2015年7月19日

マタイによる福音書　4章5〜7節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 神を試みてはならない ＞


　サタンはイエス様を誘惑するために場所を変えました。荒野から聖なる都に変えました。サタンはイエス様を荒野から聖なる都に連れて行き、宮の頂上に立たせました。


１．もしあなたが神の子であるなら
　荒野での試みと同じです。神の子であることの証明を求められました。パンの試みでは神の子であるなら、神の子が持っている能力を見せなさいと求められました。しかし、今回は神の子であるなら、子が危険におかれた時、父がきっと助けてくれるから、それによる証明を求めました。サタンによると神の子が危険の時、父が天使を通して助けてくれれば、神の子であることが証明されるということです。ですから、サタンはイエス様に飛び降りることを要求しました。


２．下へ飛びおりてごらんなさい。
　サタンの要求は邪悪な誘惑です。下へ飛び降りてみれば神の子なのか、どうか分かるということです。神が天使を遣わして助けてくれれば神の子、助けてくれなければ神の子ではないということです。しかし、イエス様にはどちらも選択肢がありません。なぜなら、イエス様が飛び降りないことを選ぶと神の子であることを証明する方法がありません。しかし、反対に飛び降りたとしても神の子ではありません。なぜなら、飛び降りるのは父が喜ばれることではないからです。父が喜ばないことをするのは子ではありません。子はいつも父が喜ぶことをします。飛び降りるのは神から見れば神の子ではない証拠です。ですから、イエス様は飛び降りでも、飛び降りなくてもこの方法では神の子であることを証明することが出来ません。


３．詩編91編を引用するサタン
　サタンが下へ飛び降りることを要求した時、引用した箇所は詩編91編です。しかし、サタンが引用した詩編91編は前後の文脈を無視したものです。みことばを利用しているだけです。人を騙すためにはサタンも神のみことばを利用するときがあります。父なる神は天使を遣わしてでもイエス様を危険から助けて下さるでしょう。しかし、理由もなく、わざと下へ飛び降りてみることは神を試みることになります。神の愛を試すこと自体が間違いです。なぜなら、神の愛を試すこと自体が、神の愛を疑っている不信仰だからです。イエス様はそんなことをするはずがありません。


４．主なるあなたの神を試みてはならない
　試みることはわざと神を試すことです。イスラエル民が荒野で失敗した理由は神を試みたからです。イスラエルのうちに神はおられるのか疑いました。奇跡があるときは信じますが、奇跡がない時はすぐ疑いました。いつもそうなると正常な人格関係ではありません。わざと神を試すことが増え、結局信頼関係が壊れます。

　イエス様が宮の頂上から飛び降りたら神を試みることになります。深い信頼関係に結ばれ、父なる神に従うイエス様はそんなことはしません。イエス様は神の子であることを常に証明しましたが、その方法は神に従うことでした。十字架を背負うまで従いました。最後まで十字架から飛び降りることはしませんでした。

　 私たちも神の子どもであることを証明しなければなりません。私たちが神の子どもであることを証明できる方法は何ですか？ 神から頂いた賜物、能力、才能、経済的に祝福されたこと、健康など。これらのものは神の子どもとして、神に愛されている一つの証拠です。しかし、何よりも確かな証拠は父なる神に従うことです。


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