2015年1月11日

マルコによる福音書　3章31〜35節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ イエス様が指している家族 ＞


　イエス様の兄弟は最初、イエス様がメシアだと信じていませんでした。ヨハネ７：５「こう言ったのは、兄弟たちもイエスを信じていなかったからである。」

　イエス様はこの地に来られ、一人一人を神の家族として召して下さいました。しかし、イエス様の血縁の家族、親戚が救われるまでは他の人より、時間がかかりました。他人は神の家族になるのに、血縁の家族はまだ、神の家族ではありません。


１．家族の人間的な心配
１）兄を心配する兄弟姉妹
　32節を見ると兄弟たちだけではなくて、姉妹たちも皆イエス様のところに来ました。イエス様は長男でしたので、心配になって訪ねて来たでしょう。家族全員が家族の愛で、心配しながらイエス様のお働きを阻止しています。

２）彼ら自身を心配する兄弟姉妹
　3章を見るとイエス様の働きを一般人は歓迎していましたが、しかし、当時の政治権力者、宗教指導者たちはイエス様を非難して、ベルゼブルだと悪いうわさを広げていました。一般庶民は権力者に弱いです。権力に屈してしまいます。イエス様の兄弟たちはイエス様のことを心配することもありますが、お兄さんのせいで社会から不利な立場になることを恐れていました。


２．家族を見捨ててないイエス様
　33節だけを見ると私たちはイエス様が家族に冷たいと思いやすいですが、実際は違います。イエス様がこの地に来られ、家族のためにささげた時間はすでに30年です。メシアとしてこの世の救いのために働いたのはわずか3年しかありません。意外と非常に短いです。ユダヤ人は12歳で成人式を迎えます。

　イエス様もルカ2章で成人になりました。しかし、それからなお、18年間も家族のために働き、世話をするために尊い時間を使いました。30歳以後、家のことは弟たちに任せても良いタイミングでした。ですから、イエス様が家族への義務を果たさなかったと思ってはいけません。

「わたしの母、わたしの兄弟とは、だれのことか」
これを聞くと私たちは、外に立っている血縁の家族に冷たくしているように見えますが、実は血縁の家族も神の家族として招いているのです。一つの家族を捨てて、関係のない他人を家族にしているのではなくて、皆を神の家族として招いています。


３．新しい家族の意味
　一般的に家族というと血縁関係です。血縁関係は死んだ後も続くものなので大事です。天に召された家族への思い出をずっと保っている人にとって、いつまでも家族の関係は続きます。しかし、ある家庭を見ると血縁の関係もそんなには長く続きません。

　ある家庭は子どもが自立すると、それぞれの道を歩み、それぞれ結婚して今までの家族関係は非常に薄れてしまいます。法的には確かに家族ですが、実際はほとんど交わりがない家族もいます。イエス様が私たちにもう一つの家族を与えて下さいました。血縁による家族ではなくて、神様を父と呼んでいる神の家族です。

　イエス様を信じる人は皆神の家族です。イエス様の十字架の血潮による家族です。イエス様を信じるとき、霊的に新しく生まれます。霊的に新しく生まれるので、神様はお父さん、信者同士は皆、兄弟姉妹です。私たちは福音を理解するためにイエス様が教えてくださった神の家族の意味を理解しなければなりません。血縁関係の家族も勝手に断ち切ることが出来ないことと同じく、神の家族の関係も本当に大事にしなければなりません。

　 私たちはこれから神の家族として、一緒に心を痛め、一緒に祈り、一人一人の問題が解決される恵みにあずかりましょう。





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