2014年7月13日

ルツ記　2章1〜13節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 偶然と神の導き ＞


　私たちの生活には色々の出来事があります。その度に考えることがあります。
「この出来事は偶然なのか、神の計画による導きなのか」
嬉しい出来事は神の導きだと考えたがる傾向があります。悲しい出来事は偶然だと考えたがる傾向があります。偶然と導き、どっちが正しいのか結論も出さないまま、時間ばかり過ぎます。今日はナオミとルツを見て、偶然と神の導きに関して考えましょう。

　ベツレヘムに到着したルツは生活のために畑に出ていきました。収穫の時だったので落ち穂を拾うためでした。多くの畑の中からあるところに行きました。その畑の主人はボアズという人でした。未来、結婚する人のところでした。３節「はからずも」と書いてあります。多くの畑の中で、なぜボアズの畑に行ったのでしょうか。彼女は偶然ボアズの畑に行ったのです。

　しかし、お母さんのナオミはこの出会いを偶然ではなく、神の導きだと教えました。ナオミはルツより神に関して良く知っていますから、神の導きだと教えました。だからといってナオミが神の導きをよく知っている人かというとそうでもありません。ルツ記1章を見ると彼女も神の導きを分かっていません。彼女の家族はベツレヘムでこれ以上生活できなくなりましたので、別の道を歩みました。仕方なくて、偶然、モアブの地に行きました。偶然、主人が死んで、二人の子どもも偶然死んで、偶然財産も全部なくなりました。すべてを失って故郷ベツレヘムに戻って来ました。ナオミが体験したことは偶然ですか、神の導きですか。

　私たちの信仰で考えると、未信者は別として、信者には偶然はありません。全部神の導きです。ところが、すべてが神の導きだと言ってしまうと自分の明確な過ちや罪も全部神の導きのせいにしてしまう危険性があります。私の責任を全部神の導きのせいにしてはいけません。

私たちの人生は一方的に偶然とも言えないし、一方的に導きとも言えません。
なぜなら、私たちは毎日、数えきれないほど何かを選択しているからです。偶然と導きは両極端です。その間を埋められるものが、私たちの選択です。神は私たちに選択できる自由を与えて下さいました。

　ルツもナオミも数えきれないほど、人生の道を選択しました。ルツはイスラエル人を夫として選びました。ルツはナオミと一緒にベツレヘムに行くことを選びました。多くの畑の中から一つの畑に行こうと決めました。その畑の主人は優しかったので、通い続けることを決めました。

　ナオミも最初ベツレヘムから離れる選択肢を選びました。すべてを失ってからは再びベツレヘムに帰る選択肢を選びました。ルツを連れていくことを決めました。二人は重要な瞬間、次々と人生の道を選択しました。自ら決めたので偶然ではありません。選択の結果です。神が彼らに無理矢理に選ばせて、導かれたわけではありません。神は私たちに意外と選択の自由をたくさん下さいました。そのいくつかの道の中で私たちは個人の価値観に基づいて一つを選びます。

　しかし、仮に自分の選択が間違った時でさえ、神はほったらかすのではなくて、途中で、何とか正しい道に修正してくださいます。神の栄光のために私たちを導いてくださいます。信者が間違った選択で滅びてしまうと神の栄光にならないので、神が後から、導いてくださいます。ローマ8:28

　神の栄光だけを求めて人生の道を選ぶ人には、神が最初から導いてくださいます。最初から神の栄光を求めた選択なので苦労がないはずですが、それでも大変な苦労があります。なぜなら、本人は過ちがなくても、周辺の人々が間違っているから、その影響を受けます。ヨセフのケースがそれです。お父さんと兄の罪のせいでヨセフは余計に多くの苦労をしましたが、それが家族を罪から救う代価となりました。

　 私たちは今まで色々のことを選びました。その選択の中で、偶然のようなものもあり、神の導きのようなものもありました。これからも大事な選択の場面が現れるでしょう。神の導きであるような気がしましたら、すぐ従って下さい。従うとき道が開かれます。あまりにも人間的なことを計算しないで下さい。神の導きが遅くなります。



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