イエス様が彼らを受け入れて下さいましたので、回復できたのです。

　 世の中で裏切りほど大きな罪はありませんが、それを赦すほど大きな愛はありません。



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