2011年11月06日礼拝

2011年11月6日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜弱さは何のため？＞

「ただ神のみわざが、彼の上に現れるためである。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（

１．今日は＜弱さは何のため？＞という題をつけました。「弱さ」、「弱点」。私たちは誰でも、神様から何か「弱い所」を与えられているんですね。例えば、体の弱さで言えば、風邪を引きやすいとか。皆の中でも、すぐ熱が出やすいとか、せきがひどくなるとか、あるかも知れません。しょっちゅう病院に行かないといけない、とか。あるいは子どもの頃から何かの病気を抱えている人がいるかも知れません。

　　またあるいは、心の弱さというのもあります。「心が病気です」ってお医者さんに言われる場合もあるし、そうでなくても、心に弱さがある人がいるかも知れない。先生はそっちの方でしたね。いつも言うように、恐れやすい、心配しやすい、悩みやすい。泣いてばかりいる時期もありました。

２．みんなは何か、自分にも弱点、弱い所があるなあ、「ボクの弱い部分はコレだなあ」って思うものがありますか？　今は無くても、もしか将来、弱さが与えられてしまうかも知れません。

　　「弱い」っていう事はいやな事だなあって思いますよね。病気とかも嫌だなあって思いますよね。　弱い部分がどこにも無い、無敵に元気で強い方がいいのに、って思いますよね。それなのに、なんで神様は弱さを与えられるんでしょうね？

３．今日の聖書の場面では、生まれた時から、赤ちゃんの時から、ある弱さが与えられていた人が出てきます。それは目が見えなかったんですね。

　　目が見えないって事はスゴク大変な事だと思います。道を歩くにしても、何をするにしても。やがて大人になったけれども、普通に仕事をする事が出来ないので、こじきをしていました。こじきというのは、道に座って、「どうかお金を恵んで下さい。どうか恵んで下さい」と言って、人からお金をもらって何とか生きてる人。それをするしかない。

　　かわいそうですね。だから、この人もずっと自分が目が見えない事を悔しがってたと思います。「なんでボクは普通の人みたいに目が見えないんだっ。目が見えれば、ちゃんと仕事が出来るのに。こんなみじめな思いをしなくて済むのにっ。なぜ神様は私をこんなふうに造ったんだっ。神様、私を造る時に失敗したんですかっ」と。

４．それで、この人を見た弟子たちも、思わずイエス様に質問しました、「イエス様、この人が生まれた時から目が見えないのは、誰が罪を犯したためですか。この人が何か悪い事をしたんですが、それともこの人のお父さんかお母さんが悪い事をしたからですか？」

　　神様から罰を受けたんですか、って。そんなこと言ったら、病気の人とか、皆、神様から罰を受けてる事になっちゃいますよね。　悪魔に呪われてるんでしょうか、とか。

　　そうしたらイエス様がこう答えられました、「本人が罪を犯したのでもなく、また、その両親が犯したのでもない。ただ神のみわざが、彼の上に現れるためである。」

　　弱さとか、病気とか、体の不自由さとか、それは罪の罰ではありませんよ。ましてや神様の失敗でもありません。　じゃあ何だろう？　何でそういう弱さとか、病気とか、体の不自由さがわざわざ与えられてるんだろう？　それは「神のみわざが、彼の上に現れるためである。」と言うのです。

　　「神のみわざ」っていうのは何かって言うと、言い換えると「神様の素晴らしい働き」っていう事です！　その人に弱さが与えられているのは、その弱さを通して、その弱さを入口として、神様の素晴らしい働きがその人になされるためなんですね！

５．イエス様はなんと、この人の目に泥を塗りました。そして「シロアムの池に行って洗いなさい」と言われました。この人は「なんで変な事するんだろう？」と不思議に思ったかも知れないけれども、イエス様の言葉の通りに、従ってやってみた。

　　目が見えないんだから、池に行くのも大変です。でもヨロヨロ歩きながら、なんとか辿りついて、そして池で目を洗った。そうしたら、なんと目が見えるようになった！生れた時から一度も見えた事がないのに！　ビックリしたと思いますよ。だって生れて初めて、「見えるという事はこういう事なのか！　あ、明るい！　色んな色がある！　これが色っていうものなのか！」　感動したでしょうね、物凄く嬉しかったでしょうね！

６．神様が素晴らしいみわざを、この人にして下さった！　生まれつき目が見えないという、ずっと抱えてきた弱さ、また辛さ、悲しさ、その部分を通して、イエス様が素晴らしい事をして下さった！

　　弱い事は嫌なことだ、辛い事だ、悲しい事だ。　でも、その弱い所にイエス様が触れて下さる時、素晴らしい事が起きる！　弱さに苦しんでる人がイエス様と出合うと、素晴らしいみわざがなされる！　だから、弱い部分、あるいは弱くされた部分っていうのは、そこを通して、イエス様に近づく事になるんですね。

　　いつも言いますけども、私も子どもの頃から心が弱かった、恐れやすかった、心配しやすかった、悩みやすかった、泣いてばかりいた。けれども、弱かったからこそ、イエス様と近くなった。イエス様が弱い所に、触れて下さって、イエス様を信じる事が出来た！そして、いつもイエス様が一緒にいて下さる、という事が嬉しかった！

　　だから、今では弱くて良かったんだと思っています！　もし割と強かったら、なかなかイエス様を心から信じなかったと思います。お爺さんぐらいになって、入院したりして、やっと弱くなってから信じたかも知れない。そういう意味では、子どもの頃から弱くて良かった！

７．＜弱さは何のため？＞　それは“ただ神のみわざが、彼の上に現れるためである。”
皆さんにも必ず弱さが与えられていると思います。　実はそれは悪いものではなくて、実は良いものなんですね。　それによってイエス様に近づくために与えられた、感謝なものなのです。　祈りましょう、「イエス様、私の弱い所を通して、神様の素晴らしいみわざがなされますように。弱いからこそ、イエス様に頼る事が出来ますように」。

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