2015年1月4日

マルコによる福音書　3章20〜30節

　　　　　　　　　　　　　　　　＜ イエス様を探している家族（親戚） ＞


　今年の東京教会の標語は「私たちは神の家族」です。 家族の中で一人だけ信仰を持っていることは寂しいことです。家族から理解してもらえない時があります。 未信者の家族は私たちの時間の使い方とお金の使い方に不満を抱いています。 なぜ、毎週日曜日教会に行くのか。なぜ、結構の金額を献金するのか。 私たちの教会生活が熱心になると信じてない家族は心配します。

　しかし、それは神様のみこころから離れた偏った心配です。この経験はイエス様もしました。イエス様の本格的な活動が親戚の目には「気が狂っている」ように見えました。


１．イエス様の働きを止めようとする家族（親戚）
　イエス様は大体、30歳ごろになってから家族を養う仕事を終わりにして、神の仕事を始めました。ところが、イエス様の働きを最初に止めようとしたのは他ではなく、親戚であり、家族でした。親戚はなぜイエス様の働きを止めようとしたのでしょうか。それは申命記の教えを恐れていたからです。参照。申命記１３：１−９

　マルコ3章でイエス様が行われたしるしやいやしが申命記と似ている部分もあります。片手を癒す(5節)、おびただしい群衆が集まった(8節)、多くの人を癒された(10節)、悪霊を追い出した(11節)。 親戚はイエス様の働きを申命記13章に違反することだと思いこみました。 申命記13章に反する場合、その責任は先に家族や親戚が負わなければなりません。イエス様の親戚がイエス様を取押えに出てきたのはこの旧約の背景と関係があります。


２．世間の噂に影響された家族（親戚）
　イエス様の親戚も家族も最初は信じていなかったので、世間の噂に影響されました。神様よりは世間が怖いです。神様を信じない人は神様のみことばよりはやはり、世間の世論に支配されます。 イエス様の親戚も同じ弱い人間なので、世間の噂を気にしていました。

　イエス様の親戚が気にしていたのは、申命記13章の戒めの中に「他の神々に従わせる」という言葉だったのではないかと思います。2，6節です。 イエス様が伝道を始めるとき宣言されたのが「神の国が近づいた。悔い改めて福音を信ぜよ」です。今まで信じてきた旧約の父なる神と同じ神です。

　しかし、イエス様を妬んでいる人々はこのメッセージが「他の神々に従わせる」ことだと変な噂を流しました。その噂が「ベルゼブル」噂です。22節です。
「彼はベルゼブルにとりつかれている」と言い、「悪霊どものかしらによって、悪霊どもを追い出しているのだ」

　ベルは主人です。ゼブルは家です。意味は家の主人です。家長です。普通名詞です。ベルゼブルのもう一つの意味は悪霊のかしらの名前です。固有名詞です。一つの単語で、二つの意味を含めて表現する、これは言葉遊びのダジャレです。

　イエス様が神の国、神の家と語られたので、それを皮肉な言葉で悪霊の家、イエスはその家の家長だと言い広めました。 そのように言い始めた理由はイエス様が神の国、神の家、神の家族の話をしていたので、それを嘲笑って、ベルゼブルと呼び始めました。その噂にイエス様の家族も反応せざるを得ません。その理由で31節、イエス様の母も兄弟まで、イエス様を探しにきました。


３．明らかになる神の家族と神の家
　イエス様の親戚はイエス様の働きを止めることこそ、家族としての義務、神様への義務を果たしていると勘違いしました。しかし、それによって神の家族というものが何か明らかになりました。 ベルゼブルの噂があったからこそ、イエス様の癒しと教えが明確に見えました。 イエス様が追い出したのが悪霊なので、イエス様は悪霊のかしらではありません。イエス様はサタンの家をこの世から追い出し、神の家を造っています。そして、この世から一人の魂を救い出し、神の家族を造っておられます。


４．「私たちは神の家族」
　イエス様を信じている人は皆、神の子どもです。神様の子どもなので皆、神の家族です。 神の家族という新しい家族が出来たので、イエス様を信じていない血縁の家族はどうなるのかという悩みが私に、皆さんにあります。どちらが大事なのかという悩む時間を過ごさなければなりません。

　イエス様は信じていませんが、血縁の家族も大事な家族です。そして、新しく出来た神の家族も大事な家族です。教会にいる神の家族はただの親しい知り合いではありません。血縁の家族と同じく、イエス様の血による大事な信仰の家族です。 神の家族に関して聖書はどのように教えているのか来週も続けましょう。



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