2008年6月1日

テサロニケ人への第一の手紙　5章　18節

　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　 ＜ 神様と人に感謝 ＞

「すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって、
　神があなたがたに求めておられることである。」　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（テサロニケ人への第一の手紙　5章　18節）


１．今日は「花の日」という事で、後で、日頃お世話になっている人とか、親切にして下さっているご近所の方に、感謝の思いを込めて、お花を届けにいきます。

　　今日の御言は「すべての事について、感謝しなさい。」　実は聖書の中には「感謝しなさい」とか、「主に感謝せよ」という言葉がとてもたくさん書いてあるんですね。特に詩篇とパウロさんの手紙に多いんです。詩篇の100篇以降には「主に感謝せよ、主は恵みふかく、そのいつくしみはとこしえに絶えることがない」って何回も出てきます。

　　ダビデさんもパウロさんも、実はものすごく苦しい目にあった人です。　ダビデさんは自分は何も悪くないのに、サウル王様に憎まれて、ずっと命を狙われ続けました。またパウロさんも、イエス様の事を人々に伝えていると、迫害されて、何度も死にそうな目に会ったり、苦しめられる事がよくありました。けれども、ダビデさんの詩篇にも、またパウロさんの手紙にも、「感謝しなさい」という言葉がいっぱい出てくるんですね。

　　私たちも、この世で生きていくという事は大変な事がいっぱいあるけれども、その中で、神様は私たちに、「感謝しなさい」って願っておられるんですね。（今日の御言）

　　なぜなら、実は父なる神様はいつも私たちに、たくさんの恵みを毎日与えていて下さるからですね！神様が私たちに何の恵も与えておられないと言うなら、別に全然感謝する必要はないでしょうけれども、事実、父なる神様は、私たちにいつも色んな恵みを与えて下さっているんですね。だから、私たちは毎日たくさん神様に感謝すべきなんですね。


２．でも、どうでしょう。もしかしたら、私たちの心の中は、感謝よりも、文句が多くなってしまうかも知れませんね。文句とか不満。ある女の子がいました、その子の口癖が「最悪〜」。教会に来るのはいいんだけど、「ちょっと聞いて、もう最悪〜」と。その子の話を聞いてると、何十回も「もう最悪〜」と。その子にとって、朝から晩まで一日中、全ての出来事が最悪なんだなー、と。イヤ、まるでもう生まれてから、人生すべてが最悪みたいな。「うちの親は最悪やー。学校の先生も最悪やー。友達も最悪やー。兄弟も最悪やー」。


　　でも本当にそんなに悪い事ばっかりなのかな、と。本当は感謝できる良い事もいっぱいある筈だと思うんですけども、きっと悪い事ばかりに目が行ってしまってたんでしょう。そしてそれが、きっと口癖というよりも、心の癖、考え方の癖になっちゃってたと思うんですね。文句を言う癖、全てに不満を持ってしまう癖。これは悪魔が私たちの心に、文句の心、つぶやきの心、怒りの心でいっぱいになるように、誘惑してるんですね。

　　皆さんはどうですか。「気がついたら、最近、神様に対しても、人に対しても、心の中が文句や怒りの気持ちでいっぱいだなあ」という人がいたら、悪魔の方に心がひっぱられているかも知れません。


３．ところがこういう人もいました。感謝が口癖になってるおばあさん。「感謝、感謝」と。大変な事も色々あったんですよ。病気で入院したり、もうすぐ退院だと思っていたら、病院で転んで骨を折ったり。また、娘さんも離婚したり。でも、いつも「感謝、感謝」。それは、いつも神様に感謝する心の癖になっているというか、心の習慣になってるんですね。神様が与えて下さっている恵みの方に、心が向いていたのでしょう。


４．私たちは神様の恵みを忘れやすいんですね！神様にしてもらった事、いただいた恵みを忘れやすいんですね。　もう、すっかり忘れちゃうのです。

　　ルカの福音書にこんなお話があります。ここに１０人の同じ病気の人たちがいました。人にうつってはいけないというので、家族や人々から離れて、寂しい所に住んでいました。ところがその近くにイエス様が来られました。 「もしかして、イエス様なら私たちのこの重い病気を治して下さるかも知れない」と思って、彼らは遠くから声を張り上げて「イエスさま、私たちをあわれんで下さいっ」と叫びました。

　　そうしたら、イエス様は「祭司たちの所にところに行って、体を見せなさい」と言われました。祭司さんに体を見せるっていうのは、「もう病気が治って、体がきれいになりました」、というのを確認してもらうという事です。

　　きっと、みんな「ええ？」と思ったでしょう。まだ治ってないのに行っても意味が無い。

　　でも「行きなさい」って言われたから、信じて行きました。すると、なんと歩いて行く道の途中で１０人全員の病気が治りました！「うわー、やったー。治ったー。」

　　みんな大喜びで、それぞれ行きたい道に走っていった事でしょう。　ところが、その中の一人だけは大声で神様を賛美しながら、イエス様の元に帰ってきて、ひれ伏して感謝しました。

　　その時にイエス様が言われました、「きよめられたのは、十人ではなかったか。ほかの九人は、どこにいるのか。神をほめたたえるために、帰ってきたものは、この他国人のほかにはいないのか」。　「立って行きなさい。あなたの信仰があなたを救ったのだ。」

　　病気がいやされたのは10人全員だったけれども、感謝するためにイエス様のところに戻ってきたこの１人だけでした。


５．私たちは神様からたくさん恵みを頂いています。イエス様を信じていない人でも、たくさん恵みが注がれています。イエス様を信じている人にも、信じていない人にも、毎日、食べ物がちゃんと与えられるし、病気も癒される。ただ、感謝する人が少ない。色んな与えられている恵みを、もう当たり前のように思ってしまっているんですね。

　　まず今日も生かされている事、生きていくために必要な色々なものが与えられている事、イエス様の十字架によって罪が赦されて神の子どもにして頂いている事、天国が与えられている事、イエス様がどんな時も共にいて、愛して下さり、支えて下さる事、家族が与えられている事、教会の神の家族が与えられている事。

　　そして、実は回りの色んな人を通して、目に見えるもの、目に見えないもの、色んなものを受けている、もらってるんですね。

　　私たちは、神様に対して、また人に対して、感謝する事を忘れて、不満ばかり言っているかも知れません。でも、本当は感謝すべき事、「ありがとう」と言うべき事がいっぱいあると思うんですね。“すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって、神があなたがたに求めておられることである。”まず何より神様に対して、また人に対しても感謝をする者になりましょう！




　　　　　　　このペ−ジのTOPへ　　　　　前週へ　　　　　翌週へ　　　　　一覧表へ戻る