2008年5月4日礼拝

2008年5月4日

ヘブル人への手紙　12章　6節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 愛する子を訓練する神様 ＞

「

１．私たちは真の神様を信じ、またイエス様を救い主として信じると、神様の子どもにしてもらえます。そうして神様の子どもになると、父なる神様はその子どもを成長させようとして、訓練をされるんですね。訓練するっていうのは、色々な苦しい事やしんどい事を通して、鍛えるっていう事です。その訓練っていうのは、体を鍛えるんじゃなくて、心を鍛えるというか、私たちが、神様の子どもにふさわしくなるように、光の子どもらしくなるように訓練されるんですね。

　　この後のヘブル12章10節にこうあります、「たましいの父は、わたしたちの益のため、そのきよさにあずからせるために、そうされるのである。」

　　簡単に言うと、私たちをきよい子にするため、悪い子じゃなくて、良い子、きよい子にするために、そして心がいつも平安、安らかになるように、鍛えられるという事です。

２．さて、創世記のヤコブくんの事を思い出して下さい。ヤコブくんの良い所は、神様の祝福を求める強い心がある事。「何が何でも祝福して下さいっ」て、神様を慕い求める心がありました。けれども、ヤコブくんの悪い所は、とってもズルイ所。人を騙す所。

　　皆にも多分、良い所と悪い所があると思います。ちょっと考えてみて下さいね。良い所は、治さなくてもいいけど、悪い所は治さないといけませんね。

　　さてある時、ヤコブくんはどうしても祝福が欲しかった。それはお父さんのイサクさんが神様から頂いてきた祝福を全部あげるような、そういう大きな祝福です。それは本当はお兄ちゃんのエサウが受ける筈なんだけど、ヤコブくんはその祝福がどうしても欲しかったので、お兄ちゃんのフリをして、変装して、お父さんを騙して、祝福のお祈りを受けてしまったんですね。お兄さんは毛むくじゃらなので、動物の毛皮を腕とかに巻きつけて、そしてエソウのいつも着ている服を着て。目が悪いイサクお父さんはすっかり騙されて、ヤコブさんに祝福を授けてしまいました。

３．さあ、すぐその後で本物のお兄さんのエサウが帰ってきて、ヤコブさんに騙された事が分かったんですね。その時、イサクお父さんはどれほど悲しんだでしょうね。
　　「ああっヤコブ、まさか父親である私を騙すなんてっ。私は一番信用している、一番愛している我が息子に騙されたのかっ」。お兄さんのエサウも、もうカンカンに怒りました。

　　ヤコブくんはもう家にいられなくなって、一人寂しく、荒野を旅しなければならなくなりました。これも訓練ですね。ヤコブくんはあんまり外に出た事のない子だったのに。でも、きっとヤコブくんは、この辛くてしんどい、また寂しい旅をしながら、「ああ、なんで苦しい思いをするんだろう…でも、やっぱり、ボクがお父さんと兄さんを騙しちゃったからいけなかったんだよな。ああバカな事をしたな…」。そんな風に、きっと少し反省したと思うんですね。そういう風に、神様が与えられる訓練は、私たちの悪い心をだんだんだんだん、きよくして下さるんですね。でも、まだまだです。

４．そんな訓練の旅の途中、悲しんでいるヤコブくんの傍に、神様が立って、「わたしはあなたと共にいて、あなたがどこへ行くにもあなたを守り、あなたをこの地に連れ帰るであろう。」と約束して下さいました。ヤコブくんはとても安心したと思います。確かに、この訓練の旅は苦しいし、辛いけれども、でも、主なる神様が一緒にいて下さる、と思ったら、本当に勇気が与えられました。そうして更に旅を続けて、遂に親戚のおじさんの家に辿り着いたんですね。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【人形劇】

ヤコブ　：「お、おじさんっ」

ラバン　：「おー、お前はヤコブかっ。遠い所をよ－く来たなー。どれどれ、おーこりゃー
　　　　　　妹のリベカにそっくりじゃ。あーそうじゃ、ワシの娘たちを紹介しよう。」

