2008年4月27日礼拝

2008年4月27日

イザヤ書　41章　8～16節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　主が共におられる旅 ＞

「

１．アンニョンハセヨ。先週の火曜日から韓国の釜山に行って来まして、昨日、無事に戻って参りました。私は文字通り「旅」をしてきた訳ですけども、いつも言うように、人生そのものが「旅」であると言える訳ですね。

２．この教会には何度も海外に行っておられる方も多いので、慣れている方々にとってはなんでもない事だと思いますが、20年以上ぶりでしたので、実は非常に不安だったんですね。高校生の時は親に連れられて行った訳で、しかも20～30人の日本人クリスチャンたちと一緒に行きましたので、何の心配もいりませんでした。ガイドさんもいました。ところが、今回は釜山の教会前のホテルに各自で集合、という事でした。何人かで一緒に行く人もあるんですが、私は全く一人で、現地まで辿り着かないといけない。正直、かなり不安でした。

　　まあ成田空港までは日本ですから、まあ大丈夫。ところが、いざ飛行機に乗ってみたら、席に座ってるほとんどが外国人。「欧米か」っていう乗客なんですね。「あれ、ここから既に外国？日本人は自分だけ？」という。そこから既に孤独と不安。機内放送もハングル語か、英語。言葉が通じないっていう事は、恐怖だなあと思いました。

　　しかも、私は少し閉所恐怖症の気があるんですね。狭い飛行機の中、空の上、逃げ場が無い、周りは外国人、言葉は通じない、2時間、途中で具合が悪くなったらどうしよう…。不安で、だんだん顔が青ざめていくような、乗ってしまった事を本当に後悔する程でした。「早く降りたい。でも降りれない…」。勿論、機内食なんて一口も食べれない。とにかく、無事に2時間、守られるように、必至にお祈りしながら…。ちょうど、旧約の預言者ヨナが魚のお腹の中から祈ったような気分です。

３．さあ、なんとか無事、釜山の空港に着いた。出口では「外国人」て書いてある方に並ぶんですよね。今まで回りの人が外人だと思っていたけど、この国では自分が外人。「自分はこの国では外人だ。よそ者だ…」と思う事も、非常に孤独や疎外感を感じますね。

　　逆に考えると、外国から日本に来ている人たちっていうのは、同じ様に、非常に不安や孤独や、言葉の上手く通じない恐れや寂しさを感じながら、日本で暮らしているという事ですね。

　　私も恐れながら、空港の外に出ましたが、当たり前ですけど全部ハングル文字！全く意味が分かりません。でも、雰囲気とカンで進んでいって、タクシーに乗って、ホテルの名前と住所を書いた紙を見せました。どこを走ってるかも分からない訳ですから、「全然、間違ったところに連れて行かれたらどうしよう」とか思いながら、乗っていました。

　　もう真っ暗な夜、不安な心のままタクシーの窓から外を見ていると、なんとそこに赤く光る十字架が見えたんですね！韓国は教会が多いですから、どこかの教会の屋根の十字架が赤く光っていた！その十字架が見えた時、本当にホッとしたんですね！！！

　　韓国ですから当たり前なんですけども、「ここにも教会があるっ」と思いました。その時、この御言が響いてきました、“「恐れてはならない、わたしはあなたと共にいる。」”

　　十字架は一つだけじゃなく、タクシーで進む、次々次々何本もの赤く光る十字架が真っ暗な夜の町に見えてきました。まるで、イエス様がこう語っているようでした、「お前がどこにいっても、日本を遠く離れた場所、言葉も人も右も左も全く分からない所で、一人ぼっちの時も、頼れる人が一人もいない寂しい時も、不安な時も、恐れるな、わたしはあなたと共にいる。どんな時も、あなたは決して一人ではない、わたしがいつも共にいる。真っ暗闇の中でも、ほら見ろ、わたしは光っている。あなたを照らしている。あなたを守り、ささえている。その証拠に、ホラ無事に辿り着いたじゃないか。お前はものすごく恐れ、心配していたが、ちゃんと目的地に辿り着いたではないか。何度でも言おう、恐れるな、わたしはあなたと共にいる。」、10節、13節、14節、読んでみましょう。

　　そうして私は無事に現地に辿り着きました。そうしたら、よく見慣れた牧師仲間が私を迎えてくれて、本当に安心しました！

４．私たちは人生と言う「旅」をしています。旅には恐れや不安がいっぱいあります。別に外国に行かなくても、人生の色んな場面で、職場や学校や、家の中でさえも、まるで自分ひとりぼっちのような、外国人になったような、異邦人のような、そんな孤独を感じる事もしばしばあるでしょう。誰も自分の事を分かってくれない。本当の自分を知らない。それに話せない。同じ日本語を使っていても、外国に来た以上に気持ちはまるで通じない。あるいは周りについていけない。置いてきぼりだ。

　　あるいは、これから先、どっちに進んでいけばいいのか、右も左も分からない。標識はあっても、どこを示しているのか分からない。私は明日をどこへ進めばいいのか、分からない。果たしてこの道で合っているのか、このままこの道でいいのか？これから先の事が不安だ、あらゆる事が心配でたまらない。けれども、主は言われます、“恐れてはならない、わたしはあなたと共にいる。”

　　イエス様は人生のどの場面でも、いつでも、どこでも、共におられるんですね！そして、私たちがどんなに恐れようが、心配しようが、不安になろうが、ちゃんと守られて、支えられて、行くべきところに辿り着くんですね！

　　しかも、前より一つ強くされている！確かに最初、苦しかったり、辛かったりする。もうカンベンしてくれ、と思う。けれども、苦しみや困難を乗り越えた時、前より少し強くされている。私も、もうある程度慣れましたから、「イエス様の助けがあれば、なんとかなるもんだな。また行ってもいいかな。機会があれば、今度は違う国に行ってもみるのもいいかな」と思うようになりました。

５．私たちの人生の旅は、確かに色々あって結構大変です。　けれども、題にもつけたように、＜主が共におられる旅＞なのです！だから、実は安心なのです！どうか、恐れないで、共におられる主、私たちの人生の旅を守り導かれる主を信頼して、旅を続けて参りましょう！

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