2011年5月29日礼拝

2011年5月29日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜驚くべき幻＞

「しかしついには、いと高き者の聖徒が国を受け、
　 永遠にその国を保って、世々限りなく続く。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（

１．今日もダニエル書を開いて参ります。前回は、ライオンの穴に入れられたけれども、神様によって助けられたという話でしたけれども、今日の箇所を読むと、そんな事はとても小さな話に思えてきます。つまり、真の神様はライオンを支配するどころじゃなく、全世界、全歴史、全てを支配しておられるんだ、という事なんですね。それを知らせるのがダニエルさんの役割といえるでしょう。

　　今日は＜驚くべき幻＞という題をつけましたけれども、まあこのダニエルさんという人は、本当に神様から驚くべき幻を見せられる人なんですね。どういう幻かって言うと、世界はこれから世の終りに向かってどういう風に進んでいくかという、その幻を神様から見せられるんです。　前は、ネブカデネザルという王様が見た夢を解き明かしたんですけども、この時はダニエル本人が見ました。

　　それでどういう内容かと言うと、まるで怪獣映画のような幻。「ゴジラ」の「怪獣大決戦」みたいな映画を映画館の一番前の席で見るような、スゴイ幻です。

２．１～７節。ゴジラ対キングコング対キングギドラ対スペースゴジラ、みたいな感じですけども、これは幻であって、何を意味しているかと言うと、そういう世界を支配する四つの大きな国の事を指している訳です。２章の所でも、ネブカデネザル王様が大きな大仏みたいな偶像の夢を見ました。頭が金、胸と腕が銀、お腹と太ももは青銅、その下は鉄と粘土。　あれも四つの大きな国を意味していましたが、それと同じです。

　　一匹目の海から上がってきた怪獣は、ライオンのようで背中にワシの翼がある。これはバビロン帝国の事を指しています。バビロン帝国のシンボルマークはワシの翼にあるライオンのマークだそうです。

　　まあでも正に「獣」と書いてあるけれども、確かにそうだと思うんですね。戦争の時に、大きな強い国がグワーッと、どんどん他の国を攻撃して、何万人もの大勢の人をどんどん殺していく、踏み潰していく姿って言うのは、正に「獣」の姿というか、巨大な怪獣のような姿だと思うんですね！　人間がやってるんだけど、人間とは言えない、獣です。

　　ここで４節をよく見ると、ここの一匹目の怪獣が途中で正気に戻ってるんですね。“…わたしが見ていると、その翼は抜きとられ、また地から起されて、人のように二本の足で立たせられ、かつ人の心が与えられた。”

　　これは４章にあったように、バビロンの王が一回、獣のようになったけれども、神様によって正気に戻されて、神様の前に悔い改めて遜った事を指しているのかも知れません。どんなに怪獣の様になってしまった人間でも、もし罪を悔い改めれば正気に戻されるのですね。

３．２番目の怪獣（５節）はクマの様だった。これはバビロンを滅ぼしたメドペルシャ帝国の事です。３本の骨を加えていたというのは、バビロンとリビヤとエジプトの三つの国を倒した事です。

　　３番目の獣（６節）はヒョウの様だった。これはギリシャ帝国の事で、アレンクサンダー大王という人は、ヒョウの様にすばやく、次々とインドの方まで国々を制服していきました。けれども早く死んでしまって、その後、国は四つに分かれました。「四つの翼と四つの頭」というのはその事。

　　そして４番目の怪獣（７節）は、とにかく恐ろしい、今まで以上に物凄い怪獣だった。これはローマ帝国の事を指しているんですけども、それだけではなく１０本の角があったというように、ローマ帝国が滅んだ後も、ローマ帝国の後に続くような、たくさんの獣のような国々を指している訳ですね。それは現代にまで続いています。

　　その１０本の角の後に出て来る一本の小さい角、これが最後に出てくる、世界を支配しようとする一人の人物の事です。　「反キリスト」と呼びます。サタンの子。

　　で、こういう事はここだけに書いてある不思議な話じゃなくて、聖書のアチコチに繰り返し何回も出て来る事です。この「反キリスト」が出てくると、いよいよ世の終わりが近い徴です。

４．さあ、けれどもそうやって怪獣のような色んな国が世界を支配した後、父なる神様が世界を裁かれる！　９～１０節。“日の老いたる者が座しておられた。その衣は雪のように白く、頭の毛は混じりもののない羊の毛のようであった。そのみ座は火の炎であり、その車輪は燃える火であった。”

　　これは父なる神様の幻ですね。数々の記録を開いてさばきを行われる。　そして、そのでかい口を叩いていた小さな角、「反キリスト」と第４の獣は燃える火に投げ落とされた。１１節。神様に逆らう悪魔とその国々は、地獄に落とされる。

　　更にダニエルが見ていると、その父なる神様の元に、どうやら御子イエス様が来られた。１３～１４節。つまり父なる神様はイエス様を、全人類の王様として、永遠の神の国の王様とされたという事です！

　　つまり、前も言ったように、この世界というのは、色んな大きな国が怪獣のように残酷に人々を殺して支配していく、そしてまるで悪魔が世の中を支配しているようだけれども、真の神様に逆らうものは裁かれ、真の神様を信じ、イエス様を王様とする「神の王国」が永遠の国として堅く立つ、という事です！！！

５．ダニエルはこの一連のスゴイ恐ろしい幻を見させられて、圧倒されてしまいました。１５～１８節。 “この四つの大きな獣は、地に起らんとする四人の王である。しかしついには、いと高き者の聖徒が国を受け、永遠にその国を保って、世々限りなく続く。”

　　色んな王様がこの世を支配するけれども、イエス様を王様とする聖徒が、この神の国の国民となるのです、という事です！

　　まあ、ダニエルは驚いて恐ろしく圧倒されたけれども、あの最も恐ろしかった４番目の獣について、もっと詳しく聞きたかったんですね。それで更に天使に聞いたんでしょう、１９～２２節。　「反キリスト」が率いる第４の獣はクリスチャンを迫害して苦しめるのでしょう。けれども、父なる神様が彼を裁かれる。そしてクリスチャン達は神の国を受け継ぐ。

　　２３～２５節。“いと高き者に敵して言葉を出し、かつ、いと高き者の聖徒を悩ます。”ですから、真の神様とクリスチャンを目の敵にして、あからさまに敵対する！　けれども、彼が永遠に滅ぼされる事はもう決まっている。２６～２７節。

６．“その事はここで終った。われダニエルは、これを思いまわして、非常に悩み、顔色も変った。しかし、わたしはこの事を心に留めた。”

　　ダニエルはこれから先、世の終わりに向かってスンゴイ事がなされて行くんだと知って、本当に恐れたけれども、しかし、この事を心に留めたのです。私たちも、本当に驚くべき事が聖書に書いてあるのを知ると、恐ろしいような思いになりますよね！　けれども、私たちもこの預言の言葉を心に留めなければいけません！　「そんな事、ある筈がない。そんなの作り話だ。私は信じられない」と思うかも知れない。

　　けれども、聖書は本物です。いい加減な予言の書とか、小説じゃない。世界中の全ての本が嘘だったとしても、聖書の書かれている事だけは本当の事です！　人間には嘘や間違いがある。けれども、真の神様には嘘がないからです！　どうか、真の神様を信じ、イエス様を自分の王様として信じ、神の国の国民とされましょう！！！

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