2008年7月20日

ヨハネによる福音書　17章　6〜11節

　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　 ＜ イエス様の願い ＞

「わたしたちがひとつであるように、彼らもひとつになるためであります。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ヨハネによる福音書　17章　11節）


１．今日は伝道礼拝ですので、福音書からイエス様の心、気持ち、願いを知りたいと思います。イエス様は明日、十字架にかかるという前の日、弟子たちとのしばしの別れを前にして、とても大事なひと時を持たれました。いわゆる最後の晩餐の席で、大事な色々なメッセージを語られました。それが13章から17章までです。様々な約束や戒め、励ましを語られた後、この17章で最後にお祈りをされたんですね。それはどういうお祈りだったのか。イエス様は父なる神様に何を願われたのでしょうか？


２．それは一言で言うと、「皆が一つになりますように」という祈りでした。11節後半、“わたしたちが一つであるように、彼らも一つになるためであります。”

　　「わたしたち」っていうのは、三位一体の神様のことです。父なる神様、御子イエス様聖霊様の三位一体。神様は三位なのに一つ、一体なんですね。これは分かりやすく言うなら、仲の良い三人家族みたいなものです。父、御子、聖霊の神様は「愛」によって一つに結ばれている。これが三位一体の神様です。

　　そして実は私たち人間も、三位一体の神様に似せて造られていますから、本当は人間も一つとなるように造られたんですね！男と女に造られ、今、世界に約６６億人がいる訳ですが、三位一体どころか66億人一体、もっとそれ以上、とにかく本当は全人類が愛によって一つに結ばれる事、一つの家族のように結ばれる事を願って、神様は人間を造られたんですね！

　　でも、神様の元を離れた罪によって、人間は一つになるどころか心がバラバラになってしまった。神様の愛からも離れてしまったし、人間同士も一つになる事が出来ない。でも、イエス様の願いは、“わたしたちが一つであるように、彼らも一つになる”こと。そのために、イエス様はこれから十字架に架かられるんですんね！


３．17章1〜5節、いよいよ時が来ました。十字架と復活の時が。それによって、永遠の命を人間に与えるため。　「永遠の命」って何かという事が3節に書いてあります。

　　“永遠の命とは、唯一の、まことの神でいますあなたと、また、あなたがつかわされたイエス・キリストとを知ることであります。”

　　「知る」っていうのは、言い換えれば「関係をもつ。関係を結ぶ」という意味です。「永遠の命」とは何か、「救い」とは何かと言えば、それは結局、神様と関係を結ぶ、繋ぐ、失われていた関係を回復する、という事なんですね！　神様が命なんですから、神様から離れた命を失う、滅ぶ。神様とつながっておられば、永遠に命を持つ訳です！そして、その関係をつないで下さるのがイエス様の十字架です。

　　勿論、願わくは全ての人が、初めの目的の通り、一つになって欲しいし、神様との関係を回復して欲しい訳ですけれども、そのためには、イエス様の事を「この方は本当に神様の御子だ。救い主だ」と、信じて受入れる事が絶対に必要です。で、この弟子たちは、言うなれば、まず最初にイエス様を信じた人たちですね。６〜８節。

　　イエス様を信じて、イエス様を自分の王様、人類の頭とする時に、人間は神様と結ばれるし、また人間は一つに結ばれるんですね！イエス様が頭になっていないで、それぞれ自分が頭になっていたら、人間はバラバラです。


４．そして、イエス様は、この弟子たちを守って下さいと祈ります。（11節）。

　　私が妻と婚約中だった時、つまり婚約はしたけれども、一年間は妻は神学校に入らなければなりませんでした。その一年間は特に私は、ちょうどこの11節のように祈りました。離れている訳ですから、毎日「父なる神様、どうか直子を守って下さい。そして早く一年経って、結婚式の日を迎えられますように。夫婦になれますように。一つになれますように。浮気しませんように」と。でも、本当に相手を愛している時に、当然そういう思いになるでしょう。愛しているから、何もかもが心配になりますし。一日一日が。結婚式を挙げるまで、安心できない訳です。

　　イエス様もそういう弟子たちを本当に愛しておればこそ、「父よ、彼らを守って下さい。」悪魔に誘惑されたり、攻撃されて信仰が挫けてしまったら、一つになれなくなってしまう訳ですから。（11節）


５．そして、イエス様がそのように祈られたのは、決してこの時の弟子たちのためだけではありませんでした。20節、“わたしは彼らのためばかりではなく、彼らの言葉を聞いてわたしを信じている人々のためにも、お願いいたします。”　これから弟子たちがイエス様の事をどんどん伝えていきます。そして、それを聞いて、イエス様を救い主として信じて受入れる、未来の弟子たち、将来のクリスチャンたちのためにも、この時、祈って下さったんですね！だから、この時に祈りの中に、今、信じている私たちも含まれている！

　　いえ、今、信じて無くても、これから信じる人たちの事も、この時に祈りの中に含まれているのです！そして、世界中のクリスチャンと、クリスチャン予定者もこの中に含まれているのです！

　　ですから、イエス様の救いっていうのは、時間を越え、国を越え、全ての人類のための救い主なんですね！これから十字架にかかるにあたって、当然ながら、過去、現在、未来にいる全ての人の罪を背負って、全ての人の救いを願っておられたんですね！（20〜21節）


６．そして22〜26節、イエス様が願っておられる事は、イエス様を信じて弟子になる者、クリスチャンになる者がどんどん増えて、この世にあって皆が悪魔から守られて、そして御名が一つとなって、そしてやがての日、24節にあるように、皆が天国で一緒にいること！そして、最初の目的の通り、神も人も、愛によって一つに結ばれる事、これこそがイエス様の祈り、願いなんですね！


７．まだ、神様とハッキリと結ばれていない人は、イエス様を受入れて、永遠の命を受けて下さい！既にクリスチャンである人は、いよいよ神様と自分が、また教会のお互いが愛で結ばれるように、努めて下さい！（11節）




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