2010年5月30日

ローマ人への手紙　8章 26〜30節

　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ クリスチャンを生み、育てる聖霊 ＞


「神はあらかじめ知っておられる者たちを、更に御子のかたちに
　似たものとしようとして、あらかじめ定めて下さった。それは、
　御子を多くの兄弟の中で長子とならせるためであった。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ローマ人への手紙　8章 29節）


１．先週はペンテコステ礼拝で＜教会を生み、育てる聖霊＞という題でお話しました。今日はちょうどその続きのような内容です。今日は＜クリスチャンを生み、育てる聖霊＞という題でお話します。

　　先週も言ったとおり、三位一体の神様は、父なる神様、子なるイエス様、そして聖霊様ですが、聖霊様はお母さんのような神様です。なぜなら、神の子ども、つまりクリスチャンを産んで育てる神様だからです。そうして神の子どもが次々生まれると、そこに教会が誕生する。だから聖霊様は教会全体のお母さんでもあります。

先週はそういう訳で教会全体の誕生と成長の話でしたが、今日は一人一人の神の子どもの誕生と成長の事を御言から教えられたいと思います。


２．パウロさんも昔は、つまり神の子どもとして新しく生まれ変わるまでは、罪の奴隷という状態でした。自分で悪くなろうと思っていた訳ではなく、むしろ人一倍一生懸命、神様の御心にかなう正しい人間になろうと必至に頑張ってきた。ところが、神様の律法を守ろうとすればする程、逆に自分の罪深さ、心の汚れが分かってきた。自分では正しい者になれない。　大きな病気を抱えている人が、自分の力では治らないのと同じです。　７：２４。“わたしは、なんというみじめな人間なのだろう。誰が、この死のからだから、わたしを救ってくれるだろうか。”

　　けれども、パウロさんは救い主イエス様にまさにピカーンと出会ったんですね。そしてイエス様を信じ、そして聖霊様によって全く新しい「神の子ども」として生まれ変わった訳です！　８：1〜２．“なぜなら、キリスト・イエスにある いのちの御霊の法則は、罪と死との法則からあなたを解放したからである。”


３．私たちも罪を悔い改めてイエス様を救い主として受け入れた時、聖霊様が宿って、神の子どもとされた訳です！　８：１４〜１７。　“あなたがたは再び恐れをいだかせる奴隷の霊を受けたのではなく、子たる身分を授ける霊を受けたのである。その霊によって、わたしたちは「アバ、父よ」と呼ぶのである。”　（「アバ」とは小さな子どもがお父さんを呼ぶ時の呼び方。アラム語。）

　　ですから、もはや神様の事を怖がる必要はないのです。前は、神様は罪人の私を滅ぼす方と思って怖がっていた。けれども、神の子どもとされたなら、神様は「パパ」であり、「お父ちゃん」と呼べる立場になったのですから！　そのような親しい（なれなれしい、とは違う）親子の関係にされた訳です！


４．そのようにイエス様を信じたなら、聖霊によって神の子どもとして生まれたのです。そして生まれたら、成長していく訳ですね。これも聖霊様がお母さんのように育ててくれる訳です。　まあ考えたら、お母さんというのはスゴイですね。一から十まで子どもに教えます。　歩き方を教える。またご飯の食べ方を教える。トイレを教える。絵本を読んであげたり、一つ一つ言葉を教える。「道路に出たら危ないのよ」とか、危険な事を教える。　お母さんというのは本当に手取り足取り、子どものお世話をこまめにしますよね。熱が出れば看病するとか。

　　聖霊様もまさしくそうで、神の子どもとして生まれた私たちを一つ一つ教え、育てようとして下さるんですね！　神の子どもとして、この世の中を生きていく中で、どうやって生きていったらいいのか、どう祈ったらいいのか、聖書の教えをどう毎日の生活にあてはめて歩いていったらいいのか、道に迷う時、悩む時、悪魔に誘惑される時、どの道に歩めばいいのか、一つ一つ教えて、育てて下さるんですね。　て事は、よく聞かないといけないんです。　お母さんである聖霊様が教えようとする事を。

　　「そんなこと言っても、聖霊の声はどうやって聞こえるんだ」と思うでしょう。確かに聖霊様の声とか、導きとか、教えとか、この耳に聞こえる訳ではありませんが、心の中に静かに教えてくれる訳ですね！　そうです、心に教えてくれる筈です！　　聖書の言葉を通して、また礼拝のメッセージを通しても教えて下さるでしょう。

　　１４節に“すべて神の御霊に導かれている者は、すなわち、神の子である。”とあるように、聖霊が教えて下さろうとしている導きをよく聞く事です。

　　でも、これが難しい。　お母さんの言う事より、自分のしたい事をしたい、悪魔の誘惑の声の方がもっとよく聞こえる。　だからこそ、聖霊の導きをよく聞く事が大切です！


５．聖霊は弱い私たちを助けて下さいます。８：２６〜２７。　私たちは何を願ったらいいか分からないという事があると思うんです。　例えば、何か非常に悩んでいる、心が苦しい、迷っている、でも一体、どう祈ったらいいのか、父なる神様に何を願ったらいいのか、一体、今の自分に必要な事は何なのか、何が足りないのか、自分はどうする事が一番いいのか、どうなる事が神様の願われている事なのか自分で判断がつかない･･･、そんな時も、聖霊様が言葉に出来ない私たちの思いを、父なる神様にとりなして伝えて下さるのです！　“御霊もまた同じように、弱い私たちを助けて下さる･･･”


６．そうやって聖霊様は色んな出来事を通して、私たちを育てて下さるのですが、結局、私たちが成長するという事は、どこを目指していくかと言うと、それはイエス様のようになる事を目標としている訳です！　２８〜２９。 “神はあらかじめ知っておられる者たちを、更に御子のかたちに似たものとしようとして、あらかじめ定めて下さった。それは、御子を多くの兄弟の中で長子とならせるためであった。”

　　イエス様は、言うなれば神の子どもの長男です。長男であり、師匠（先生）であり、お手本でもある訳です。そのイエス様に似たものになるというのが私たちの目標なんですね！　イエス様の聖さとか、広い愛とゆるしとか、父なる神様に対する従順さとか、そういうイエス様の性質に似る者となるのが、私たちの成長の目標です！

　　だから、「神の子どもになりました」というのはスタートであって、イエス様の様になるのが目標でありゴールです。　そう考えると、私たちはどれくらいイエス様に似たものになってきたでしょうか？　私は全然イエス様に似てないと思うかも知れません。　でも、「千里の道も一歩から」と言うように、聖霊様の導きに聞きながら歩む時、一歩ずつイエス様に似たものに、聖霊様が育てて下さるのです！


７．２９〜３０節。“そして、あらかじめ定めた者たちを更に召し、召した者たちを更に義とし、義とした者たちには、更に栄光を与えて下さったのである。”



【考えてみましょう】

Ｑ１．聖霊様は私たちにどんな事をしてくれますか？

Ｑ２．今までに、聖霊様が何かを教えて下さった、と思う事がありますか？




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