2011年5月1日礼拝

2011年5月1日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜私たちはペテロ＞

「「わたしを愛するか」” “「わたしを愛するか」” “「わたしを愛するか」」
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１．先週はイエス様の復活をお祝いするイースターでしたね。今日はその続きというか、特に弟子のペテロさんのお話です。

　イエス様にはお弟子さんが１２人いました。その中でもペテロさんは一番年上で、自分では「私はイエス様の弟子の中では一番の弟子だ」と思っていました。「弟子の中で私が一番イエス様を愛しているぞ。イエス様のためなら何でもするぞ。どこまでもついて行くぞ。」

　　そして最後の晩餐（食事）の時に言いました、「主よ、私はたとえ牢屋に入れられても、たとえ殺されねばならなくなっても、どこまでもあなたと一緒に行く覚悟です！」

　けれども、イエス様はこう言われました、“「ペテロよ、あなたに言っておく。きょう、ニワトリが鳴くまでに、あなたは三度わたしを知らないと言うだろう。」”（ルカ２２：３４）　つまり、「私はイエス様なんて知りません」とウソついて、知らんぷりだろう、と。

２．さて、イエス様は十字架にかかる前に、いつもお祈りをするゲッセマネの園という場所に、とても辛い苦しいお祈りをしに行かれました。　その時にペテロさんを始め、弟子たちを一緒に連れていきました。その時、イエス様は“「わたしと一緒に目をさましていなさい。」”“「目を覚まして祈っていなさい。」”（マタイ２６：３８）と言われたんだけれども、ペテロさん達は眠ってしまっていたんです。

　　イエス様は３回も、「目をさましていなさい。祈っていなさい」と言われました。けれども、ペテロさん達は３回とも眠っていた。　ペテロさんはさっき、「イエス様のためなら何でもします。どこまでも一緒に行く覚悟です」って言ったのに、イエス様と一緒にお祈りする事さえ出来なかったんです！　イエス様と一緒に死ぬどころじゃない。本当に弱い。

　　でも、これはペテロさんだけじゃない、イエス様を信じる私たちもみんな弱いと思うんです。もうヨワヨワです。　イエス様を信じます、とか、従います、とか言っても、全然ついていってない。　いっつもイエス様はたった一人で頑張ってるんです！　一人で皆のために頑張っている。私たちは、「ダメだー。眠たいー。祈れないー。疲れたー、とか。死ぬの怖いー、とか。」　ペテロさんは弱い私たちの代表なんですね。

３．さあ、その後、先週も言った通り、イエス様は捕まえられてしまった。その時、ペテロさんは隠れるようにしながら、こっそりイエス様について行こうとしたんです。　ところが、隠れてたつもりだけども、ばれてしまった。「アラあなた、あのイエスと一緒にいた人でしょっ」　「いや、知らないよ。何を言ってるんですか」。　また他の人が「ちょっとみんな、聞いて。ホラ、この人、イエスと一緒にいた人よ。」　「いや、だから違いますって。本当に。神に誓って言います。そんなイエスなんて人、知りませんっ。」　「どれどれ。ああ確かにそうだ。その言葉のなまりは、ガリラヤの田舎の方のなまりだ。」　「人違いだ。本当に本当に、その人の事は何も知らない」（コケコッコー）

　　ペテロさんは、イエス様が「きょう、ニワトリが鳴くまでに、あなたは三度わたしを知らないと言うだろう。」と言われた、その通りに自分は言ってしまった、と思って、自分の弱さ、臆病さ、情けなさを思って、「ウワーッ」と言って、激しく泣きました。

