2013年2月3日礼拝

2013年2月3日
【ファミリー礼拝】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜神様からの知恵＞

「わたしに善悪をわきまえることを得させてください。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（

１．ハイ、今日の題は＜神様からの知恵＞という題です。皆さん「知恵」って何だか分かりますか？　そういう名前の人もいますけども。「知恵」っていうのは「ものを考える力。判断する力。」です。もっと言うと「何が正しいか、何が良いことかを考える力」。

　　今、受験のシーズンですけども、「知恵」ていうのは、ただ学校の勉強がよく出来る、というのとは違います。ただ頭がいい、というのとも違う。色んな事をたくさん知ってるっていうのとも違う。色んな事を知ってる事を「知識がある」って言うんだけど、「知識がある」のと、「知恵がある」のは違うんですね。

　　そして「本当の知恵」っていうのは、神様から与えられるものなんです！　だって神様が知恵のはじめ、と言うか、難しい言葉で「全知全能」って言うんだけど、神様は何でも分かっていて、何が良い事か、正しい事か、すべて分かっておられるから。私たち人間は、よく間違います。色んな間違った考えを持ったり、判断を間違えます。　でも神様は間違いをしない。　だから私たちは神様の前にへりくだって、「神様、私に正しい知恵を与えて下さい！」って求める事が非常に大切です！　　神様は私たちに「知恵」を与えて下さるお方です！

２．今日は神様から知恵を与えられたソロモン王のお話です。イスラエルの国で最初に王様に選ばれた人は、サウル王様です。その後に王様になったのは、ダビデ王様です。そしてそのダビデ王様の息子の一人で、三代目の王様になったのがソロモン王様です。

　　彼はまだ王様になったばかりで、若いんですね。王様になったはいいけども、これからどうしようと思って、これからどうやってイスラエルの国を治めていったらいいだろうと思って、不安でいっぱいだったと思います。

　　そんなある時、ソロモン王は夢を見た。　その夢の中で、神様はこう言われた、「あなたに何を与えようか、求めなさい。」（５節）

　　ソロモン王は言いました、「（要約）私の父ダビデは、あなたの前に正しい心で真心から歩んだので、あなたは父に大きな恵みを注いで下さいました。・・・そしてあなたは私を父ダビデの代わって王とされました。　しかし、私は小さい子供であって、出入りすることを知りません（政治の事も戦いの事も何も分かりません）。そしてこの数えきれないほど多くの国民を治めていかねばなりません。」

　　つまり、私はまだ若くて、未熟で、何も分からない子どものような者です、と。

　　そこでソロモン王は神様に求めました、「聞き分ける心をしもべ（私）に与えて、あなたの民を裁かせ、　わたしに善悪をわきまえる事を得させて下さい。･･･」（９節）

　　国のリーダーや王様が判断を間違えたら、国が滅んじゃうんですから。ソロモン王は「神様、どうか私に、　何が神様の前に　善いことか、何が神様の前に悪いことか、判断する力を与えて下さい！」と祈ったのです。「知恵」っていうのはそういう事です！

３．この祈り、この願いは“主のみこころにかなった。”（10節）と書いてあります。私たちの祈りは、みこころにかなっているのでしょうか？

　　ソロモン王は「長生きができるように」と祈らなかった。「財産をいっぱい下さい」とも祈らなかった。「敵が滅びますように」とも祈らなかった。

　　“見よ、わたしはあなたの言葉に従って、賢い、英明な心を与える･･･。”（10～14節）

　　ソロモン王は夢から覚めた。でもただの夢じゃない、と思って、神様に感謝の献げものをして、お祝いしました。さあ、どうでしょう。本当に知恵が与えられたのでしょうか。

４．そんなソロモン王の元に、ある時、二人の若いお母さんがやってきました。騒々しい感じです。「これは私の赤ちゃんよっ」「ウソ言わないでっ。私の赤ちゃんよっ。「ああ王様、聞いて下さい。私とこの女の人と一緒の家に住んでいるのですが（今で言うルームシェアですね）、私も赤ちゃんを産み、三日後にこの人も産みました。ところがある時、この人の赤ちゃんが死んでしまったのです。ところが、この人は夜の間に、自分の死んだ赤ちゃんと、私の赤ちゃんをこっそり入れ替えたのです。朝起きて顔をよく見てみたら、私の赤ちゃんではありませんでしたっ。」

　　もう一人のお母さんが言いました「いいえ、生きているのが私の赤ちゃんです。死んだ方があなたの赤ちゃんよ。」　「いいえ違うわっ。逆よっ」。言い合いになりました。

　　さあ、どっちが本当にこの生きてる赤ちゃんのお母さんでしょう？　どっちが本当の事を言ってるんでしょう？　皆さんだったら、こういう難しい問題が起きた時、どうすればいいと思いますか？

　　ソロモン王は話を聞きながら、心の中で 祈った でしょうね。「神様、知恵を与えて下さい。何が本当か、何が義しい事か、わきまえる知恵を与えて下さい。」

　　そして、きっと「そうだ！」と思ったんでしょう。神様から知恵が与えられた。こうしよう。「刀を持ってきなさい。」　「（この刀で）生きている子どもを二つに分けて、半分をこちらに、半分をあちらに与えよ」。と言いました。ええっ！

　　そうしたら、本当のお母さんがこう叫びました、「ああ、わが主よ、生きている子を彼女に与えて下さい。決して殺さないで下さいっ」。

　　しかしもう一人のお母さんが言いました、「（どうぞ）その子を私のものにも、あなたのものにもしないで、（切り）分けてください。」

　　そうしたらソロモン王が言いました、「生きている子をはじめの女に与えよ。決して殺してはならない。彼女はその母なのだ」。

　　ソロモン王は最初から赤ちゃんを殺す気は無かったんですね。本当のお母さんを確かめるための知恵だったんです。本当のお母さんだったら、自分の赤ちゃんを愛しているから、「赤ちゃんを殺さないで下さいっ」と言うはずだ、と思ったんですね。

　　スゴイ知恵ですね。どっちが本当の愛で、どっちが妬みなのか。何が本当なのか、何が正しいのか。善悪を見分ける知恵を、本当に神様から与えられたんですね！

５．皆さん、人間は幾ら勉強が出来たって、頭のいい学校に入ったって、ダメなんです。本当の知恵を持っていなければ。神様から与えられる知恵・・・何が正しくて、何が間違ってるか、ちゃんと判断できる知恵が無ければ　ダメなんです！

　　（もう一つだけ言うと、アダムとエバがエデンの園で悪魔に誘惑されて、「善悪を知る木の実」を勝手に食べてしまった。言わば盗んだ訳です。あれは、自分で善し悪しを判断するようになってしまう、という事です。

　　ソロモン王が求めたのはそうではなく、私には知恵がありませんから、神様、善悪をわきまえる事を得させて下さい、知恵を与えて下さい、と求めたのです。つまり、自分で善悪を決めるのではなく、神様に善悪を聞く心です！）

　　皆さんがこれから生きていく上で、毎日の様に、色んな場面で「どうしたらいいだろう。これはどうしたらいいだろう」と悩む事があると思います。その時に、間違いやすい自分の知恵に頼らずに、瞬間的に、「主よ、知恵を与えて下さい。義しい判断を下さい！」と祈りましょう！　そうして心の耳を傾けていれば、主は必ず正しい判断を与えられます！

　　 “わたしに善悪をわきまえることを得させてください。”

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