2010年3月21日

ルカによる福音書　4章 31〜19節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ イエス様の力 ＞

「わたしは、天においても地においても、いっさいの権威を授けられた。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（マタイによる福音書　28章 18節）


１．今日は＜イエス様の力＞という題ですけども、皆さん、イエス様に対してどういうイメージを持っているでしょうか？　「イエス様は優しいお方だ」、その通り。「イエス様は私たちを愛して下さる。」「一緒にいて下さる。」「素晴らしい話をされる方だ。」全部その通りですけども、それだけではありません。とても大事な事、それはイエス様には力がある、という事です。いくら優しくて、いくら素晴らしい事を言っても、力が無ければ、救い主にはなれません。　イエス様には、神の御子としての「力」があったのですね。


２．３１〜３４節。　私たちの目に見えない「霊」の世界っていうのは、実際にある訳です。聖書は「霊」の世界の事をハッキリと語っています。　そもそも主なる神様ご自身が「霊」の存在な訳ですから。　私たちはどうしても、目に見える肉体や物質を確かな「存在」として捉えやすいですけども、考えてみれば目に見えるものの方がはかないというか、頼りない。　この肉体でも、燃えれば灰になってしまう。目に見えるものも、火事で燃えたり、地震で壊れたりしてスグ無くなってしまう、はかないものです。　バブルのようなものです。　恐らく神様からすれば、霊の世界の方がよっぽど確かで、ハッキリした存在感がある、という事なのでしょう。

　　とにかく、「霊」の世界がある訳です。聖書には「天使」の事も「悪霊」の事も記されています。　残念ながら私は天使も悪霊も見た事はないのですが、クリスチャンの人で天使を見た事があるという人は時々いるんですね。　「そんなの嘘だ」とは簡単に言えません。　病気で幻覚が見えているという事ではなく、嘘をつく癖がある子どもという訳ではありません。　また牧師先生でも、見た訳ではないけれども、どう考えても天使が助けてくれたとしか思えない、という体験をされた方もいます。

　　そのように「天使」主の使いもいるけれども、悪魔の使い「悪霊」も事実いる訳です。そして悪霊が見えるという人もいる。あるいは見えなくても、感じるという人もいます。


３．今日の場面では、なんと皆が礼拝に集まる会堂に、悪霊に取り付かれた人がいて、イエス様に向かって大声で叫びだしたという。怖いですね。　けれども、イエス様はこの悪霊を叱りつけ、悪霊をその人から追い出されました。３５節、“イエスはこれをしかって、「黙れ、この人から出て行け」と言われた。すると悪霊は彼を人なかに投げ倒し、傷は負わせずに、その人から出て行った。”

　　悪霊というのは、人を怖がらせたり、取りついて苦しめたり、心をおかしくさせたりもする訳ですけども、しかしイエス様には、神の御子としての権威がある訳ですね。　例えが今いちですけども、水戸黄門の印籠を見ますと、悪い代官とかがひれ伏しますね。なぜなら、水戸黄門が天下の副将軍、つまりこの国で2番目に偉い方であるという事が分かるからですね。　悪霊はイエス様が神の御子である事を誰よりもよく知っている。神の御子に逆らえないし、勝てない訳です。　ですから神の御子の権威に従うしかない。

　　それを見ていた民衆は驚きました。36節“「これは、いったい、なんという言葉だろう。権威と力とをもって汚れた霊に命じられると、彼らは出て行くのだ」。”


４．皆さんに信じて頂きたい事は、神の御子であるイエス様には力と権威があるという事です！イエス様はただ共にいて優しく慰めてくれるだけではなく、力があるのです。　イエス様が共にいて下さるなら、サタンも悪霊も恐れる必要はないという事です！

　　ヤコブ４：７に“神に従いなさい。そして、悪魔に立ちむかいなさい。そうすれば、彼はあなたがたから逃げ去るであろう。”とあります。

　　イエス様をしっかり信じて、そしてイエス様に従う生き方をしていくなら、悪魔を恐れる必要はないのです。　なぜなら、イエス様には権威と力があるからです！


５．イエス様の力は病を癒すという事においても現されました。３８〜３９節。“イエスはそのまくらもとに立って、熱が引くように命じられると、熱は引き、女はすぐに起き上がって、彼らをもてなした。”

　　「命じられた」というところがスゴイですね。イエス様は悪霊だけでなく、病をも従わせる力と権威がある。　まーでも考えたら当然の事です。　全てのものは、三位一体の神様が造られた訳で、人間の体も造られた訳ですから、具合が悪くなったのを癒されるのもそりゃ出来るでしょう。でも出来るけれども、いつもスグして下さるとは限りません。よく子どもが熱を出した時に必至に祈りましたが、スグには癒されない。結果的にはいつも癒されてますけども。イエス様にはその力があるけれども、スグに願いを聞いて下さるとは限りません。イエス様は私たちの召使いじゃないんですから。　こちらはへりくだってお願いして、待ち望む立場です。　ここにも“人々は彼女のためにイエスにお願いした。”とあります。


６．このようにイエス様には悪霊を追い出し、病いを癒す力と権威があります。　悪霊も病いも、人間を苦しめるものです。悪霊は心を害し、病いは体を害するものです。これらの害は、もともとの原因を考えるならば、それは人間の罪から来ている訳です。人間がエデンの園において、悪魔の誘惑の言葉を聞いてしまい、神様の言葉に背いてしまって以来、人間は悪魔に悩まされ、苦しめられる者となり、また、あらゆる病いが始まり、やがては死ぬべき体となってしまいました。

　　けれども、イエス様はそのような人間の罪の結果であり、人間を苦しめる悪魔や病いに打ち勝つ「力」を持っておられる、私たち人間をそれらの事から解放して下さる救い主だという事です！

　　けれども、単に悪霊と病いだけから解放するのがイエス様の目的ではありません。　罪の最終的な結果は何ですか。病気になるどころじゃない、悪霊に悩まされるどころじゃない、身体が死ぬどころじゃない、永遠の苦しみ、永遠の滅びですっ。　イエス様は、その神の御子の力によって、十字架と復活によって、私たちを罪の結果である「永遠の滅」びから解放して下さるという事です！

　　イエス様は死から復活された時、弟子たちにこう言われました、開いて下さい。
　　“わたしは、天においても地においても、いっさいの権威を授けられた。”（マタイ２８：１８）

　　つまり、病気を治すとか、悪霊を追い出すだけの権威ではない、私たちを永遠の滅びから解放する権威と力も授けられたという事です！！！


７．イエス様にはこの力と権威があるのです！　イエス様を信じる者、イエス様と共にいる者、神の子どもとされた者に、何の恐れも心配もいらないのです！　　どうか、いよいよこのイエス様の力を信じて、恐れず進んでいきましょう！！！





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