2015年8月9日

マタイによる福音書　4章12〜17節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 天国が近づいた ＞


　イエス様が初めに伝えた福音は「悔い改めよ、天国は近づいた」でした。この意味は何でしょうか？


１．旧約の終わり
　12節を見るとバプテスマヨハネの働きが終わってから、イエス様の働きが始まります。バプテスマのヨハネは旧約の最後の預言者です。神の国が始まるためには旧約の最後の預言者であるヨハネの働きが終わらなければなりません。バプテスマヨハネは旧約の終わりであり、新約の始まりです。彼はイエス様をイスラエルに紹介しましたので、彼がやるべきことは終わりました。


２．預言の成就
　神の国が近づいたことは旧約の預言が成就されたことを意味します。闇の中に住んでいる人々のところに、罪によって見捨てられたこの地にメシアが来られました。それは預言の成就です。イエス様は人々を神の国へ招いて下さいました。イエス様は人間の体で、暗闇のこの世に、見捨てられたこの地に来られました。しかも一番見捨てられ地域、無視されているところに住まわれ、人々に天国の希望を与えて下さいました。旧約のメシア預言をイエス様が成就されました。


３．まずは悔い改め
　人間が神から離れて、自分のやりたい放題で生きることが罪です。人間は元々神と共に生きるべき被造物でしたが、それを拒んで神から離れました。神から離れましたので、自力で生きるしかありません。自力で何とか生きようとするから、生きるために仕方なくあらゆる罪を犯しました。神を頼りにしないで、自分の力を信じました。自分の力を信じて成功すれば、傲慢になり、力ない人を無視しました。自分の自力で生きようとするので、激しい競争が始まりました。競争に勝った人は傲慢になり、競争に負けた人は神を恨みました。イエス様はこのような私たちに悔い改めて、神の子どもとして生きる道に招いて下さいました。イエス様を信じるという事は生き方を変えることです。今までは自分自身を信じたり、人を頼りにしたり、お金を頼りにしたりしました。それが罪です。その生き方を変えるのが悔い改めです。これからは天におられる父なる神の助けによって生きることです。自分勝手に生きるのではなくて、神に従う生き方です。

　神を信じる生き方を続けることが悔い改めです。神を信じる生き方を続けるのは大変です。なぜなら、この世の人々は実力を増し加え、競争に勝っていく生き方です。しかし、私たちの生き方はそれに反する生き方です。この世の人々は私たちの生き方を認めてくれません。しかし、それを克服しなければなりません。神だけを頼りにして生きていくあかしを未信者に見せなければなりません。


４．神の国とイエス様
　 イエス様が神の国をこの地に持って来られました。イエス様の中に神の国があります。そして、イエス様が神の国そのものです。イエス様を信じれば神の国に入ります。また、イエス様を信じれば神の国が私たちの心に入ります。神の国はすでに、2000年前から始まりました。私たちがイエス様を信じるとき、私たちの心から天国が始まります。主のみことばに従うとき、私たちを通して天国は広がります。私たちの心から神の国が広がって、私たちの周辺から神の国が広がっていくうちに、いつか本当に目に見える神の国まで主が導いて下さいます。



　　　　　　　　このペ−ジのTOPへ　　　　　前週へ　　　　　翌週へ　　　　　一覧表へ戻る