2014年4月27日
マタイによる福音書 17章1〜9節
＜ イエス様の再臨を味わった三人の弟子 ＞
今日の箇所は１６章からの続きです。マタイ１６章からマタイの福音書の後半です。１６章にはペテロの素晴らしい信仰告白がございます。１６節「あなたこそ、生ける神の子キリストです」。イエス様はペテロの信仰告白通り、生ける神の子キリストが再臨なさる時の様子を見せてくださることを１６章の終わりで約束されました。２８節「人の子が御国の力をもって来るのを見るまでは、死を味わわない者が、ここに立っている者の中にいる」。三人の弟子たちは生きている間、イエス様の天国を味わいました。イエス様の再臨の時には何の変化があるのでしょうか。再臨の時、起こる現象は何でしょうか。
１．外部の変化
2節「彼らの目の前でイエスの姿が変り、その顔は日のように輝き、その衣は光のように白くなった」。イエス様が山に登られ、三人の弟子たちの前で姿が変わりました。今までの人間の姿ではなく、神の姿に変わりました。その山は限られた場所ではあるものの、再臨の空間でした。その山は限られた時間ではあるものの、再臨の時間でした。弟子たちはイエス様の再臨の様子を短く味わっていました。再臨の時は、イエス様の姿が変わったように私たちも変わります。それだけではなく、宇宙や地球にも色々の物理的な変化が起こります。マタイ２４章やヨハネ黙示録に色々書いてあります。宇宙の激しい変化の中で人々は惑わされます。人々は正常な判断力を失い、霊的に惑わされやすい時となります。世の中が激しく変化する中、私たちは二つの感覚が同時に持たなければなりません。
終末に関してあまりにも敏感になってはいけないこと。
終末に関してあまりにも鈍感になってはいけないこと。
イエス様の再臨の時、私たちの外部には色々の変化があります。そしてもう一つの変化がありますが、内部にも変化があります。今日は外部の変化よりは内部の変化に注目したいです。
２．内部の変化
（１）完全な知識を得る
３節「見よ、モーセとエリヤが彼らに現れて、イエスと語り合っていた」。モーセとエリヤの二人が三人の弟子たちの前に現れました。その二人がモーセとエリヤであることを三人の弟子達はすぐ分かりました。ところが、この二人はなぜ三人の弟子たちがモーセとエリヤであることをすぐ、分かったのでしょうか。その理由は分かりませんが、自然に分かるものです。神様から完全な知識が与えられて、自己紹介がなくても、分かるものです。私たちが天国に行っても誰が誰なのか、すぐ分かると思います。イエス様の再臨とともにすべてのことが自然に分かるようになります。
（２）心境、価値観の変化
「主よ、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。もし、おさしつかえなければ、わたしはここに小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのために、一つはモーセのために、一つはエリヤのために」。ペテロは再臨の素晴らしい風景に感動したあまり、我を失っていました。彼自身が何を言っているのかさえ分かっていませんでした。しかし、一つ言えることは今までの現実の辛さを忘れたことです。人生の重荷をおろしたことでした。地上に戻らなくても良いと思うくらい、負わなければならない責任を忘れました。イエス様が来られるとき、今までの現実の執着、拘りがなくなります。今まで命のように大切だったものが、大切ではなくなります。今まで赦せなかった人を不思議に赦せる心が与えられます。まるで天に召される直前の心境に似ていると思います。
３．現実と再臨のバランス
９節「人の子が死人の中からよみがえるまで」。三人の弟子はイエス様の再臨の風景を味見しました。しかし、まだ味見だけです。彼らはこれから山を下りて果たさなければならない使命がありました。イエス様はこれから十字架を背負わなければなりません。弟子たちを待っていた現実は非常に厳しいものでした。弟子たちにとって再臨の味見があまりにも素晴らしいものなので、厳しい現実から逃げたかったと思いますが、彼らは厳しい現実に一旦戻って、与えられている使命を全うしなければなりません。だからと言って、変貌山で経験した再臨の瞬間を完全に忘れてしまうくらい、現実に安住してはいけません。再臨と現実のバランスが必要です。イエス様は再びこの地に来られます。私たちはそれを待っています。イエス様の再臨を待ち望んでいる私たちは二つの感覚を同時に持たなければなりません。一つは現実に執着しないことです。イエス様が再臨することすら忘れるくらいこの世に執着してはいけません。もう一つは現実に集中しなければなりません。生活と仕事を続けなければなりません。心を込めて生活しなければなりません。執着ではなくて、集中です。
この二つのバラス感覚を保て、現実の生活に励みながら、主の再臨を待ち望みましょう。
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