レア　　：「姉のレアです。よろしく。」　（ヤコブ：「あ、どうも」。）

ラバン　：「妹のラケルです。よろしく。」（ヤコブ：「（ズキューン！）か、かわいい…！」）

こうしてラバンおじさんの家に住む事になりました。やがておじさんが言いました、

ラバン　：「ヤコブくん、ワシの家で働いてくれると、ワシも大助かりじゃ。
　　　　　　しかし、まあただ働きというのも申し訳ない。何か願いは無いか？欲しいものとか。」

ヤコブ　：「で、では、ラケルさんをボクのお嫁さんに下さいっ。
　　　　　　そのためなら、７年間働きますっ。」

ラバン　：「何、ラケルを？姉の方のレアじゃなくて･･･？うーむ、どうしたものか…。
　　　　　　（あ、いい考えがある！）　よし分かった。望みどおりにしよう。」

ヤコブ　：「本当ですか、ヤッター！」

そうしてヤコブは大好きなラケルさんと結婚するために、７年間一生懸命働きました。

ヤコブ　：「よーし、ラケルのためなら、羊飼いでも、まき割りでも、何でもやるぞーっ。」

そうして結婚式の日が来ました。

ヤコブ　：「おじさん、今日で約束の７年が経ちました。ラケルさんをお嫁さんに下さいっ」

ラバン　：「分かっておる。まず皆でお祝いをしよう。そして夜になったら、
　　　　　　ラケルをお前の部屋に行かせよう。そういう、しきたりなんじゃ。」

そうして、皆で結婚のお祝いをし、夜になりました。

ヤコブ　：「ラケルさん、まだかなー。」

レア　　：「コンコン、ラケルです。」

ヤコブ　：「やーよく来たね、ボクのラケル。でも真っ暗でよく顔が見えないなあ。
　　　　　　でも、この声は確かにラケルだ。」

レア　　：「そうでしょ。まあ、姉妹ですから、声はよく似てると思います。」

ヤコブ　：「え、どういう意味？」

レア　　：「いえいえ、何でもありません。とにかく、私は今日からあなたの妻ですわ。」

コケコッコー。ところが朝になって顔をよく見ると、それはラケルではなく、レアでした。

ヤコブ　：「やーよく寝た。ラケル、お早う。あ、あれ？！君はレアじゃないか？！」

ヤコブ　：「おじさん、どうしてボクを騙したんですかっ。ヒドイじゃないですか。７年間も
　　　　　　あなたの言葉を信じて、一生懸命に働いてきたんですよっ！」

ラバン　：「そう怒るなヤコブ。ラケルとも結婚させてやるが、まず姉のレアを嫁にもらっ
　　　　　　てくれ。その後、ラケルも嫁にやる。その代わり…あと７年間、働いてくれ。」

ヤコブ　：「えー？　な、なんて人だ、あなたという人は…。」

　　ヤコブさん、信用していた親戚のおじさんに騙されたと知って、どれほどショックだったでしょうね。この事も辛い訓練でした。でも、きっと思い出したでしょう。７年前、自分も同じようにお父さんと兄さんを騙してしまった事を。「あの時、お父さんと兄さんもボクに騙されて、こんなに悲しい、悔しい思いをしていたのか。その事がやっと分かった。ああ悪い事をした。」　きっとそんな風に、自分の罪に気づいたではないでしょうか？

５．今日の御言をもう一度、読んでみましょう。
　　“主は愛する者を訓練し、受けいれるすべての子を、むち打たれるのである。”

　　父なる神様は、そういう風に、私たちを子どもとして愛しておられるので、ただ可愛がるだけじゃなくて、神様の子どもにふさわしい、光の子、きよい子どもになるように、罪に気がついて悔い改めるように、色々な辛い訓練を与えられるんですね！それは、確かに辛いんだけれども、イエス様がいつも共にいて、支えながら、守りながら、助けながら、教えて下さるのんです！

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