2009年10月11日

ヨハネの黙示録　18章 1〜5節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ バビロンの滅び ＞

「わたしの民よ、彼女から離れ去って、その罪をあずからないようにし、
　その災害に巻き込まれないようにせよ。」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ヨハネの黙示録　18章 4節）


１．先週は＜引越しの準備＞という題でファミリー礼拝でメッセージ致しました。それは「天国への引越しの準備」という意味であった訳ですけども、今日の黙示録の箇所も、それに通じる内容です。

　　黙示録の中で、二つの対照的な都の名前が出てきます。一つは「エルサレム」。これは、黙示録では特に「天の都」、天国の事を指します。そして、もう一つの都の名前は「バビロン」。これは「この世の都」、その全体を指します。

　　創世記11：1〜9に「バベルの塔」の出来事が記されていますが、「バベル」というのは、つまり「バビロン」と同じ意味です。このバビロンの町、すなわちバベルの町で人々は、天にも届くほどの高い塔を築こうとしました。勿論、天に届くほどの塔なんて作れる筈はありません。
　　けれども、自分達の力、知恵、技術を誇って、思い上がり、自分達が力を合わせれば、神にも届く事が出来るのだというような、神様に逆らう思いを持っていたのです。　神様はそんな人々の言葉が通じないようにされました。

　　そのように創世記の時から黙示録のこの時に至るまで、天の神様に対して逆らっている、この世の国の事を「バビロン」と呼んでいる訳です。


２．けれども、そのバビロンが、この世の都が、黙示録の今日の場面では、一瞬にして滅ぼされてしまう事が記されています。黙示録17：1。 バビロンの事を「大淫婦」という、淫らで罪深い女性に例えています。（2〜6節）

　　そしてその一つの特徴は、「贅沢」。「紫と赤の衣をまとい、金と宝石と真珠で身を飾り」。 神に逆らうこの世の特徴は、贅沢です。　よくテレビでお金持ちがどれだけ贅沢な暮らしをしているかとか、どれだけ高価な持ち物をたくさんもっているか、アクサセリーや時計、高い服やブランドのバッグだとか、いい車を何台持っているとか、どれだけ大きな家に住んでいるとか、そういう事を自慢していますが、正に「バビロン」だと思います。

　　人間は貪欲という罪の性質を持っています。　アダムとエバが美しく、また美味しそうな知恵の木の実を、どうしても欲しいと思い、悪魔に誘惑されて食べてしまった時から。　神様が与えて下さっているもので満足できない。神様に背いてでも、この世の一時的な宝を限りなく求めてしまう。

　　食べ物に対する贅沢の罪もあるでしょう。 食べ物が無くて苦しんでいる飢餓の国があるのに、なんで大食いを競い合う番組をするのでしょうか。

　　ヤコブ1：14〜15、“人が誘惑に陥るのは、それぞれ、欲に引かれ、誘われるからである。欲がはらんで罪を生み、罪が熟して死を生み出す。”

　　そしてこの世の都バビロンのもう一つの特徴は、姦淫の罪。性的な不品行の罪です。 そして神を汚す。（3〜5節）


３．そして、当然ながら、悪魔と仲良し。　神様に逆らい、悪魔と親しくする。この女は獣に乗っている、とありますが、前も言った通り、この「獣」というのはサタンの分身のような存在です。それは、かつてクリスチャン達を大迫害した、ローマ帝国のネロ皇帝が生き返ったかのような存在だと言われます。（7〜8節）

　　とにかく、この世の都バビロンは悪魔と一緒になって、一つになって、かつてのバベルの塔と同様に、神様とイエス様に逆らおうとする訳ですけれども、その結末は当然ながらイエス様によって滅ぼされるのです。（ハルマゲドンの戦い）（13〜14節）


４．18：1〜3、どうでしょうか、結局、世界中の国々が（特に先進国が）目指しているのは、物質的な、経済的な豊かさ、贅沢さを追い求めているのではないでしょうか？

　　結局、世界中の国々がいつも一生懸命追い求めているのは、経済的利益、お金お金・・・。そのために競争したり、争ったり、殺したり、騙したり。逆にお互いの利害が一致すれば、アッサリ協力する。

　　けれども、黙示録にハッキリと記されている事は、神様の御心に逆らい、あるいは神様を無視し、「神の国と神の義を求める」どころか、この世の豊かさや繁栄ばかりを追い求めているこの世の都・バビロンは、最後には悪魔と共に全く滅ぼされる、という事です！その罪の報いを受ける時が来る、その罪は積もり積もって天に達している。

　　4節に私たちに対する重要な警告が記されています、“わたしの民よ。彼女から離れ去って、その罪にあずからないようにし、その災害に巻き込まれないようにせよ。”

　　「わたしの民」、すなわち神の民であるクリスチャンであっても、この世に生きている限り、この世の都バビロンの罪に一緒に巻き込まれる危険が大いにある訳ですっ！　この世の富や豊かさ、贅沢さを追い求める罪、貪欲の罪、姦淫の罪・・・神様から、信仰から、だんだん心が、思いが、生活が離れていく、逆に少しずつ少しずつ、この世の方に、悪魔の方に流されて行ってしまうなら、遂には神の民であっても、誘惑され、堕落して、一見科学が進歩して繁栄しているかに見えるこの世と共に滅ぼされてしまうかも知れないっ！

　　けれども、私たちの住むべき都は、この世のバビロンではなく、天のエルサレムです！

　　ですから、私たちはこの世に生活しながらも、先週も言った通り、間もなく帰るべき故郷は天のエルサレムですから！　それを忘れずに生きましょう。　どんな宝物を持っていても、何一つ死んだ先に持っていけないのです。


５．その後をしばらく読みましょう、（4〜20節）。確かに、バベルの塔のように人間知恵、科学技術は留まる所を知らない程にどんどん進歩発展しているように思えます。けれども、この世界がどんなに豊かに繁栄したとしても、それが天の神様から離れた豊かさであるならば、終わりの時、それは一瞬にして無に帰してしまうのですっ！！

　　“わたしの民よ。彼女から離れ去って、その罪にあずからないようにし、その災害に巻き込まれないようにせよ。”

　　私たちはこの世で生きながらも、神様に逆らうバベルの罪、バビロンの罪に流されないようにし、天のエルサレム、神の国と神の義を求め、たといこの世にあって貧しかったとしても、神様に喜ばれる歩みをして参りましょう！　最後の詩篇84篇を読んで終ります。

　　“万軍の主よ、あなたの住まいはいかに麗しいことでしょう。わが魂は絶えいるばかりに主の大庭を慕い、わが心とわが身は生ける神にむかって喜び歌います。・・・あなたの家に住み、常にあなたをほめたたえる人はさいわいです。・・・”




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