2014年11月9日

創世記　22章1〜18節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ アブラハムの最後の訓練 ＞


　アブラハムにとって一番大事なものは何でしょうか。それは言うまでもなくイサクです。神様はアブラハムの一番大事なものをささげなさいと言われました。 アブラハムはこれをどのように受け止めたのでしょうか。


１．今までの導きと違う命令
　神様はアブラハムに子どもを与えて下さると約束しました。 しかし、いくら待っていても、子どもが生まれないので、アブラハムもサラもあせてしまいました。その結果生まれたのがイシマエルでした。 けれども、神様の約束はイシマエルではなく、サラから子どもが生まれることでした。

　サラが子どもを産んだのは奇跡でした。サラから子どもが生まれる確率が０％の時、イサクが生まれました。まさに神様の約束が25年ぶりに成就されたわけです。そのイサクからたくさんの子孫が生まれるはずでした。そのイサクをささげなさいと神様は命じられました。

　イサクが死んだら今までの神様の約束は何でしょうか。イサクが生まれるまでの25年間の神様の導き、そして、イサクが成長するまでの導きと現在、イサクをささげなさいという命令と全然違います。しかし、これも神様から与えられたものであることは間違いありません。1節　彼に言われた、「アブラハムよ」。彼は言った、「ここにおります」。今までアブラハムは神様とこのように話していたので間違いありません。

　しかし、最後の訓練はやはり、まったく訳が分かりませんでした。 イサクが死んだら今までの神様の約束も台無しになります。ですから、この命令は全く理解できません。今までの導きと正反対のこの命令をどのように受け止めたらいいでしょうか。


２．神様の約束の証拠(イサク)よりも、神様ご自身の存在が大事
　イサクは神様の変わらない約束の証拠です。神様は必ず約束を守られるお方である証拠がイサクです。ですから、イサクの命の重要性は言うまでもないことです。 イサクの命がなくなると神様の約束もなくなります。こんなに大事なイサクの命を神様は要求されました。その理由は何でしょうか。

　神様の約束の証拠であるイサクと神様ご自身とどっちが大事でしょうか。私たちはこの二つを混乱するときがあります。 イサクは神様の約束が成就されるためのキーです。イサクは神様にとっても大事です。ところが、イサクの存在がここまで大事になると人間の心が混乱します。

　イサクと神様とどっちが大事だろう。イサクは神様の約束の証拠であり、神様にとっても本当に大事な子どもですが、しかし、神様ご自身より大事ではありません。

　イサクがいくら大事な子どもであっても、神様にとっても大事な子どもであっても、アブラハムは神様よりイサクを大事にしてはいけません。

　１２節「あなたのひとり子をさえ、わたしのために惜しまないので、あなたが神を恐れる者であることをわたしは今知った」。私たちもこれが証明されるまで信仰の訓練が続きます。この世の何よりも私にとって神様以上に大事なものがあってはいけません。


３.．初めての復活の信仰
　へブル人への手紙にアブラハムの信仰が書いてあります。 へブル11：19「彼は、神が死人の中から人をよみがえらせる力がある、と信じていたのである。だから彼は、いわば、イサクを生きかえして渡されたわけである。」

　アブラハムはイサクがここで死んだとしても神様はイサクを死人の中からよみがえらせる力があると信じていたからです。 なぜ、アブラハムにこんなに素晴らしい信仰があったのでしょうか。 それは今までの信仰訓練の結果です。ある日、突然与えられた信仰ではありません。

　アブラハムの歳が100歳、サラの歳が90歳でイサクが生まれるのを見て、彼の信仰は大きく成長しました。イサクは一般的な方法で生まれた子どもではありませんでした。 サラが子どもを産む確率はゼロでした。イサクはゼロから生まれた子どもです。サラの体は女性として死んでいましたが、その死から生まれた息子がイサクです。死から生まれた子供なので、今回も死からよみがえると信じていたでしょう。

　死を乗り越えた信仰です。死を乗り越えた人は怖いものがありません。復活の信仰があるからです。復活の信仰を持っていると何でもささげられます。アブラハムはもう一度イサクを頂いきました。


　 私たちもアブラハムのように神様に認められる信仰者になりたいです。



　　　　　　　　このペ−ジのTOPへ　　　　　前週へ　　　　　翌週へ　　　　　一覧表へ戻る