2014年9月21日

創世記　15章12〜21節

　　　　　　　　　　　　　　　 　＜ 土地問題の結論　：　土地 3＞


　アブラハムの信仰訓練は続きました。唯一の親戚であるロトもいなくなり、土地もまだ、子どももまだ、現状は何一つ変わっていませんでした。忍耐の時間が続いているだけでした。そのところに神様がアブラハムに現れ、土地に関する結論を教えてくださいました。


１．再度の約束
　まず、神様はアブラハムのためにもう一度約束して下さいました。7節
　彼の信仰が弱くならないようにもう一度約束して下さったわけです。神様が再度約束して下さいますと安心です。不信仰から信仰に戻ります。待ち続けられます。神様の約束は明確で、必ず約束通りになります。アブラハムもそれを信じています。信じているからこそ、証拠を求めました。


２．証拠を求めるアブラハム
　証拠を求めるアブラハムに神様はそなえものを指示されました。証拠を求めているのに、なぜそなえものでしょうか。このそなえものの意味は何でしょうか。アブラハムが準備したそなえものの意味は契約を結ぶ儀式でした。契約を守られる神様の誓いです。誓いというのはもともと人間が神様にするものです。全知全能の神様は人間に誓う必要はありません。誓わなくても神様はご自身に嘘をつくことが出来ないので、約束を守られます。また、いかなる状況であっても守られます。それでも神様はアブラハムと契約を結び、確実に約束して下さいました。アブラハムも同じく契約を忠実に守り、信仰を守り続けなければなりません。


３．神様とアブラハムの契約
（１）「契約を結ぶ儀式のためのささげもの」、9−11節
（２）契約を守らない場合の刑罰、17節
（３）契約の内容、13−16節
（４）400年後、土地を下さる理由、16節


４．神様と土地
　神様はイスラエルの民族だけ愛して、すでに住んでいるカナンの住民を追い出して良いのかという疑問があります。これは誤解です。

　神様は全知全能のお方であり、イスラエルの人にも、カナンの人にも公平にこの世を治めるお方です。カナンの人々に400年間の猶予の時間を下さったことを見れば分かります。アブラハムの甥であるロトが住んでいたソドムとゴモラははなはだしく罪に満ちていました。その罪は今の時代にもないくらいです。その罪は瞬く間にその地域に広がりそうでした。神様が滅ぼさなくても自然に滅びる勢いでした。400年間を待たなくても、神様がソドムをわざわざ滅ぼさなくても、40年も持てないくらい罪が満ち溢れていました。

　ソドムとゴモラの罪があまりにも強力な毒で、短い時間でカナン全地を汚染させる罪でした。
神様がソドムとゴモラに天罰を与えなかったら40年も持たないうちにカナンの地は罪に満ち溢れ、神の罰がなくても自ら滅びたでしょう。神様がソドムとゴモラに天罰を与え、カナン地の堕落に歯止めをかけました。裁きが400年間も遅くなりました。裁きが遅くなった分、アブラハムの子孫は待たなければなりませんでした。

　ですから神様は400年という信じられない期間、カナンの住民を赦し、我慢したことになります。そして、400年後、いよいよカナンの全地域に罪が溢れた時、神様がその土地を没収してイスラエルに与えました。ですから、イスラエルだけ愛しているのではありません。

　神様が公平であるもう一つのことはイスラエルの民も同じくカナン地から追い出されたことです。イスラエルの民もカナンの地に入ってからたくさんの罪を犯しました。信仰も失いました。信仰を失うとカナン地に住むことが出来ません。ですからイスラエルの民も神様に愛されたのにも関わらず、カナンの地から追い出され、バビロンの捕囚となりました。ですから、神様は本当に公平のお方です。イスラエルだけ偏愛することでもありません。

　 信仰がある人に神様の土地が与えられます。アブラハムはカナンの地を頂ける信仰者になるために長い訓練をしました。私たちも信仰が試されます。神様の土地を頂ける信仰、管理できる信仰が試されます。私たちの教会もアブラハムのような信仰があって、神様から義と認められ、神様の土地を頂きたいです。



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