2015年5月31日

エペソ人への手紙　1章4〜6節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 救いの神秘 ＞


　人間の生涯がどれほど短いのかを象徴する単語が聖書に二つあります。
「草」：Iペテロ1：24、イザヤ40：6
「霧」：ヤコブ4：14
　私たちの命は何でしょうか？ この頃、社会は命の価値に関して答えを探し求めています。現在、自分がこの地で生きている意味は何でしょうか？

さて、4−6節を時間で表しますとこうなります。
過去の過去「天地の造られる前から、あらかじめ定めて下さった」
過去「キリストにあって、イエス・キリストによって、御子によって」
現在「わたしたち、神の子たる身分」
未来「わたしたちがほめたたえる」
この救いのスケジュールから生きる理由をもう一度見直しましょう。


１．天地の造られる前から
　私たちの肉体が生まれたのは昭和、平成などです。しかし、その日は私の肉体と魂が一つになった日に過ぎません。自分の存在はその日よりもはるかに以前にいました。聖書に出て来る自分と言う存在の始まりはエペソ1章4，5節です。
4節「天地の造られる前から」、5節「あらかじめ定めて下さった」
この時、直ちに自分の魂が創造されたのか、どうかは分かりませんが、神が私の存在をすでに知っておられたことは確かです。私たちは救われてから、この事実を知りました。


２．出生
　天地が造られる前から選ばれた私たちは本当に長い時間が過ぎて、体と魂が一つになってこの地に生まれました。色々の性格、能力を持って生まれました。本当に神秘としか言えないくらい一人一人が違います。例えば、同じ母の胎内から生まれた一卵性の双子でさえ、同じ環境なのにも関わらず、歩んでいく運命が違います。彼らの顔は一卵性ですが、彼らの魂は一卵性ではありません。
自分と言う肉体が生まれるまで本当に長い時間がかかりました。地球の歳はいくつなのかは分かりませんが、地球の歳よりも長く神は私の存在を忘れないで、正確な時間にこの地に送られました。


３．第二の出生
　創造の前から自分のことを神が知っていることも神秘ですが、救われたことはもっと神秘です。自分がいつ、イエス様を信じるようになったのか不思議です。なぜ、イエス様を信じるようになったのかも不思議です。生まれた時からイエス様を信じた人は誰もいません。私たちは皆、罪の中で生まれました。

　親が信仰者なので、生まれる前から教会に通っていた人はいますが、実際はいつ、なぜ、イエス様を信じたのか良く分かりません。ある方は大人になってからイエス様を信じましたが、明確な切っ掛けがありました。それでも不思議です。日本でイエス様を信じるのは難しいことですが、どうして、自分がイエス様を信じられるようになったのか不思議です。三位一体の神だけが知っておられる神秘です。


４．永遠の天国
　私たちはこれからいつか再び神のところに帰ります。そして、永遠に主と共に生きるのです。神と共に生きる、神のように生きるのが永遠の命です。神になるのではありませんが、神のように生きることが永遠の命であり、天国です。そう考えると私たちの歳は皆同じかも知れません。この地上で過ごす時間は少しずつ差がありますが、全体的に計算すると皆同じです。


結論
　私たちの人生が草だ、霧だと思うと空しさばかりです。しかし、神の偉大なる救いのスケジュールの中で見ると私たちの人生は本当に面白いです。私たちの救いのスケジュール(過去、現在、未来)の中でどの部分が一番面白いでしょうか？　この地上で暮らしていたこの短い時間、草のように、霧のように短いこの時間が一番面白いのではありませんか？ 神が私のために残して下さった時間がどのくらいなのかは分かりませんが、残っている時間も素晴らしい場面の一つになるでしょう。神の教会のために、魂の救いのために、主のために多くの時間を過ごすのであればそれは、もっと素晴らしい時間になるでしょう。



　　　　　　　　このペ−ジのTOPへ　　　　　前週へ　　　　　翌週へ　　　　　一覧表へ戻る