2009年11月8日

ヨハネの黙示録　20章 4〜6節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 千年王国のさいわい ＞

「この第一の復活にあずかる者は、さいわいな者であり、また聖なる者である。
　この人たちに対しては、第二の死はなんの力もない。彼らは神とキリストとの
　祭司となり、キリストと共に千年の間、支配する。」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ヨハネの黙示録　20章6節）


１．今日は20章のところから、「千年王国」について見たいと思います。「千年王国」とは何か？　21章には「新天新地」つまり「新しい天と地」について記されていますが、そこに行く前に、「千年王国」と呼ばれる、あるいは「千年時代」と呼ばれる、平和で幸せな時代を、この地上で過ごすというんですね。

　　なぜ、その千年という時代を、最後の地上で過ごすのか？一つは単純に、新天新地に行く前の準備じゃないかとか、イエス様との結婚前の婚約期間ではないかという事です。

　　そしてもう一つの考え方としては、聖書の記述から計算すると最初の人間アダムとエバが造られてから、人類は今日までざっと６千年の時を生きてきましたが（勿論、違う計算をする人もいます）、その間、人間の罪によって、世界が平和だったとか、犯罪がなかった、なんていう時は一度もなかった訳です。けれども、最後の千年間、つまり７千年までを、悪魔の誘惑もない、そしてイエス様が完全に王様として支配される安息の千年間、つまり、本来、神様が願っていた、本当に幸せで平和な千年間の時を地上でもとう、という事ではないだろうか、という事です。千年を一日に当てはめるなら、神様が天地創造で七日目を安息の日とされたように。


２．じゃあ、ちょうど６千年が経とうとする今日、明日にでもイエス様が再臨されるのか、というと、そんな事は決めつけられません。いつイエス様が再臨されて、いつから千年王国の時代が始まるのかなんて、その「時」は分かりませんけれども、とにかく、本当に平和な「千年王国」の時代が来る事は、ここにハッキリ記されている事実です。

　　さて、では読んでみましょう。まず、千年の間、サタンを縛って閉じ込めておくという事が記されています。２０：１〜3、まるで死刑執行の時まで牢屋に閉じ込められている囚人のような感じです。

　　しかし、確かに千年王国が平和であるためには、サタンが身動きできないように縛られているっていう事は絶対に必要ですよね。最初のエデンの園の時、サタンが人間を罪に誘惑したからこそ、人間は平和を失った訳です。正にこのサタンのせいで人間は、また世界は、それから何千年もの間、ずーっと平和を失ってきた訳です。本当はエデンの園の平和と幸せがずーっと続くべきだったのに。

　　ですから、ここでまずサタンが閉じ込められる、つまり、もはや人間を誰一人、罪に誘惑する事が出来ない、という事は、本当に安心な事な訳ですね！


３．続いて、４節。　“･･･彼らは生きかえって、キリストと共に千年の間、支配した。”つまり、イエス様に最後まで従い通した人たちが、よみがえって、つまりパラダイスに行ってた人たちも皆、新しい栄光の体を与えられて、そしてイエス様と一緒に、その千年王国を治めるという事です。

　　5〜6節、“この第一の復活にあずかる者は、さいわいな者であり、また聖なる者である。この人たちに対しては、第二の死はなんの力もない。”

　　「第二の死」というのは、肉体の死ではなく、魂の滅びの事です。

　　ヨハネの福音書の方の１１：２３〜２６で、イエス様とマルタのやりとりがあります。
　　“イエスはマルタに言われた、「あなたの兄弟はよみがえるであろう」。
　　　マルタは言った、「終りの日のよみがえりの時よみがえることは、存じています」。
　　　イエスは彼女に言われた、「わたしはよみがえりであり、命である。わたしを信じる者は、たとい死んでも生きる」。”

　　まさしく、イエス様を信じる者は、この終わりの日、千年王国の時、皆、よみがえるんですね！　あの言葉が、（ラザロだけでなく）文字通り成就する日がこの日です！


４．この平和な時代の事について、旧約聖書のイザヤ書にも預言が記されています。

　　2：1〜4、人々の平和。11：6〜9、動物たちまで平和だと言うのです。元来、エデンの園では、狼が羊を食べちゃうとか、ライオンが牛を食べちゃうとか、そういう事は無かった訳なんですね。動物同士も人間同士も、互いを食い合うようになんて造られてない訳ですね、そもそも。ライオンも猫のようにおとなしいんでしょうし、狼もチワワのようであり、熊もパンダような感じだったんでしょう、本来は。世界の管理者を任されていた人間が、悪魔に誘惑され、神様に背いた事によって、自然界、動物界の平和も秩序もバランスも崩れていった訳です！

　　そのような本来、造り主なる神様がこの地上に本当に願っていた世界、人間同士そして動物たちまでもが平和な世界、それは真の王様であるイエス様と、そしてイエス様に従うクリスチャンたちが共に治める千年王国！　それが地上に最後に千年間、実現するというのです！

　　「千年」という言葉がこの章に6回も出てきますから、「千年」というのは確かなんでしょう。そう言うと、長いなあと思うかも知れませんが、時間の長さというのは、ある意味感じ方によって全然変わる訳です。（５０年の人生を振り返って、あっという間に感じるとするなら、千年もそう長く感じないのかも知れません。）苦しみと悩みばかりの人生なら長く感じるでしょうが、平和で楽しい千年王国の時間なら、恐らく、あっという間に感じる事でしょう。

　　さあ、では千年の時が過ぎるとどうなるのでしょう。サタンが牢獄から開放され、クリスチャン以外の残りの人々を集め、暴れるのかと思いきや、神様のさばきによって、火の池、すなわち地獄に落とされるのです。（7〜10節）その後は、最後の審判。そして新天新地へと続きます。


５．“この第一の復活にあずかる者は、さいわいな者であり、また聖なる者である。この人たちに対しては、第二の死はなんの力もない。彼らは神とキリストとの祭司となり、キリストと共に千年の間、支配する。”

　　私たちは、毎日ニュースで恐ろしい出来事ばかり聞かされています。戦争があり、テロがあり、殺人事件があり、それがこの世界の当たり前の姿だと思ってしまっているかも知れない。けれども、本来、神様がこの世に造ろうとしたのはそんな世界ではない！新天新地の前に、この地上で神様がその本来の世界を実現されるのです！その王様はイエス様です！その日を待ち望みながら、王なるイエス様に従って、終末の時代を歩んでいきましょう！！！




　　　　　　　　このペ−ジのTOPへ　　　　　前週へ　　　　　翌週へ　　　　　一覧表へ戻る