2010年3月7日

ヨハネによる福音書　14章 6節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ ゴールは天国 ＞

「イエスは彼に言われた、「わたしは道であり、真理であり、命である。」」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ヨハネによる福音書　14章 6節）


１．ハイ、３月になりましたね。私は３月というのはとても好きなんですね。私は寒いのが苦手だから、３月になると大分、春が近づいたかなっていう感じがしますからね。

　　けれども、色々と不安になる人も結構いるかも知れません。もうすぐ幼稚園も卒業だ。あるいは小学校も卒業だ。仲良しだったお友だちや先生ともお別れだ。新しい学校…不安だな、大丈夫かな、と。　春は色々と変わりますから、子どもでも大人でも何かと不安になる人もいるでしょう。

　　また最近は大きな地震も多いですね。ハイチ、チリ、先週は台湾。　そういうのを聞いても不安になるかも知れません。いつ自分も大きい地震で死んでしまうかも知れない、と。

　　そんなふうに考え出すと、この世の中っていうのは、不安な事がいっぱいあります。　私たち人間っていうのは、皆ものすごく心配し易いんですね。　心が心配にとりつかれると、ありとあらゆる事を何でも心配してしまいます。　私は子どもの頃から心配の天才でした。　何でも心配するんですね。　どうですか、皆さんはどんな事で一番心配しますか？


２．ところが、今日の聖書の箇所でね、イエス様はお弟子さん達にこう言われました、
　　“あなたがたは、心を騒がせないがよい。神を信じ、またわたしを信じなさい。”１節。

　　とっても力強いお言葉ですね！　心をザワザワと、心配や恐れで騒がせなくてもいい。心配する代わりに、父なる神を信じ、またイエス様を信じなさい、と。

　　お弟子さん達はこの時、実はとても不安だったんです。理由は色々あります。一つは、律法学者とか多くの人が自分たちの事を憎んでいたから、怖かった。殺されるんじゃないか、と。　そして「あなたがたのうちの一人が、わたしを裏切ろうとしている」とイエス様が言われたり、ペテロさんに「鶏が鳴く前に、あなたはわたしを三度知らないと言うであろう」と言われたり、そしてイエス様が「あなたはわたしの行くところに、今はついて来れない」と言われたからです。　「えー、イエス様は一体どこに行っちゃうんだろう？」


３．そんなふうに心が不安になる色んな事があったんだけれども、イエス様は“あなたがたは、心を騒がせないがよい。神を信じ、またわたしを信じなさい。”と言ったのです。

　　皆がとても不安がってるのが分かったんですね。そして、こういうふうに言われました。分かり易く言うと、「わたしは何かあなたがたの知らない、どこか遠い暗い所に行っちゃう訳ではないんですよ。　わたしは天の父の家に行くのです。そして、あなたがたのために天国に住む場所を用意しに行くんですよ。　だから、わたしがどこへ行くのか、その道はあなたがたには分かるでしょう」と。

　　ところが疑い深いトマスさんは、「主よ、どこへ行かれるのか、私達には分かりません。どうしてその道が分かるでしょう」と言いました。トマスさんはお弟子さんの中で一番、心配する人、一番信じられない人だったのかも知れませんね。

　　するとイエス様はこう言われました、
　　“イエスは彼に言われた、「わたしは道であり、真理であり、命である。」”


４．これとそっくりなお話があります。　ある人がね、アフリカのジャングルに旅行に行ったそうです。探検家か冒険家かも知れません。　そしてある場所に行くために、アフリカの現地に詳しいガイドさんを雇ったそうです。つまり道を案内してくれる人です。

　　ところがなかなか着かなかった。　ジャングルですから、もう大きい草だらけ。ちゃんとした道なんかありません。その中をガイドさんが草をかきわけ、かきわけ、どんどん奥に向かって歩いていきます。　もうその旅行者は疲れるし、足も痛いし、暑いし、もうへとへと。　それに不安になってきました。「大丈夫かな、この人？」

　　思わずイライラして、そのガイドさんに向かって、「ガイドさん、一体ここはどこなんですか？　いつになったら着くんですか？　私をどこに連れて行くつもりですか？　ちゃんと道が分かってるんだろうね？　一体、どこに道があるんだい？」と言ったそうです。

　　そうしたらガイドさんが振り返って、こう言いました、「私が道です！」

　　私の後について来れば大丈夫！　私はジャングルの道をよく知り尽くしているから、私について来れば、ちゃんと着きます！　そういうふうに言ったんですね。　そして、やがてちゃんと目的地に着いたそうです。


５．私たちも、イエス様を信じるという事は、イエス様の後について行く事ですね！
　　でもねー、この旅行者のようにしばしば不安になったり、疲れたりします。　「はぁ…、イエス様を信じて、ついて来たけど、大丈夫かな本当に。　大変な事がいっぱいあって、結構、疲れたなあ。　イエス様、あなたを信じて大丈夫でしょうか？　一体、あなたは私の人生をどこに導こうとされてるんでしょうか？」と。

　　イエス様はなんと言われるでしょう？　「わたしは道です。真理です。命です。」
　　イエス様は道の分からないガイドさんではありません。私たちが生きる人生の道を全部、知っておられるお方です！　これから、どう進めばいいのかを。

　　そして、イエス様が私たちを導いていってくれる目的地・ゴールはどこでしょうか？！
　　そう、天国ですね！　それを忘れたらいけません。　私たちは、この世の人生というジャングルで、色んな道を通らされるけれども、目指しているゴールは天国です！

　　おもちゃの「人生ゲーム」のゴールは大金持ち（億万長者）になる事。　でも、私たちのゴールはこの世で大金持ちになる事じゃない！　もっと素晴らしい、光り輝く、永遠の神の国に行く事です！

　　途中、色々大変な苦労もあるでしょう。でもイエス様を信じてついていけば大丈夫です！どうか、子どもも大人も、天国にゴールするまで、最後までしっかりイエス様について行きましょうね！




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