2014年5月18日
創世記 3章1〜6節
＜ 人の罪の始まり ＞
創世記3章から人々は二つのことを質問します。
一つ目はなぜ、神様は善悪の知識の木を造ったのか。これがなければサタンも最初から誘惑できないのに、そして、アダムも罪を犯すことがなかったのに。なぜ、神様はアダムに誘惑できるようにしたのか。
二つ目は狡猾な蛇にやられるくらい人間は誘惑に弱いのに、こんな厳しい試練を許可した神様が悪いのではないか。
今日はその二つの質問を中心に考えたいです。人の罪の始まりは私たちが考えている以上に深いものがあります。今日は罪の始まりですが、人の罪の始まりです。天使がサタンになった罪の起源ではありません。
１．神のように(善悪を知る者と)なる
蛇の誘惑の中心は5節です。「神のように善悪を知る者となる」。アダムとエバは神様のかたちによって造られたもの、神様とそっくりのものです。そっくりですが、しかし、神様ではありません。蛇の誘惑は神のようになりなさい、「神のふりをしなさい」です。
アダムは神様の代わりに地を治めていたので、それ自体がすでに神様の代わりに振る舞うことで、それは神様に従いながら振る舞うことなので、美しいことです。ところが、神様から離れて、神様のようなふりをすることは偽りで、神様を騙すことです。人間がいくら優れたものであっても結局は神様によって造られたものに過ぎません。神様ではなくて、神様によって造られたものです。神様の権威から離れてはいけない存在です。神様に似ていて、すべての自由があって、何でも勝手にしても良いですが、最後の一つだけは守らなければなりません。それは神様によって造られたことを認めることです。人間が神様になろうとしました。被造物が創造者になろうとしたのが罪です。人間は優れていて、神様にそっくりですが、神様のように完璧ではありません。一つの部分が足りないのです。一つだけ足りない部分が、まさに造られた被造物であるという限界です。アダムとエバは神様に従うことさえすればすでに完璧でした。神様に従う象徴的なことが、善悪の知識の木の実を食べないことです。創造者と被造物を区分しなければならないので、善悪の知識の木が必要です。その線を超えると神になるのではなくて、地上の王として持っていたすべての権威と地位、能力を同時に失うことです。
２．神様のみことばを疑わせるサタンとそれを変えたエバ
二つ目のことはアダムとエバは弱くて、賢くなかったので、騙されたということに関することです。２章の神様の命令と３章のエバの返事に同じ部分と、違う部分があります。
２章１６−１７節「あなたは園のどの木からでも心のままに取って食べてよろしい。しかし善悪を知る木からは取って食べてはならない。それを取って食べると、きっと死ぬであろう」。
３章２−３節「わたしたちは園の木の実を食べることは許されていますが、ただ園の中央にある木の実については、これを取って食べるな」
ここまでは正しいです。正確に神の命令を認識しています。この答えで終われば良かったのですが、3節で神様のみことばを自分勝手に変えました。みことばを変えたのは蛇ではなくて、実はエバ自身でした。蛇は疑わせただけです。エバの知恵が足りないので、神様の命令がはっきり知らなかったので、罪を犯したことではありません。神様の命令の上に彼女自身の強い思いを混ぜました。エバの心に強い執着があったからです。それをサタンが悪く利用しました。
ＩＩテモテ２：１４を見るとエバは確かに惑わされました。「アダムは惑わされなかったが、女は惑わされて、あやまちを犯した」。
エバはサタンに騙されましたが、その原因はエバ自身の強い執着でした。それゆえ、神様のみことばを勝手に変え、彼女自身を騙したと思います。神様のみことばを人間が勝手に変えるのが神のふりをする罪の始まりです。神様でさえ変えないみことばを人間が勝手に変えるのは自分自身が神だからです。
ヤコブ１:１５を見ると「欲がはらんで罪を生み、罪が熟して死を生み出す」となっています。
エバの欲がだんだん強くなって、それが罪となり、その罪が大きくなって、善悪の木の実を取って食べました。そして彼女は死にました。死んだ意味は神様との関係が切れたことです。
人間の世界に罪が入って来た責任を善悪の知識の木を造られた神様のせいにしてはいけません。人間が神のようになりたくてやったことだからです。
人間の世界に罪が入って来た理由を単にサタンに騙されたと言い訳してはいけません。なぜなら、その部分もありますが、実は人間の強い欲と執着が自らを騙し、自らに騙された部分が大きいからです。
私たちの過去は神様から離れ、神様から頂いた知恵を、悪を行うところに使っていましたが、イエス様を信じている今は、神様に倣って善を行うことに使いたいです。
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