４．そして、先週言った通り、イエス様は十字架にかかって死なれた。けれども三日目によみがえられました。そしてペテロさん達にも出会われました！

　　ペテロさん達は勿論、物凄く嬉しかった！　でも、もう弟子には戻れない、と思っていたんですね。　なぜなら、「私はどこまでもイエス様について行きますっ」と言いながら、周りの人を恐れて「イエスなんて全く知りません」と３回も言ってしまったんですから。「私は最低の弟子だ。何が一番弟子だ。本当に口ばかりのダメな奴だ。せっかくイエス様はよみがえられたけど、恥ずかしくてもう顔を合わす事は出来ない。それにイエス様も、もう私を弟子だなんて思っていないだろう。私は弟師失格だ。　もっと他に弟子にふさわしい人がいるだろう。私なんかより、もっと意志が強くて、もっと立派な他の人が弟子になる方がいいに決まってる。イエス様は、これからはきっと新しい弟子を選ばれるに違いない。私はまた前のように、魚を捕る仕事でもしよう。」

　　ところが全然、一匹も魚が獲れなかった。収穫が無かった。すると遠くで、「舟の右の方に網をおろして見なさい。そうすれば、何かとれるだろう」という声がした。どっかで聞いた事のあるような声だ。そしてその通りに網を下ろしてみると、さっきまで一匹も取れなかったのに、急に魚がものすごくたくさん獲れた。１５３匹。

　　すると他の弟子が「あれはイエス様だ！」と言った。「ええ？」ペテロさんは恥ずかしくて、慌てて服を着て、海に飛び込みました。

５．そして、イエス様はたき火をたいて、魚とパンを焼いて、食事の用意をしてくれていました。　そしてイエス様はペテロさんに話しかけました。イエス様はペテロさんに何て言われたんでしょうか。「ペテロ、あの時はよくも私を３回も知らないと言ったな。この恩知らずめ。もうお前は弟子ではない。クビじゃ。破門じゃ」と言ったんでしょうか？

　　そうではありませんでした。イエス様はもう一度ペテロさんの心、気持ちを聞きたかったですね。　“「ヨハネの子シモンよ、あなたはこの人たちが愛する以上に、わたしを愛するか。」”（ヨハネ２１：１５）

　　ペテロさんはイエス様を愛してなかったんじゃないんですね。イエス様のような大きな愛じゃなかった、小さい愛だったかも知れないけど、でもイエス様の事を愛しているのは本当。ただ、恐れる心の方が大きかったんですね。そして弱さの方が大きかった。

　　ペテロさんは答えました、“主よ、そうです。わたしがあなたを愛することは、あなたがご存じです。”

　　そしてイエス様は“わたしの小羊を養いなさい”と言われました。つまり、「ペテロ、あなたにもう一度、弟子としての役割を、働きを与えますから、もう一度、わたしの弟子になりなさい。もう一度、やりなおしなさい。もう一度、新しくスタートしなさい。もう一度、わたしと一緒に働きなさい。わたしの小羊を養いなさい」、そういう意味ですね！

６．イエス様はもう一回聞きました、“「ヨハネの子シモンよ、わたしを愛するか」。”　“「主よ、そうです。わたしがあなたを愛することは、あなたがご存じです。」”　“「わたしの羊を飼いなさい。」”

　　イエス様はもう一回聞きました。つまり３回聞いたんですね、「ヨハネの子シモンよ、わたしを愛するか」。”　“「主よ、あなたは全てをご存じです。わたしがあなたを愛していることは、お分かりになっています。」”　　“わたしの羊を飼いなさい。”　そして、“わたしに従ってきなさい”と言われました。

７．ペテロさんは「もう自分はダメだ。弟子失格だ」と思っていた。　けれどもそのようにして、自分の弱さを思い知ったペテロさんに、もう一度イエス様は、もう一回、「わたしに従ってきなさい」と言って下さったんですね！　私たちも本当にペテロさんのようだと思います。イエス様を信じていると言いながら、クリスチャンだと言いながら、全然イエス様の後についていけていない、十字架の後についていくどころか、一緒に祈る思いもロクに持っていない、弱いものです。　でもイエス様は何度も聞かれます、個人的に名前を呼んで、「あなたは、わたしを愛しますか」と。そして「わたしに従ってきなさい」と言われるのです！

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